家で平和に過ごしていますが・・・自覚なしです
今日は静かに暮らしていた、と言うのも最近は忙しいことばかりでこのような時間が少なく久しぶりに昔みたいに暮らしていたが強いて言えばここにいる式神だけが例外かなと考えていた。
いや、俺がもともと持っている式神ならばここまでうるさくならないだろうが桃花から借りている式神がいろいろと面倒ごとを起こしてくるのでゆっくりとする時間がなかったのである。
「将希殿、どうしても余と交わるつもりはないのじゃ。余はお主のことをかなり気に入っているのじゃ、もし少しでもやる気ならば余は主に言うつもりもないからの、もし・・」
「君、しつこいですよ。俺はやる気はないと何回言えば気が済むの、いい加減にしてくれ。そろそろ本気で怒るぞ、俺は基本的に浮気とかは良くないと思っているからほかの女性と付き合うつもりはないの」
俺はこのように桜狐の必死に説得していたが俺は何度も断っていた。それでも話しかけてくるので俺はいろんな知識を話してくれたら考えていても良いと言うといろんな知識を言い出した。
それは桜狐は昔から生きているのでいろんな知識に歴史を知っているのでいろいろと話を聞いていた。でもまさか、最古の神話まで知っているとは思いもしなかったがそれで聞いてみると恐ろしい話も聞けた。
どうやら邪神はそれなりに多くいるらしく、知っているだけでもウロボロス、ヒュドラ、ヤマタノオロチ、アジ・ダハーガ、ガタノゾーアそしてそれらを創り出した、アーリマンも見たことがあるらしい。そしてなんと桜狐の初恋の相手がそのアーリマンと言うらしい。
桜狐はとんでもないやつに恋をしたなと思っていたが今だにそのアーリマンのことが好きらしくそれに似ている男性を捕まえて深い意味をしたりするとか、それでその中でも俺は一番似ているらしいがそれで襲われてたまるか。
どんだけ昔の男が忘れらないのかよ、それに桜狐に対してもそこまで好意的な行動をしてもらっていないのにどうしてだと思っていた。でもいろんな知識もありその目で歴史を見ていたことを考えれるととんでもない存在を式神にしたんだなと改めてそう感じた。
それで話も終えて一応、約束通りにしたいと言ってきたので確かに嘘は良くないと思い裸になった・・・もちろんお風呂場でそれを見た桜狐はがっかりをしていた。
せめて背中だけでも流しても良いですかと言ってきたのでそれは良いかと思い承諾をしたのだった、それで背中は良いけどまさか、尻尾で俺の息子に触ってくるとか、どんだけ執念深いだよと思いながら俺は軽く、桃花の存在で脅しをしてみたが
「ここまで来たのじゃ、その程度のリスクは承知なのじゃ。それでも余はやらなければならないのじゃ、お主と交わるために」
その執念深さをほかの場所で使えていればもっといい結果になっていたかもしれないのにと思いながら俺反撃をして桜狐を気を失わせた。俺は本当に困った式神だなと思いながらも初恋の人が忘れられなくて今だにその人のことを思い続けているその恋の熱意は見習うべきところだなと考えさせられる。
俺も桃花に対してそのような熱意で向き合ってきたいと思うのだった、その後はお風呂も終えて桜狐を風呂場から姫様抱っこでリビングまで運んでソファーでゆっくりとさせるのだった。
確かにいろいろと問題な場所はあるけどそれでもこの桜狐は好きになった人を出来る限り尽くしたいと気持ちがあるのか、必死に家事を覚えようとしていた。そのために俺もいくらか家事が楽になり時間に余裕を持つことができていたので俺は流石にこれほど頑張っているのだから少しだけはと思い、気を失っている桜狐に対してキスをして眠りにつくのだった。
将希が深い眠りについたころに桜狐は白銀で美しい姿をしているのが全体的に真っ赤になりながら床に転がり始めていた。
「やばいのじゃ、やばいのじゃ、余が余が好きな男にキスをしてもらったのじゃ。こ、ここ、ここんなことって初めてでどうすればいいのじゃ」
実は桜狐はいろんな男を捕まえて経験がありそうに見えるが実はまだそのようなことをしたこともがなく本当はピュアだったのである。そのためにかなり気になっている男子からキスをされてここまで心が乱れていた。
もうそれが頭から離れることができずにその日は一日中、興奮のあまりに寝れることができなかったのであった。それだけ見てもどれだけピュアかは分かるがこの姿だけは他人に見せるわけにはいかなかった。己のプライドにこれを見られると好かれないと思いがあったために、でも実際はそれをしたほうが確実にモテるはずだがそれは桜狐が分かるはずもなかった。
そうして桜狐はどうか、どうか、この思いが好きな者に届くようにと祈りをささげるのだった、その姿は恋などしたこともない初恋をする女性のように見えていた。
この先も将希も桜狐も平和な日々が続くと信じていた・・・しかし、現実はそう甘くはなかったのである。確実に桜狐を、そして将希に破滅をもたらす存在が確実に近づいてきていた。そのことが二人が知る由もなかった。