ラスボス出現ですが・・・自覚なしです
いきなりですが毎度呼んでいる読者様たちには感謝しております。本当に皆様が呼んでくれているから私はここまで続けられております。どうか、応援よろしくお願いします。
そうして状況を確認しなんとか一安心できることができた俺たちは警備をしながら休むことにしたのだった。いつ敵が襲ってきてもまた戦えるように体力を回復しておくのだった。
その中で桃花がこちらに来て話を始めたのである、それはこれからのことやこの先のことの話だった
「将希、これからどうなるのだろう。私たち、助かるのかな。それに助かってもほかのみんなは助からないよね・・・私、怖いよ」
「そればかりは俺にもわからないけどきっと大丈夫、俺たちは戦いに勝ったんだきっと助かるよ。それにほかのみんなも蝮さんが何とかしてくれると信じよう」
正直に言って己も不安であったがここで彼女をもっと不安にさせないためにもそう言うのであった。それは自分に対しても言うようだった、そうだよな、きっと最後はみんな助かるはずだよんなと思いながら体を休めていた。
それから数日間は特に敵が攻めてくる様子がなくその間にも城の防御を直していた。いつまた戦いが起きてもいい様に修復していた。もちろん俺も参加しており地元の人と一緒に作業をしていた。
桃花のほうは負傷者の手当てをしておりお互いに特に問題なく進めていた、そんな時に再び敵襲来を教える鐘が鳴り響くのだった。俺はもちろん桃花も急いで城の守備につくと今度は前の軍勢の比にならないほどの大軍が迫ってきていた。その数は十万近くの軍勢がこの城に向かっていたのである。
その時に敵の伝令兵らしきものが城に近づいてきて俺たちに対して
「偉大なるパンドラ様からの言い伝えである、ここの部隊を指揮している大将はすぐにパンドラ様と会談せよと内容である。もしこれが実行されずに三時間過ぎた場合は全軍で総攻撃を開始する。良い答えを待っているとのこと、パンドラ様の期待を裏切らない行動をしてくれることを期待しておる」
そう言い終えたら敵陣営に戻ってゆき俺のところに桃花が走ってこちらに向かってきてすぐに今の話の回答をどうしようと言ってきたので俺は笑顔に
「そうだな、ここは相手の要求を呑むしか生き残れる道はないから向かうことにするよ。もちろん罠と言う可能性があるけどそれでも行くしかない、だから桃花はここに残ってほしい。万が一戻ってこない時にはここいる人たちを導いてほしい」
「無理だよ、私には将希みたいにみんなを導く力なんてないよ。だから行かないで最期までここで一緒に戦ってほしい」
泣きながらそう言ってくる彼女を要望に聞いてあげたいがここはわずかな可能性でもある方に賭けてみたいので俺は桃花に対して
「安心しろ、必ず戻ってくるから。それにこんなことを言って戻ってこなかった試しがあるか、話がだめになりそうならば逃げて帰るからその時はよろしくな」
そうして俺は地元の代表者たちに対して俺が出て話をつけてきますと金子元宅さんと朱鬼さんに伝えて城門から出て敵本陣に向けて歩き出した。
そうして先ほどの伝令兵らしきものがこちらを待っていたみたいでそのまま案内された、そうして俺の目に映った光景は余りにも訓練されている大軍勢の様子だった。もしこれがあの小城に攻めてきたらおそらく半日もかからず落とされて皆殺しにされると確信した。
そう考えながら案内された先で明らかに異様な威圧を出している少女の姿が見えたのである。俺は間違いないこいつがパンドラだと確信していたら
「うん、その表情を見ると僕の正体が分かったのだね。一応、自己紹介するね、僕はパンドラと言うだよろしくね。ところで話に入りるけど将希と言うだよね、将希はこの世に天国を作りたいと思わないか」
俺の名前を知っていることにも驚いていたがそれよりもこのパンドラの話が気になってそれはどんな意味だと言うとすぐに答えを返してくれたのだった。
「簡単なことだよ、みんなが幸せに暮らせる世界を作るのに協力してみないかというお誘いだよ。僕の同志になった人たちはみんな毎日が幸せで誰一人苦しんでいる人たちはいないんだ。君も苦しいよりも楽しいほうが良いでしょう、僕はそれをみんなに広めているだけだよ」
やばい明らかにやばい宗教の勧誘をしてくる人みたいなことをしているよ。しかも厄介なのはこの存在自体がものすごいやばいと言うことだけどそんな考えをしている間にもパンドラは話を続けていた。
「それもすべてに生きる者たちに分け与えたい、みんなが幸せになれば誰も泣く必要はない素晴らしい世界になれるはずだから君たちも一緒に入ってみてきっとみんなとすぐに仲良くなれるよ。いじめもない差別もない、苦痛もない素晴らしい世界を一緒に楽しもう、今日はその勧誘したくてみんなで来たんだ・・・入ってくれるよね」
やばいよこの人の考えもそうだがそれを当たり前のように周りも受け入れていることにも恐怖を覚えていた。それもみんながものすごく楽しそうにしながらこちらを見ていた、本当に楽しそうにこちらを見ていた。それはまた新しい仲間ができると言うような表情だった、冗談じゃない。俺はこんな危ない者たちと一緒になってたまるかと考えていると
「パンドラ様、申し訳ありませんが自分からも彼を説得してもよろしいでしょうか。彼とは長い付き合いの柄であります、もしかしたら自分の言葉ならば話を聞いてくれるかもしれません」
「うん、豊喜くんだね。そうだね、仲が良い人ならばきっと話を分かってくれるからお願いするね。頑張って彼を説得してね」
パンドラはそう笑顔にして話の相手を大親友のとよっちに変えさせたのである。これは友と一緒に逃げるチャンスだと思い一緒に逃げないかと誘いをしようとしたら
「はい、ありがとうございます。それで将希、話は戻るけどお前は昔から警戒しすぎなところがあるだ。このパンドラ様は違う、本当にこの世に楽園を作りたいだけなんだ。お前をそこまで用心深くさせた悲しい事件などパンドラ様が作る世界には存在しないお前はもう苦しむ必要が無くなるだ。友としてお前を助けてあげたいだけなんだ」
これを聞いた俺は出しそうになった言葉を失った。だめだとよっちは完全に向こうのことを信用しきっている。たとえ俺から話をしても聞いてくれないだろう。長い間、友としているからわかる。俺はどうしてお前までこのようになってしまったと思い泣きそうになっていた。
「どうして泣きそうになっているだ、そんな苦しみもパンドラ様に身をゆだねればすぐになくなるよ。そうして幸福で一杯になったらほかの人もそのような思いをさせたくなる、まあ、それが今の自分なんだけどな。だから共に行こう、幸福で満ちた世界に行こうではないか、将希」
俺は変わり果ててしまった友を見ながらとある決意をした、それを友に対して言葉に出して言うのだった。
「とよっち・・・俺はそちらに向かわない、もちろん幸福なことは嫌じゃないけど、だからと言って悲しみからそんな方法で逃げていたら一生、変われない。弱い己のままだ、俺は決めたんだ。そのような己を変えていこうと・・・それだから今の己がある。それを否定するつもりは欠片もない」
「そうか・・・パンドラ様、申し訳ありません。彼はもう救済するしか救う手立てはありません。どうかお願いします」
そう親友はパンドラに向かってそう言うのだったが俺は次の瞬間、いつでも逃げれるように貯めていた神力を一気に開放して雷光桜を放ち、その隙に俺は逃げ出してその場から離れた。
「な、なんてことだ。わかってくれないなんて何という不幸だ。僕からみんなにお願いだ、幸福を忘れた彼を救済してください」
パンドラがそう言うと周りの者たちは一斉にこちらに向かってきたのだった、それもみんな笑顔で武器を持ちながら迫ってきているのである、ある意味恐怖を感じながら逃げていた。そうして少し開けた場所に出てすぐに式神の蒼雷を出して空に逃げたが
「何回も同じ手で逃げれると思わないことだよ、将希君」
そう言って上空で勝虎さんが待ち受けていた、俺は必死に逃げながら避けようとしたが避けきれずに蒼雷は攻撃に当たり空を飛べずに地面に落ち始めた。
「蒼雷、出来るだけ城に近い場所で落ちてくれ、頼む」
それを聞いた蒼雷は受けたダメージはでかいはずなのに落下ポイントを変えてくれた。地面に落下しているものの落ちている先は城の前に広がる草原だった。俺はすまないと思いながら落ちてゆき蒼雷が地面につく前に式神を戻して俺は受け身をして何とか着陸に成功したがすぐにでも敵は迫ってきていた。
俺はすぐに桃花に聞こえるように大声で叫ぶのだった。
「桃花ー、急いで戦う準備をしてくれ。その間は俺が時間を稼いで見せるから頼むぞー」
それを届いた桃花はすぐに城の者たちに戦闘配備をお願いして己もすぐに城の外に出ようとしたら
「桃花、お前は城から出るなー死ぬぞ。俺は死なないから安心して待ってくれ、だから武運でも祈っておいてくれ」
そう俺は言いそれを聞いてくれたのか開いた城門が再びしまった。よし、これで俺ができる限り足止めをすれば良いだけだと思い敵を待ち受けていた。俺はその数の多さに絶望を感じるがそれでもこの場で一番戦えるのは己だ。
己が戦わないと背後にいるみんな・・・桃花たちが危ない。俺は守るんだ、あの時みたいにもう守られている己はないということを証明するだ。だから亡き母・・・そして俺のことを世話をしてくれた親族たち・・・ご先祖様・・・今まで戦ってくれた義勇軍のみんな、そして桃花、俺に勇気を与えてくれ、この災いを打ち倒すだけの勇気を。
俺は覚悟を決めて大軍勢の前に一人で立ちふさがるのだった。
出来ましたら評価などしてくれましたら大変うれしいです、お願いします。
感想もお待ちしておりますのでどうか気軽に書いても構いません、本当に誤字脱字が多い作者ですから・・・お願いしますね。