九州地方の異変・・・違和感はないです
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桃花たちはそれから九州に向かい出発をしたのであった。この先に何が起きるかわからない状況であるために準備は出来る限りしてきて備えて向かうのである。しかし、九州に近づくにつれてあんまりよくない噂を耳にするのであった。
今の九州には化け物が出るとか邪神の侵攻が始まってもう終わりだと不吉なことばかり耳をしていたが桃花たちにとって唯一の手がかりがその場所にしかないのでやめるわけにはいかなかったがそれでも邪神の侵攻が始まったとその言葉だけが桃花たちに重くのしかかった。
もし今の自分たちではあの邪神、アーリマンに立ち向かうことは不可能である。それ以外ならばなんとかなるかもしれないがあの学園のこともあるので警戒心はかなり高くしながらついに九州後に着いたのであったがそこはとても静かな場所で一見みると平和そうにも見えるが桃花たちはあることに気が付くのであった。
それはこの九州についてから誰も地元の人に出会っていないことにそれがさらに不安をさせながら桃花たちは歩みだしていた。すると何かが気が付いたのか急に桜狐が出て来て慌てて桃花に報告をしたのである。それもかなり小さな声で周りにばれないように
「桃花、悪いことは言うつもりないのじゃ・・・今から全力で走るのじゃ、今の世たちは完全に敵に狙われているのじゃ。それもかなりの数の者に完全に包囲でもされると逃げ出すのは不可能に近いのじゃ」
桃花はそれを聞いてすぐに周りに何かがいないか注意深く見てみると一瞬であったが敵影みたいなものが見れたのでこっそりと幸也と花林に対して
「二人とも、全力で走って敵に見つかっている。このままだと包囲されて全滅するわ、私が良いと言うまでお願いだから走って。相手の包囲から抜けるまで走り続けて」
その瞬間、桃花たちは走り出したのである、その動きに応じるように周りから何かが動き出したのであった。幸也と花林もそれらを見て初めて窮地に立たされていることが分かり全力で走りだした。
しかし、数はかなりもうすでに桃花たちを囲むように集まっており逃げ出すことは不可能であった。そして囲んできている者たちはすべて人間のようでどこかの一部が獣みたいになっている者たちでこちらの話を聞いてくれそうもないと感じた桃花は全部の式神を出して
「みんな、互いの背中を合わせてこの窮地を脱出しましょう。むやみに敵に突っ込まない程度に向かってくる敵に応戦しつつこの場から逃げ出す良いね」
桃花が言った言葉に誰も反対するものはいなくその通りに動くことになった。敵は一斉に攻撃を仕掛けてくるが桃花たちの反撃もあり何とか持ちこたえていたがそれでも包囲は突破することはできずにいた。
いくら倒しても次から次へとどんどん増えてくるので桃花たちも次第に疲労がたまり始めていた。
「桃花さん、このままでは私たちが押されて負けます。何か良い提案はないのですか。伊予の戦いでもこんなピンチだったですよね、桃花さんならばもういい提案でもありますよね」
「残念だけどその提案という物があると聞きたいのは私なんだけどね。それに伊予の時は本当に奇跡的な勝利だったからそこまで期待してはこちらも困るけどでも弱気になってはいけない。最後まで頑張っていれば活路を見つかるはずだから」
桃花も弱気になっている二人に励ましの声をかけてあげたがそれも気休め程度にしかなってはいなかった。本当は桃花も危ないと感じてかなり焦りを感じていた、このままでは本当に私たちはと思っていると遠くから声が聞こえてきたのである。
「おいどんらは敵地に入る、物の怪向かってちぇすといけー(我々は敵地に入る、、物の怪向かって死にもの狂いで進め)」
そう聞こえると後方のほうからどこからか現れた軍隊がこの物の怪と呼んでいる者たちを次々と倒し始めた。桃花たちもこれを見て好機だと思いここでみんなに攻勢に出るようにお願いをしたのであった。加勢に来た者たちはどこかの家に仕えている武士たちで旗は大きな丸にその中に♰と言うべきものが入っている旗でなんとも覚えやすい旗だなと感じた。
こうしてどこかの部隊が加勢してきてくれたおかげで何とか桃花たちは助かったのだがここでそこの部隊を指揮をしているだろう大将がこちらに向かってきて桃花たちに対して話をした。
「わいどんはよそもんでじゃっどかい(君たちはよそ者そうであろう。)」
話は一応は日本語らしいけど桃花たちは何を言われているのかが理解できていなかったのでどう答えを出したら良いのだろうかと桃花、幸也、花林の三人で考えているとここで桜狐が代わりに
「先ほどはあいがとさげもした、おいどんはよそもんでこのっさーはおいのだんなさーの桃花、余は桜狐でごわす(先ほどはありがとうございました、我々はよそ者でこの人はご主人様の桃花、余は桜狐です)」
桃花たちはあれ、桜狐ちゃんはこの言葉を理解しているのと聞くと自信満々そうに超えたるのである。時々、本当に小さな子供みたいにエッヘンとしてくるので何とも見ている側としては愛らしい姿であった。
「余をなめないでもらいたいのじゃ、こう見えてもそこそこの方言ぐらいは知っているのじゃ。無論、完全とはいかぬが言葉のやり取りができるぐらいは可能じゃ。それにこう話したおかげで向こうは警戒心が薄くなったのじゃ」
相手等も話し方がこちらの言葉を理解しているだけにあってすぐに警戒心が無くなったのでとりあえず桜狐を挟んで会話をしようとしたら
「流石に疲れるから嫌なのじゃ、それに余は疲れたからゆっくりと休みたいのじゃ。今度、元気になったら協力するから今は帰って休みたいのじゃ」
桜狐は流石に戦いが疲れ果てたから休みたいと言ってきたが今、いなくなるのは非常に困るのでここで桃花がある秘策を使うことにしたのであった。
「桜狐、もし引き受けてくれるのならば持ってきている油揚げをすべてあげても良いわよ。もちろん帰ってからも多くの油揚げを準備するわよ」
「余をそのような物で釣れると思うなのじゃ、桃花よ。流石の余も疲れたのじゃ、そのような物でも動きはせぬ」
「・・・それと私と一緒に夜を過ごしても良いと言っても、桜狐は本当に帰ってしまうの」
そう言いながら桃花は桜狐に対して誘惑をした。普通ならば女性同士だから食いつくはずはないが・・・それを聞いた桜狐は目をハートになり興奮もなりながら喜んでやるのじゃと言ってすぐに引き受けたのであった。
桃花はやった、思い通りと思っていた。これで会話は出来るしその上に最近、いろいろと足りないと感じていたので桃花自身もまんざらでもないので楽しみにしているとそれを見ていた二人はある意味見慣れた光景なので飽きれていたがこれで何とかなると思い桃花と桜狐について行くことにした。
そうして桜狐から手に入れた情報を整理を始めていた。まずこの九州は今、何者かの襲来によりほとんどの者が討ち死にしたもしくはほかの場所に逃亡したことによりほとんどの場所を奪われており残されている国は薩摩のみでそれ以外はすべてその何者かによって占拠されていた。
何とか薩摩は優秀な武士が多く何とか持ちこたえて国を維持をしていた。桃花たちはびっくりである、もうすべての国がだめだと思っていたらまだ残っている国があるというのだ。こんな物の怪みたいな者たちを相手に国を維持している者たちって何ものであろうかと思い聞いてみると
「そうじゃ、この薩摩の国を治めているのは鎌倉時代からの名門中の名門家、島津家が治めて、この化け物たちに対抗をしているようじゃな」
それを聞いた途端に私は急激な頭痛が襲ってきて余りの痛さにその場で座り込んでしまうほどに痛みが襲ってきた。なぜだと思っても答えは出なかった。きっと戦いの疲れがここで出たのであろうと決めて桃花は幸也と花林に助けてもらいながら向かうのであった。
そうしながらも桃花の脳内では考え事をしていた、それはあの言葉・・・島津、どうしてもこの言葉が頭から離れることができなかったのである。普段と言うより全然聞かない言葉なのにどうしても懐かしく感じてしまうのであった。
私はこの言葉をどこかで聞いていたはず、でもどこで私はそこまで歴史に詳しくない。せいぜい歴史の授業で出てくるぐらいなはず、知り合いでも島津という名字の人はいなかった・・・はずと思いながら今だ抵抗している勢力、島津家の本拠地、薩摩に向かう桃花たちであった。