試合ですが・・・自覚はなしです
そうして俺はいつも通りに授業を受けていた。これから試合を待ち受けているので全然授業内容が入ってこなくて困っている。だがその様子に気が付いた親友はノートに書いて俺に対してとりあえず今は落ち着いて気を緩めておけ、いざになってダメなら笑いものだからな。
そう書いて俺に伝えてくれた、本当に良い親友を持ったと思いながらなんとか授業の話に集中できたが授業を終えるとすぐに机にうつぶせになりため息を出していた。何とかなればいいのだけと思いながら体を休めていた。
そんなことを繰り返しているうちに時間は過ぎてついに最後の授業を終えてもう相当緊張してきた。こんな緊張は中学の部活で出た大会以来でありあの頃の思い出を思い出していた、それはいじめを受けていたなと思いあの頃の日々に戻りたいかと自分に言わせた。
俺は絶対に嫌だ、あんな日々には絶対に戻りたくない。そのために俺は修行をしてきたんだ、大丈夫だ、俺は強くなった、頑張れば勝てると自分に言い聞かせて屋上に向かい始めた。
そうして到着して屋上の扉を開けるとそこには日本刀らしき物をもって待っている彼女がいたのであった。もう完全に決闘みたいな感じじゃないですか、もう後戻りはできないと思いゆっくりと接近しそして持ってきていた武器を取り出した。
「なるほど落ちこぼれはそれなりに頑張っていたみたいね。そして勝負に逃げ出さなかった勇気は認めてあげるわ、でもそれで私に勝てると思いますか」
「わかりませんがですができることはやってきたつもりです、後はそれらを出し尽くすまでです。俺は逃げもしません、隠れもしません。この十文字槍に俺に修行してくれた師匠の名に懸けて」
「なるほどあなたの武器はその十文字槍なのね、良い武器だわ・・・でも私の日本刀も負けていないわ・・・さあ、勝負は今から一分後・・・」
「分かった・・・ではお互いに構えよう」
そうして約一分間、無音に近い状態が続きそうしてお互いに一分ぐらいすぎた瞬間、互いの一撃が始まり武器同士がぶつかり火花が飛び散った。お互いに速い攻撃をしていたがほぼ互角で互いに譲らない勝負をしていた。
だがここでお互いの武器のリーチの差が出てきた。わずかに十文字槍のほうがリーチが長く次第に相手が劣勢になってゆき少し後ろ下がって魔法を放った。
「あなた、なかなかの槍術持っているじゃない。ならばこれはどうかしら風気ー」
これは確か、風属性の魔法で初級魔法だったはずだ。まずは小手調べと言うわけかならば俺も同様に初級魔法で応戦した。
「ならば、俺も初級魔法で返してやる、雷気ー」
もちろんこちらの方が不利なことは知っているがこの属性しか使えないからしょうがないと持っていたが相性が悪い属性のはずなのに押し返してむしろ雷気が彼女の横まで届いた。奇跡でも起きたのかと戸惑っていたがそれは向こうも同じことであり今のうちに次の手を準備していた。
私は風魔法を出して向こうは雷属性をだしてこちらが勝つはずであった、しかし現実は全くの逆である。こちらの方が負けて相手の雷気が私のすぐ横まで迫ってきて私はギリギリ避けることに成功したがなぜ負けたと考えていたら相手が次の手を準備していた。
こちらも急いで準備しないと負けると思い一か八かで真正面、突撃した。今ので彼のほうが神力が高い可能性が高い以上遠距離戦では負けるならば先ほど互角に戦っていた接近戦しか勝機がない。
俺は雷桜の準備をしていると彼女がこちらにまっすぐに突撃をしてきた。あの子、マジでやばいこのままだと間に合うかとこちらも発動を急がせた。そうして先に攻撃に移動できたのは・・・
「これで終わりだ、雷桜ーーーー」
魔法が発動し真正面からきていた彼女を見事に雷桜で後方に吹き飛ばして倒せたがまだ勝負はついていないと思い俺は起き上がろうとする彼女に槍を突き出して
「これで勝負は決まりでいいよな」
すると彼女は諦めたようにしながらそうねと言ってきたので俺は何と勝てたと喜ぶ前にその場に座り込んだ。良かった、これで危ない目に遭わなくて済んだと安堵していた。それはそうだけどそう言えば勝った時に彼女に対して何をしてもらおうと考えていなかった。こちらが負けると思っていて考えている暇がなかったなと思っていると
「あなたの勝ちね、ならば私を好きにすればいいわ。どうせあなたも男なんだからこれが求めていたのでしょう」
そう言って彼女は制服を脱ぎ始めていた、俺は真っ赤な顔にしながら彼女の動きを止めた。いやいや、これ以上は彼女いない歴=実年齢+約半月の俺には過激すぎる行為だ。急いで止めたいや、止めなければやばいことになっていた。だが、彼女は不思議そうにしながらならばあなたは私に何をしてほしいのよと言ってきたので考えていなかったとは言えなかったので俺はとっさに思いつたことを言い出した。
「それは・・・お友達になってくれませんか。昔から本当に友達は少なくて・・だから友達としてくれませんか」
そう俺が行ったら彼女は少し泣きそうな感じもしながら笑いながら俺に対して
「何よそれ、とても変なお願いね。普通なら体を求めるものばかりだと思っていたのにおかしな人ね。落ちこぼれだとそこも落ちこぼれ・・・いいえ、そうじゃなかったわね」
「そう言ってくれると嬉しいかなでもまあ、確かにそう言えるかもしれない・・・でも俺は昔から変な奴だと言われているから正直に言って今更だと思う気持ちかな、それでその願いは聞いてくれますか」
「何を言っているのよ、私から言い出したのだからもちろん聞くわよ。それならばまた改めて紹介するわね、私の本当の名前は山城桃花と言うのよろしくね、将希」
そうして彼女が笑顔良く返してきてくれた、その時の彼女は今までの中で一番良い笑顔になっていた。俺も改めて自己紹介を始めた
「そうなれば俺も一応、自己紹介するな。俺は島津将希、どこにでもいる変な奴で趣味は歴史関係にゲームだよろしくな、桃花」
そうして場の空気も良くなってきてお腹が空いてきたので俺は持ってきていたあんドーナツを取り出した。せっかくだから一緒に食べないかと誘った、桃花もお腹が空ているみたいで承諾した、向こうはお茶も出してきてくれて完全に準備していましたよねと思うばかりであった。
そうしてゆっくりと食べながら屋上から綺麗な夕暮れを見ていた。そうしながらゆっくりと話し合いしていた、そういえばゆっくりと話し合いなどしていなかったのである意味良かったかもしれないと思いながらあんドーナツを食べていたら最後の一つになって桃花にどうしようかと聞いてみたら
「別に将希がたべていいじゃない、あなたが持ってきた物だし」
そう言ってきたので俺は最後の一つを口にして食べ始めたら急に桃花が動き出して俺が食べているあんドーナツを反対側から食べて最後は俺とキスをしていた。
俺は余りにもうれしすぎて信じられない状態であったがすぐに戻ってきて真っ赤にしながらそ、それは流石に友達の領域を超えているよと言うと
「まさか、私とキスするだけでそんなに真っ赤になるなんて。もしかして将希は童貞だったりするのかな。ならばこんなことも」
そう言って何とスカートを短くしてきて俺は真っ赤になりながら必死に
「そうだよ、童貞だから。童貞にはそんな光景は目に毒なんだ、やめてくれ桃花。じゃないと襲うぞ、性的に」
「嘘ー、童貞にそんな勇気はないくせに、よく言うね。悔しかったら胸でも触ってみる」
俺は恥ずかしい思いを出しながら彼女に対して反論するのであった。でもこんな青春もありかなと思う俺だった。
そしてその光景を屋上の扉越しから見守っていた人がいた。
「ふ、良かったな将希。しょうがないから食事はまた今度にするか、さて友が無事にいい感じになってきたから俺もそろそろ探そうかな」
そう言って男は下の階段を下り屋上から立ち去ったのであった。