別れですが・・・自覚はあります
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桃花はこの空間でもう一年ぐらい一人でいるみたいでお花畑のみでほかには何もない場所で誰かが来るのを待っていたみたいでようやく一年ぐらいが過ぎようとしているときに俺が現れたというわけだ。俺はそのせいかずっと肩から離れてくれなくて少し困っている。
まあ、寂しかった気持ちは分かるけどまずは落ち着こうと言いたかった、一年って長いよね、辛いよね・・・でも己はおそらく一年間、一人で修業していろと言われたらできそうだけど・・・そこは置いといてとりあえず会話でもしているかと思い会話をしていた。
「とりあえず、久しぶりだから何か話をするか・・・そうだ、桃花は何か好きな花はあるか。花言葉とか知っているか」
「うん・・・そうだね、少ししか知らないから将希、私に教えてよ」
そう言いながらしばらくはそのまま話をしていた、そのような状態から復活するのに一年ぐらいかかったがなんとか普段通りの桃花に戻って良かったと思いながら二人でこの場所から脱出する方法を探し始めていた。
危険がない場所とはいえ、ここに長年いるのは困るからなと考えて探して探しても何も見つけられなかった。もしかしたら時間がすぎないと出られないと言いう感じかなと思いながら辺りを見ていた。
幸いなことにこの一年間で家も作って生活には不十分ではないが流石に二人だけではと思っていたらそう言えば桃花が持っている式神は呼び出せないのかと思い桃花に聞いてみると
「私も試してみたけどどうしても呼び出せないの、それで何回もやってもできなくてついに諦めたの」
そうだよな、この場所で普通に考えたら思いつくよなと思いながら聞いていたらもしかしたら部外者の俺が発動すれば呼べるじゃないかと思い桃花が持っている式神を俺にすべて渡してもらった。
そうして試しに発動してみるとなんと成功したのである、そこには懐かしいメンバーが出て来ていた。
「ようやく余を呼び寄せたか、では早速暑い夜に・・・なぜに桃花もいるのじゃ。もう許してたもれ」
「良いわよ、もう嫌なことをしないであげるからずっとそばにいてほしいかな。それとあの時はやりすぎてごめんね」
「・・・将希、桃花がおかしくなったのじゃ、余に余に嫌なことをしないと言ってきたのじゃ、明日はこの世の終わりじゃ余はどうすればいいのじゃ余はどうすれば世を救えるのじゃ」
「・・・寒いギャグだぞ、俺の真似か。でも個人的にはうれしいけどでも大丈夫、ここまでになった理由があるから今から説明するから」
そう言いながら俺は桜狐たちに説明をしたのである、これまでのことを話したら桜狐とキリカの二人は目を輝かせて俺に向かって
「流石、余の夫になる男じゃ。もう何も不足はないのじゃ、後は夜を共に過ごすだけじゃ」
「流石です、主。その強さをもってこれからもいろんな場所に向かい私と主の野望を叶えましょう」
これを聞いた桃花は変わらない式神たちを見て笑っていた。俺も変わらなくてよかったと思いながら蒼雷と風火も変わらず元気そうでよかった。とりあえず増えたことで寂しさもなくなったしまたゆっくりと過ごしながら探してみるか。
またそれから五十年の月日が過ぎた、この世界から脱出する方法は見つからず探しているところで進展があったとすれば桜狐がこの五十年間で完全に百合に目覚めたことだけかな。そのせいか、良く俺に対して早く3Pをするのじゃと言ってきて困っておる。
もう桃花と桜狐は完全にそのような関係になりいろいろと危ない展開が多いために俺は困っているかな、キリカはかなり興奮して喜んでいたが・・・でもこの五十年で拾った武器から記憶と言うべきだろうか。そのような物が毎晩毎晩、頭の中に入ってきていろいろと見せてくれたのである。
俺はその光景を映像として見ていたがこれである決心をするのだった。それは桃花にほかの式神たちを裏切る結果になるかもしれないけど俺はそれでもやらなければならないと考えていた。
そのために俺は次第に桃花たちと距離を置くようになっていた、このまま一緒にいれば式神たちに・・・桃花たちに悲しませる結果になるから俺は距離を置いていたある日にとうとう百年ぐらい経過した時にこの世界を作っている結界が崩壊しそうになり俺たちは集まっていた。
「とうとう、結界が壊れてようやく外に出れるよ。もうここに百年近くいたから学園のみんなの顔をほとんど忘れちゃったよ、覚えているのは真田と織田ちゃんぐらいかな」
「まあ、そんなものなのじゃ。所詮、余と桃花の絆に比べたら勝負にもならないのじゃ」
「そうよね、帰ったらみんなは何をしたい、私がまずは状況確認かな」
そんな楽しそうな会話をしていたが俺は話すならばここしかないと思い決意を表情に表して話を始めた。
「みんな、心して聞いてくれ・・・俺は、俺はもうみんなと一緒にいられない。みんなが元の場所に戻ってももう二度と俺と会うことはないだろう」
そう言うと桃花、始めみんながこちらを見て真剣な表情になりすぐに桃花がこちらの言葉に対して質問してきた。
「どうして、どうしてなの将希。別にこれから帰れるのだから大丈夫でしょう、そんな怖いことを言うの」
「理由は言えない、けど俺はもう君たちと一緒に入られない。でもこれだけは言いたい。みんなのことは大好きだ・・・特に桃花はもう愛している。でももう桃花のそばにいられることはできない・・ごめん」
俺はとても悲しくなり泣きそうになりながらも堪えて話した、その思いが伝わったのか。みんなは理由を教えてほしいと言ってきたが俺はそれは答えられないと何回も断った。
心配してくれる気持ちはとてもうれしかったけど・・・だからこれ以上君たちと一緒にいられない。これ以上一緒にいれば君たちまで被害を与えてしまう。赤の他人ならばまだともかくこんなに俺のことを思ってくれている者たちをそのようなことになってほしくないと思い俺は必死にみんなとお別れを告げていた。
そうしている間にもどんどん結界が崩壊してきてもうその場にとどまることも難しくなってきていた。俺はそんな状況でもみんなに対して
「キリカ、蒼雷、これからの主人は桃花だ。だから桃花に迷惑をかけないように努力してくれ、風火に桜狐はこれからも桃花のことを頼むぜ・・・桃花、俺のことを愛してくれてありがとう。俺は桃花に幸せになってほしいからお前のそばにはいられない、でも遠くからでも桃花の幸せを祈り続ける・・・だからさようなら桃花」
俺は余りにも己にとっても辛い別れに涙を流していた、でももうこれ以上見せられないと思い俺は桃花たちに背を向けて歩き出した。こちらを呼び止める声が聞こえてきたが俺はそれらをすべて無視して二度と振り返らなかった。
そうして俺は元の場所に戻ってきたのである、俺は桃花たちが目を覚ます前にみんなを元の場所に戻して俺は少しだけ一息をついていた。休憩を終えて向かった先は桃花の場所であった、もう二度と会えないだろう彼女のもとに来ていた。
健康も問題はない、時期に目を覚ますだろう。俺は桃花にあげようとしていた花髪飾りをおいて答えなど返ってくるはずもないのに俺はもう泣きながらも別れの言葉を再度言うのであった。
「桃花、幸せになれよ・・・じゃあな」
俺はそう言いある場所に向かい始めたのである、それは桃花にほかの者たちの未来を繋ぐために歩き出して俺にとってみれば絶望しかない未来でもみんなが・・・桃花がそれを受けるぐらいならば喜んで受けてやる。
すべての戦いを終わらせるために俺はその足を止めずに向かうのだった。その後、桃花を始め、みんなは意識が回復して救ってくれた将希を神々たち始め、いろんな者たちが称えようとしていたが肝心の本人はその日を境に姿を消してしまったのである。
もちろん桃花を始めいろんな人が探したが何も成果は上げられず、時間だけが無駄に過ぎていくのだった。だが、この出来事は一か月後に急に進展を迎えるのであった。