暗躍する・・・ですが気づいては
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そうしてついにアーリマンと戦っても大丈夫だろうと言われるほどに強くなっていた桃花であったがその一方で桜狐はないか嫌な予感が過っていた。何か見落としていることがあるような気がすると思いながら桃花たちを見守りながら己だけで自主練習をしていた。
桜狐はここであることを思い出すのであった、それはこのアフラ・マズダーはアーリマンに引けに取らないほどのかなり危ない魔法を覚えていることを思い出していた。その魔法はとても厄介でかけられた本人では気づかないのでいつの間にかかけられていることを知らないことがほとんどである。
その魔法は洗脳魔法であり、これを受けたらまずその発動した者の命令には絶対に逆らえない。そしてその洗脳は次第に人格まで変えてしまうほどの強力な物であり非常に危険な魔法でこのままではそんな危険な魔法をいつかけられてしまうかわからないので桜狐はもうこれぐらいにしてと何でもいいから良いわけでもしてここから立ち去りたかった。
そう思い桃花の元に近づきそうして話を始めたのである。
「桃花、もうそろそろ良いと思うのじゃ。いくら何でもここで待っていたら外も危ないと思うからなのじゃ。仲間たちでも様子に見に行こうなのじゃ」
桜狐は少し焦りを見せながらそう話したが桃花はでもここでもう少しだけ修行したいと言ってきていたがもうここにいるだけでも嫌な予感がする桜狐は何としても行こうとさせようとしていたがここで桜狐が桃花の腕を掴み移動をさせようとしたときに腕にできていた紋章が目に留まったのである。
それはアフラ・マズダーが洗脳魔法を発動して受けた者に出てくるものでありもうすでに桃花はどこまで洗脳されているかはわからないがもうアフラ・マズダーには逆らえないようになっていた。
それを見た桜狐は余りにも衝撃で手を放してしまった。もうアフラ・マズダーの毒牙がここまで来ていたことにそしてもう一人の修業仲間の雲花のもとに尋ねてみて腕を確認してみたらもうこちらも紋章が出て来ておりつまりされていないのは余のみだということなのじゃと思いここは一時撤退をするべきと感じた。
このまま己までそうなったら何をされるかわからないと考えとりあえず森の中に逃げようとしたときに後ろから
「桜狐、どこに向かうつもりなの私たちはまだ修行途中じゃない。まだ外に出てはいけないよ」
それは桃花の声であったが桜狐は何だがいつもと違う感じだったのに気が付き思わず後ろをふり返ることはせずにそのまま森の中に走り出した。今、捕まったら己も洗脳されてしまうと何となくであるがそう思っていた。
桜狐はとりあえず隠れられる場所まで逃げてきたがそれでもほかの妖怪が多い中でここは危ないと考えていると急に後ろから
「やばい、この前はすみませんでしたからどうか許してください。もう土蜘蛛の名前にかけてもう二度としませんからどうか」
そう言われて後ろをふり返るとそこにはこの前に襲撃してきた土蜘蛛がいた。ここで桜狐は今はそれどころではないと言って今までのことを話したのである。桜狐にとってとりあえずこんな奴でも見方が多いほうが良いと感じて話していた。
「それってかなりやばい状況じゃないですか、だからほかの妖怪たちが桃花様が危ないからみんな一斉に玉森神社に向かって突撃して救出させるぞ。今こそアーリマン様に忠誠を捧げる時だぞと言って向かって行くのを確認しましたが」
それを聞いた桜狐はやばいなのじゃ、このままではここにいる妖怪は全滅して戦いができる戦力が失ってしまうと思い何とかして止めようと動き出そうと思っていたらその玉置神社からものすごい悪臭が漂ってきたのである。
気になった土蜘蛛が小さい蜘蛛を出して様子を見に行かせてみるとそこに映りこんだ光景は余りにも悲惨なもので桃花のために動いた妖怪たちが皆殺しにされていたのである。それも桃花に雲花の二人によって無残な光景が作り出されていた。
今更戻ったところで余では何もすることができないと感じていると顔を真っ青にしてみている土蜘蛛がいてそのまま恐怖のあまりで声を出していた。
無理もないと感じていた、余もあのような光景が広がっているとは思いもしなかったからのう、それでもこれでまともに動けるのは余のみとなってしまった。これではどうしようもないと思っていると土蜘蛛が
「そうだ、ここにアーリマン様を呼んでこの者たちを倒してもらおうよ。アーリマン様にはアジ・ダハーカ様もいることだし負けることはないだろうだから、それにこれ以上強くなってはアーリマン様も危ないだろうし」
それを聞いた桜狐はなるほど悪い手ではないのじゃと考えていた。これ以上強くなる前に何とかする、だが問題はこの地にどうやって呼べばいいのかが分からないでいたら急に空から大きな羽ばたきの音が聞こえて空を見上げるとそこにはアジ・ダハーカの姿が目に映りそして行く先は玉森神社でありそのまま向かって飛んでいた。
このタイミングで来てくれるとは正直に言ってこれならば勝機があると思い余は怯えて使い物になるかわからないが土蜘蛛も一緒に連れて行き再び玉森神社に向かうのであった。
「本当に行かないといけないなのですか、これ以上は危ないから帰りましょうよ。アーリマン様とアフラ・マズダーの戦いに巻き込まれたくないですよ」
「あなたは最初に出会ったときにはもっと強気だったはずなのにどうしてそこまでになってしまったの」
「いやいや、土蜘蛛は最初からこんな感じですよ。ただ、相手が隠しただと思って調子に乗って強気に出ていただけですから」
情けない、自分よりも弱い相手しかそんな態度しか出ないのじゃ。これだったらまだそこら辺にいる者のほうがまだましじゃなと考えていた。でも厄介なことに意外と強いから無視できないのもまた真実であり困るところじゃなと思いながら歩いていると玉森神社でついに戦いが始まったのか激突する衝撃がこちらまで伝わってきていた。
本当にレベルが高い同士ではないとこのようなことは起きないからぶつかり合っている者たちがどれだけ強いのかが遠くにいても理解ができていた。
しかし、これがもし桃花と将希同士だったら最悪なシナリオが予想されても可笑しくはない。余は何としてでも止めに行かなければならないと思いながら歩いていた。
将希のほうは桃花を殺すことはないだろうと考えていたが先ほども見ていた通りに今の桃花と雲花はアフラ・マズダーの洗脳を受けている状態であり非常に危ない状況でありもしここで桃花が将希を殺すことがあれば彼女が崩壊してただの生きた屍になってしまう。
それだけは何としても避けるためにも今は急いでその場所に向かい始めていた。そうして到着した時には戦いのせいで地形が変わっており更に建物も半壊していたがそれでも二人は勝負をしていた。
将希のほうはやはり殺すはないらしく何とか気を失ってもらおうと動きがみられていたが桃花と雲花にはそのような動きは見られずにむしろ殺すような動きをしていた。やはり洗脳されて二人で将希を殺させるつもりだと思い余は土蜘蛛に対して
「土蜘蛛よ、片方だけでも良いから足止めをすることができるかのう」
「いやいや、あの二人のうち一人をですか。危ないですよ、明らかにこの中でも弱い土蜘蛛たちでは敵いませんよ」
「余は敵わないことは理解しているのじゃがここで何もしないで見ているだけではもっと後悔するのじゃ、だから力を貸してもらっても良いか」
桜狐は覚悟をした表情でそう言いそれを見届けた土蜘蛛も覚悟を決めてわかりましたと言って足止めをする準備を始めるのであった。こうしていろんな人の思惑がある中で戦いが始まってしまったのである。
ある者は平和のために、ある者は二人を助けるために、またある者は好きな者を助けたいと思いながらも・・・アフラ・マズダーに利用されてしまった者たち、それぞれの思いがこの玉置神社で激突するのだった。