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元魔王と手合わせですが・・・自覚なしです

俺と桃花は月魔族、七代目魔王の話を聞き始めたのである。とてもこちらのことを気を遣うように話を始めた



「それで余は神々と共に新たな世界を作りたいと思っている。今までは神が絶対であったために次第に間違いを起こしても誰も止めるものがおらずに乱れてしまった。だから新たに我々月魔族が神々と同じぐらいの力を持ち、共に新たな世界の秩序を作りたいと考えている」



なんか、ものすごい大きい話をしている。流石多くの世界を支配した魔王は一味違っていた、と言うよりなんかこの魔王は魔王らしくないと感じていた。



「これで神が間違えても月魔族が止めることができる、それにこちら、月魔族が間違えた方向に進んでも神たちが止めてくれる。光、闇のうまいバランスこそが世界が一番平和になるため必要なことだと考えている。だから神たちはこれ以上の抵抗をやめて新しい秩序のために頑張ってほしい、しかしこのようなことをするために多くの神を殺してきたのもまた真実である・・・そのために若き神たちにお願いをしたい。どうか、我々と手を取り合ってすべての者たちが当たり前の幸せが来る世界を作ってほしい」



・・・やばい魔王系主人公ですわこの人ではなく魔王は、えらい理想は高く人格者でありカリスマ性もものすごいある。これは俺では太刀打ちできない・・できるとしたら後に覚醒するだろう大親友のとよっちしかいないと考えていた。



桃花もその話の大きさに何も言えず聞いていた、俺はすぐに桃花に対して



「桃花、この話をどう思う。俺自身は悪い話ではないと思うけど・・・それに向こうから平和を望んでいるならこちらがうまくすれば戦わなくて済むし、向こうの者たちみんな良い人みたいだし」



「将希もそう思っていた、私もそう感じていた。この人たちは信用できると感じていた、それに命の恩人たちだし聞いてあげたいと思うけど・・・」



「まあ、そんな難しい話はまた今度にしよう・・今はこの伊予をどうやって救うか言う話になるが・・・余が半数以上倒して捕虜にした。そのために斎藤、軍勢は五千であったな。四千はそのまま捕虜を輸送して本国に帰国してくれ、残りの千はこのまま伊予の地元の人とこの二人の援護を命ずる」



「御意、それでは私と夫はそのまま帰国いたします・・・後で夫説教しないといけないので・・・ある意味良かったですよ」



「やめてください、魔王様・・・ではなく隠居様。帰国したら妻に殺されます、それも間違いなく避けられないフラグですよ」



「またか、斎藤君。女性に興味あるのはしょうがないけど、妻は大切にしないといけないよ。だからそんな女性を色目で見るのは控えたほうが良いよ」



「でも隠居様は少しは色目に見てほしいところですが、魔王様からもそう言われていますよ。いい加減に義父上の実の息子を見たいと言っておりますよ」



「えーー、だって余は子供が十人いるではないか。それ以上子育ては疲れるから困るかな」



「「その十人ともすべて養子でしょうーーー」」



それを言われた隠居した魔王は明後日のほうを向いたのだった。その前にこの魔王は他人の子供を育てていたのかよ、それはよっぽどの人格者と言う証拠ですな。この魔王は魔王をやめて勇者に転職でもしたほうが良いじゃないか。この魔王が勇者ならば誰もがついて行くと思いますが



そうして隠居した魔王はなんとかその場をやり過ごし斎藤と直江は多くの捕虜を抱えて四千の兵と共に国に帰国をしたのだった。斎藤は泣きながら助けを求めてきたが俺と桃花は知らないふりをしてそのまま過ごした。



こうしてその場に残ったのは俺と桃花、隠居した魔王に千の月魔族、地元の人千、鬼たちが数百のみとなったがなぜか元魔王がいるために不利に見えなかった。



「さて、いろいろと道は外れてしまったけどこれからのことを話したいと思う。この事件は神たちの手で終わらせなければならないと思っている。我ら、月魔族が解決しましたと言えばまた神々と亀裂を入れかねない。そのために君たちを修行をさせて強くなって君たちに解決してほしい。もちろん護衛はするけどメインは君たちでこの事件を解決してほしい」



なるほど元魔王さんも深く考えているんだなと感じていたが・・・あれ、俺たちであれを何とかしないといけないのかと無理じゃないかと思っていたらなんと元魔王自ら修行してくれるらしいので桃花と俺は元魔王にお願いして修行をしてもらうことにした。



敵たちは余がいる限りむやみに攻めてこないだろうと言っていたので俺たちは元魔王の言葉を信用して修行に集中することになった。そうしてここならば良いだろうと元魔王がそう言って次の言葉に驚く発言をした。



「さて、今から二人にまず最初にお願いしたいのは手合わせかな。君たちがどんな素質や伸びしろを持っているか知りたいからお願いできるかな。もちろん相手は余が務めさせてもらうから安心して全力を出してくれ」



いやいや、マジですか。いきなりラスボスに挑むような展開になっているのですけどこれ絶対に勝てないよね、絶対に敗北フラグですよと思っていたが確かに最強と呼ばれている魔王にどこまで通用するかも知りたい気持ちもあった、俺は一歩ずつ足を歩み始めた。それを見た桃花も後に続いて歩き出してお互いに戦う準備ができた。



「それでは今から十分間はこの場から動かないから好きなように攻撃をしてきていいよ、もちろん全力でね」



俺と桃花はそれならば少しは戦えると思いその瞬間に行動を開始した、俺はすぐに雷舞桜を放つ準備をして桃花は日本刀で攻撃をした。しかし、この攻撃は指で受け止められてしまって元魔王は余裕の表情だった。桃花は必死に攻撃したが敵わず魔法も発動させたがそれも受けて無傷であり桃花は何をしたらいいのよと言うばかりに絶望の表情をしたが俺が



「桃花、そこを離れてくれー魔法を放つぞ。良し、では参りますぞ、雷舞桜ーーー」



それを聞いた桃花はすぐに避けて俺の雷舞桜は魔王に直撃したが次第に雷が弱まり状況が理解できたが傷は確認できず、無傷だった。これを見た桃花は



「嘘でしょう、上級魔法を食らって無傷なんてどうすればいいのよ。こんなのダメージが通るわけない」



「桃花、まだ俺には秘策の技がある。少し時間はかかるがこれならば行けるかもしれない」



俺は桃花にそう伝えてすぐにその技の準備を始めた、すぐに十文字槍を取り出しそれに全神力を雷に変化させて十文字の槍先に融合させた。それを見た桃花はまさか、そんなこともできるのと言う表情だったが俺は桃花に対して笑顔を見せてすぐに元魔王に対して



「では参ります、これが俺の全力です。紫電の一閃ーー」



そう言いながら突撃し元魔王は片腕で受け止めるのだった、やはりかと思ったがそれでも一矢報いてやると思いただひたすらに頑張って攻撃をしたが次第に神力が尽きて結局押し返されてしまったがここで元魔王が



「見事だよ、将希君。君はまだ神にもなっていないのに余に傷をつけることができた誇りに思うがいい」


そう言って受け止めた腕を見せてくれた、確かにその腕から血は流れているけど逆に言えばここまでこれぐらいしか与えられないのかと思いながらその場に倒れこんだ。先ほどすべての神力を使って倒れてしまったのである。



こうして元魔王は一度も攻撃することもなく勝負が決まったのだったがこれを見て元魔王は君たちの教育方針が決まったと言って喜んでいた。でも疲れてお腹が空いて泣いてきたら元魔王は笑ってすぐに食事の準備をしてくれたのだった。俺はそもそも魔王って料理ができるものだっけと思いながら待っていた。



数十分後には多くの料理が出て来て俺と桃花は食事をするのだった、その料理はとても美味しく元魔王は料理もできるのかと思っているとこの味、初めて食べたようには思えなかった。そうして思い出していくと俺はある仮説を立てたが元魔王は仮面してまで正体を隠しているのだ。せっかく世話になっている者に追及することではないなと思いそれ以上は考えなかった。



そうして俺と桃花の夏休み特別授業みたいなものが始まったのである、それも先生が豪華で元魔王と言う者に教えられるのだった。

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