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学園生活始まりですが・・・自覚はないです

俺は落ちこぼれが決まったがとてもいい大親友が一緒にいるのである。怖いことは全くないとはいかないが大親友がいれば何とかなると信じている。もしいじめられてもなんとか耐えることが出来るしそれに落ちこぼれでもある程度強くなれば反撃は出来るようになるだろうし。



そう考えているときに入学式が始まっておりいろいろと長い話をしていたが俺は特に考えずにただボーとして聞いていた。まず、俺は入学してからとりあえず雷属性しか使えないのでそれが強い先輩や先生のもとに修行するしかないと考えていたがこんな俺に付き合ってくれる人はいるのであろうかと考えて更に落ち込んでいた。



まあ、見つかるでしょうと気持ちを切り替えて入学式は無事に終えて今度はクラス分けが始まった。どうなるのであろうと考えていたがとりあえず途中で俺と大親友が同じクラスになれるとわかった時点で少し安心していた。



でも本当にこの学園は女性が多すぎませんか。クラス分けをして大体一クラス当たり三十人ぐらいでありそのうち男は五人ぐらいでほかは女性ってほぼ女子高に少しだけ男子が入った感じなんですけど大丈夫なのであろうか。



クラスも決まって俺と親友は指定されたクラスに向かって歩き出した。その中で俺と親友は視線を感じていた。もう誰かに見られているようであった。無理もない今期最強と呼ばれている大親友と今期で一番弱いやつが一緒にいたら気になるよね。



本当に大親友が良いやつで良かった、これで大抵のやつは捨てるか子分のように扱うかの二つしかないからな。それなのに今まで通りに親友でいてくれるなんて流石主人公と言いたいぐらいだ。俺では一生、そんな立場になれないだろう。



そんなことを考えているうちに俺たちは指定された教室に到着した。中に入ってみるとそこはとても綺麗な場所でここでこれからいろんなことを学ぶのかと思い期待を膨らませていた。



そして指定されている席を確認して俺たちは話し合いを始めた。やはりどんな時でも親友と一緒に話をするのは良いものだなと感じながら話をしていた。



「それにしてもとよっちは凄いよな。全属性が適正あるなんて普通はあり得ないよ、もう完全に勝ち組なおかつ主人公決定じゃないか。これならば可愛い美少女たちにモテモテだろうな、良かったな」



「自分はそんなことは別にどうでもいいと思っている。いろんな女性にモテモテでも肝心な好きな人に好かれないと意味がないからな」



「それは分かる、自分が好きな人に好かれないってかなり嫌なものだからな。でもお前なら絶対にそんなことはないだろう。俺のほうがかなり危ない状況だろう・・・その前にこんなに女性が多くても彼女ができるかわからないぞ」



「大丈夫だ、お前は好かれる人には好かれるからな。そこだけは安心してくれ。お前の親友である豊喜を信じてくれ」



「おい、逆に言えばほかの女性には全く好かれないと言いたいのかなとよっち」



「その通りだ、でも自分はお前のそんな面白いやつや良いところを知っているからそちらの方に入るかな。良かったな、少なからず好かれている奴はいるぞ、ただし男だけどな」



そんなお互いに他愛もない話をしつつ時間をつぶしていた。普通なら可愛い女性にでも話しかけるところであるがお互いに女性に対して得意ではないので話しかける勇気がなかった。



そうしてここを担任するのであろう人物が現れて自己紹介を始めたその人はとても凛としている人でありとてもきれいな人だな、どこかの神話で出てくる人なのかなと思いながら聞いているといきなり答えを出してきた。



「こんにちは初めまして、私はクシダナヒメと言います。これから一年間よろしくお願いしますね」



マジですがあのクシダナヒメですか、須佐之男命の奥さんじゃないですか。これはとんでもない人が担任になったなと思いながら聞いていた。そのあとはクラスの自己紹介を始めたのであった。やばいここで俺の情報が完全にバレる、大親友はバレても別にどうでもいいと言うかバレたほうが絶対にモテるから良いけど俺はそれと逆だ。



バレたら確実にやばいと思ってはいたがみんなやっている中やらないのは失礼だしそれにそんな行動すればおかしな奴と思われてまた一人悲しい青春になると思いここは笑われる覚悟でやるしかないと思い俺は順番を待っていた。そしてついにその順番が来て俺は意を決して話すのであった。



「俺は島津将希、どこにでもいる普通の男子だ。適性の属性は雷だけだ、落ちこぼれだけど頑張りますのでどうかよろしくお願いします」



そう言ったものやはり俺に対して笑いや落ちこぼれではないかと言う言葉が聞こえてきた。そうだよな、こんなに弱かったらいじめの対象になるよな。また耐える学園生活になるのかなと暗い気持ちになり席に座っているといつの間にか大親友の順番になった。



「俺は徳島豊喜、よろしく。使える属性は五種類すべてだ」



それを聞いたクラス中、俺の時と違うざわめきが起きた。やはり全種類の属性が使えるのはみんなからいい印象だよなと思いながら聞いていると



「ついでに先ほど落ちこぼれと笑っていた島津将希の親友だ。だから言わせてもらう、今は確かに落ちこぼれかもしれないけど・・・いつかは必ず強くなる。少なからず今、あいつを笑ったやつよりは。だから今のうちにつぶそうと言うのなら自分が相手になってやるから覚悟しておけよ。先、親友に対して笑っていた奴の顔は覚えているからな、親友に手を出した時は楽しみにしておけ」



そう言い終えると席について俺のほうを向いて笑顔にしてきたので俺も笑顔にして返したらすぐに正面のほうを戻して元の態度に戻った。



親友の自己紹介でクラスの空気が悪くなっていたがそれでも自己紹介は続けていた。そうして終わりを迎えて自由時間になりみんな好きなように移動を始めたが誰も俺のところに来ようとはしなかった。それはそうだよなと思い親友のほうを見てみると多くの女性が押し寄せていた。


それはものすごい人の数でまあ、親友は強い上に性格も良いと来たモテモテでも全然悔しくない、親友も多くの美人に好かれているのだ。俺が居ると親友に気を遣わせてしまうから教室を後にした。



どこか、誰も来なさそうな場所を探してその結果、校舎の屋上になった。ここは誰も来ない場所だろうしここならばいじめが起きても安心して食事をとれるなと思っていると一人先客がいたのである。まさか、こんなところにいるなんてしかも同じクラスの人じゃないですか。



感じとしては不良みたいな感じをする美少女で群れることが嫌うような感じの人であった。それならば仲良くなれるかもしれないと思い俺は近くによって話しかけた。



「すみません、俺もここで休んでよろしいでしょうか。確か名前は・・」



「・・・足利風葉、あなたは確か落ちこぼれさんだったかしら」



やはり落ちこぼれで有名になりそうだなと思いながらもできる限り相手に不機嫌にならないように敬語で話そうとした。だって絶対に相手のほうが強いと決まっているからね。逆らってボコボコにされる未来が余裕で予想できるぐらいに。



「そうだけど・・・でも頑張りますのでどうかよろしくお願いします」



ふーんとだけ言われて俺はとりあえず近くで腰を下ろしてゆっくりと外の景色を眺めながら休めるのであった。

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