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残された者たち・・・自覚はあります

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それから探しても探しても見つからない状況を考えてため息をつきながら学園の屋上から空を見上げている桃花の姿があった。体調のほうは完全に回復しているが心の調子は今だにこの青空みたいに晴れてはいなかった。



そんな時にほかにも探してくれている真田と織田の二人が桃花の様子を見に来たのである、二人も必死に探してくれていた。桃花のためでもあるし恩がある将希のためにも頑張ってはいたが何も成果は上がらず平行線を辿っていた。



「桃花さん、やはり元気はないですよね。あれからもうかなり探しているのに将希さんの行方の足取りですら見つからない状況、元気は出ませんよね」



真田幸也は二人に修行をしてくれた恩もあるし友として助けてあげたかった気持ちもあるだけに今だに見つけられない状況に悔しんでいた。それは隣にいる織田花林も同じ気持ちではあったがその二人を心配させないようにするためにも桃花は起き上がって元気があるふりをふるまうのであった。



「ごめんね、心配してくれてでもきっとどこかで無事にいてくれていると信じているから。将希に限ってそんなことはないと思っているしきっと忘れたころに戻ってくるわよ。どうせ、またこのような危ない状況に備えて修行でもしていましたとかそんなものよ」



桃花は元気そうに言ってはいるがそれが空元気なのはもう二人にはわかっていた。けれど本当に彼女から願っていることができずに二人は悔しかった。そのころ桃花は幸也と花林に対して言った言葉は自分に対しても言っているようにも思えた。更にあの夢のようなことを思い出してそれは将希と長い間一緒に過ごし・・・そして最後は別れた悲しい夢を。



あの夢はただの夢で現実じゃないよね、本当にこれで別れてとかじゃないよね。将希が私の前から消えたりはしないよね、いつの時も最後は必ず帰ってくるとどんな時も言っていた将希がもう帰ってこないとかそんな話はないよねと心の中では不安でいっぱいで暮らしていた。



もちろん先生たちも一生懸命に探してはいたがどれも成果は上がらず桃花に嬉しい報告ができずにいた。そんなある日に学園長である天照大御神が図書室の普段ならば立ち入り禁止の場所に誰かが入った形跡を発見した。その犯人は誰かを探してみるとそれはなんと将希の姿がありこの部屋に来ていたのである、もちろん緊急事態だから怒りはしないがもしかするとこの部屋に書かれている書物の中に将希が見つかる手がかりが見つかるかもしれないと考えた天照大御神は将希と仲がいい者たちをその部屋に集めさせた。




そうしてここで将希がいろいろと本を読んでいたことを説明した。もしかするとここに書かれてある本の中に将希に繋がる何かがあるかもしれないと言われて、桃花を始め将希と仲がいい者たちは探し始めたのである。



そこには歴史的見てもかなりすごい書物ばかり集まっておりいろんな神話の話なども書かれてあってここならば見つかると思い読んではいたが特に見つかることはなかった。書かれてあったもは神話の詳しい話ばかりで今の現状とかみ合う物は何一つなかったのである。



天照大御神は力になってあげられなくてごめんなさいと謝ってきたが桃花たちはすぐにいいえ、気にしないでくださいと言ってその場から立ち去るのであった。こうして何もつかめないまま過ごしていたらとんでもない情報が入ってきたのである。



それは邪神、アーリマンが復活したという物であった、歴史的に世界的に見ても最悪の邪神と呼ばれている者が復活したことにより神々たちに一気に緊張感が高まるのだった。とうとう復活を果たしてしまったかと神々が全員そう感じていた。



いつこの学園が攻めてくるかわからないのでいつでも戦いができる準備をしていた。それらの情報は生徒たちにも伝えられていたが今の桃花にとってみればどうでもいい話であった。



今はただ将希に会いたいと考えていた、そんな時であった。遠くから悲鳴が聞こえてきたのである、それも一人ではない大勢が悲鳴を上げていた。桃花はその声を聴いてすぐに屋上に上がり状況を確認してみると上空に太陽を隠すまでの大きさの竜が飛んでいた。それも首が三つありあれは間違いなく伝説の邪神、アジ・ダハーカである、それが来ているということはもしかすると考えていると



「よう、神々どもよ。元気にしていたか。我、邪神、アーリマンが舞い降りたぞ。者ども悲鳴をあげろ、恐怖を覚えるが良い。我とその最強の使い魔の勇姿でも死ぬ前に見ておくが良い」



桃花はその光景を屋上から見てすぐに応戦準備しないとと思っているとすぐに学園の先生たちやほかの神々たちがすぐに集まって一斉に攻撃を仕掛けたのである。急な攻撃で流石のアーリマンも対応できないだろうと思い奇襲攻撃を仕掛けた。



もちろんその中には須佐之男命や天照大御神、ツクヨミなどもいてそれは神々の総戦力と言っても良いほどの力で応戦したのだが



「この程度か、昔は我が生まれた時は戦っているときはもっとマシであったぞ。本当の攻撃はこのようにやるのだ。あの世で覚えてくるが良い」



そうして出てきた魔法の攻撃にほとんどの神々たちは倒れてわずかに残ったのは最上級の神々のみで他はもう戦闘が不可能になっていた。それを見た生徒たちはほとんどの者たちが恐怖を感じて誰も外に出ようとはしなかった。



それもそのはずだ、圧倒的に強いとみんなが思っている先生たちや神たちが一瞬で倒されたのにそれよりもはるかに弱い者たちでは話にならないと思い誰も外に出ることはなくむしろ奥で震えながらこの恐怖が立ち去ってくれることを考えていた。



だが、ここで一人だけは怯えずむしろ戦おうとしている者がいた、それは桃花であった。桃花は確かに今まで見たこともないほど強いけど逆に言えばいろんな知識などを持っている、将希を見つかる手がかりになると信じて逃げすにただ見ていると



「面白いな、あの光景を見て逃げずに恐怖を乗り越えてくるとは・・・女のくせに大した奴だ、名を名乗るがいい、屋上から見ている小娘」



そう桃花に対してアーリマンは面白いものを見つけたように言ってきていた、桃花は決意を固めて名乗り出るのだった。



「私は山城桃花、ここにいる只の学生よ。アーリマン、あなたの目的は何なのかしら、世界征服、それともこの世をすべて闇に還すこと、目的を言いなさい」



桃花自身も別に恐怖を感じていたわけではない、むしろ怖い気持ちは外に出ている分、室内よりも強いかもしれないがそれよりも将希に会いたいという気持ちが強く出ていたために恐怖に打ち勝てていた。



アーリマンはその様子を見て少し笑いながら桃花に対して質問をするのであった。



「ところでお主には男がいたのか・・・この我に愚かなことに一人で戦いを挑んでいた男がいてな、その男が好きだった女に非常に似ていてな、気になったから教えてくれるか、女」



それを聞いた私は頭の中で最悪な未来を予想していた、ありえないあり得ないと必死に頭の中で否定をしていたが現実は残酷な未来を出してきたのであった。



「そうだ、その男が使っていた槍・・・確か、十文字槍だっけ。持ってきたからそこの女に渡すよ、我が持っていても大した価値はないからな」



そう言って上空から落とされた槍を桃花は近くまで向かい確認するとそれは間違いなく将希が愛用していた十文字槍であった。ほかの十文字槍とは少し見分けるように将希が少し改良していたのですぐにわかった、この武器の持ち主は間違いなく将希の物であった。



私はその槍を恐る恐る持ち見てみるとそこには多くの血痕が付いておりこれらの血痕はもしかしてと最悪なシナリオを思っていると



「でもその槍の持ち主はこの時代ではかなり強かったかな、我を相手に一人で傷をつけたのだからな。ここに雑魚の神々よりもよほど強者であったぞ、はっはっはっはっは・・・もう我が殺したがな」




そも言葉を聞いて頭の中が真っ白になった、死んだ、将希が死んだの・・・誰にあの邪神に、あの邪神によって殺されたの。私のことを大切にしてくれて愛してくれたものをこの邪神が殺されたの。そしてそれらを遊びのように笑っているあの邪神の姿を見て私の中にある何かが斬れたのである。



その瞬間、私は屋上から今まで出したこともないほどの大きさで咆哮をした。今の私の中にあるのはこの邪神に対する憎しみしかない。殺す、殺す、殺す、この邪神だけは殺す、将希を殺したことをあの世でも一生後悔させてやる。



私は己が持っている式神、風火を呼びすぐにアーリマンがいる上空に向かった、その光景を見てもなおアーリマンは面白いものだとみていた。やはり大切な者であったがそれを殺されて周りが見えてない小娘だが・・・あの小僧の例もある、どこまで戦えるか、楽しみだな。



だが、一方、桃花の表情は今までないほど憎しみで人生でしたこともないほどの表情をしていた。桃花の中にある感情は憎しみ以外なくただそれだけで邪神アーリマンに戦いを挑むのであった。

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