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逃走ですが・・・自覚ないです

さてさて俺はすぐにでも説教してやろうと思っていましたが肝心な彼女が胸が見えている上から見ると見えているからもう目線が胸に行ってしまう。くそ、童貞の称号がここで響いてきたかだがそれでもやらなければならないことがあると思い俺は欲望を抑えながら桃花に対して



「桃花・・・あんまり言いたくないだけど勝虎のおっさんが貰ったお守りが落ちていたぜ、流石に他人から貰ったものをすぐに無くすのはよくないことだと思うよ」



「・・・ありがとう、将希。でもここだと濡れてダメになるから置いてきたほうが良いと思うよ」



笑顔にしているが何か動揺しているようにも見えた、どうしたのであろうと思い聞いてみようとしたら


「べ、別に大したことじゃないよ、怖いお話を思い出してお守りの話があってそれを思い出したら顔色が悪くなって」



そうは言うがどうにも俺の目は彼女が嘘を言っているように見えた。まるでこのお守りが怖がっているようにも見えた、それに今更であるが彼女の様子がいつもと少し違う気がしていた。いつもならちょっかいや女の子らしく恥ずかしくしながら攻撃もしてこない。



もしかしたらここは夢の中でまだ俺は目を覚ましていないのかでも疲労感や欲求がある以上その線は薄いと考えるべき。そうなると考えられるのは二つである。



一つは俺が死んでしまってみんなが気を使ってくれているのではないか。そうならばこれほどの態度の変化に納得がいく。それで俺がお守りだと思っている物は実際は別の物でありそれで彼女が動揺しているのではないか。ありえなくない説だがこちらの説には少しの矛盾が起きるのである。それは俺のことを落ちこぼれと言っていた人たちまでそうやるものか。



そんなことはあり得ない、たとえ師匠や先生など無理やりされたとしても顔に多少の表情は出てくる。全員が役者揃いと言うわけがないのでこちらの説を信じるには少し材料不足だ。



だが二つ目の仮説は今のところ矛盾と言えるものがなくこれが一番有力な説になっていると思う、それは俺以外の人が何かの出来事で化け物みたいになってしまっている説。それならば俺のことを馬鹿にしている人たちまで親切になったのに理由が納得がいくわけだし彼女がお守りにおびえている理由も納得いく。



それにその説ならば俺が今まで無事だった理由も納得いく、勝虎のおっさんから貰ったお守りをずっと身に着けていたから俺は無事だったのではないか。それに昼間に現れなくて夕暮れになって急に人々が現れ始めた理由も納得ができる・・・だから彼女は何者かに操られてその者に命令された。それは俺からお守りを外した瞬間に襲うためにいるのではないかと考えた、それならば今までの行動に説明ができる・・・ならばそれが当たっているか確かめるべく俺は一旦温泉から出てお守りをしまうふりをした。



そうして戻ってきて温泉から出てきて待っていた桃花に対して



「そうだ、お守りを置いてきたついでにお前に渡したいものを持ってきているんだ。ここで渡してもいいかな」



「それはうれしいそれは何なのよ、早く教えて将希」



「・・・お前のお守りだーーー」



そうして俺は桃花のお守りを勢いよく返そうとしたら避けたのでこれで今の彼女は黒と思っていいだろう。俺はもしかしたらこのお守りを持てば正気に戻るのではないかと考え必死になって彼女に返そうとしたが彼女も必死に抵抗してきて膠着したかと思っていると温泉でゆっくりしていた蒼雷が俺からお守りを口で取り桃花の胸元につけた瞬間、ものすごくつらそうな声を出して一気に抵抗力が無くなり俺も彼女を抑えて持っているお守りを無理やりつけさせた。



しばらくしていると黒い霧みたいなものが彼女から出て行きこれで一安心かなと思った、そうして目を覚ましたのである。



だが、彼女は起きた瞬間に顔を真っ赤にしたのである、どうしてだと思い今の状況を確認してみるとお互いに裸、彼女を抑えるために上に乗っておる。更に片腕が胸を触っている・・・うん、勘違いする要素しかないな。この後の展開は予想は余裕でできるので覚悟を決めていた。



「こ、この変態ーーーついに私に対してそのような行動をとりましたね。今度という今度は許しませんから」



「いやいや、今回はマジでしょうがなかったんだよ。正気じゃなかった桃花を止めるのに仕方なくしただけでやましいことは考えていない」



半分嘘をついていますが半分は本当なのでバレないだろうと思っていると記憶が思い出してきたのかだんだん桃花の表情が青くなってゆきその場に座り込んで非常に怯え始めた。



「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い、助けて助けて助けて助けて助けて助けて」



恐怖のあまりにそんなことを言いながら座り込み怯えていたので俺は



「桃花、しっかりしろ桃花。今は俺が居るだろ、落ち着いて話してくれないか。大丈夫だ、この手を離さないから落ち着いてくれ」


そうして彼女をしっかりと握ってあげたら泣きながら怯えていた彼女が少しずつ落ち着きを取り戻してその時の状況を話してくれた。



ある日に急に変な空になったと思うと周りの人たちが急に恐ろしい姿になって襲ってきて正気だったのは私と豊喜だけでそれで豊喜が多くの物を引き付けてこの温泉のトイレに立て籠もったの、それで私は将希を助けに行こうとして廊下を走っているときに捕まって・・・それから記憶がないらしい。



桃花は泣きながら謝ったが別に彼女が悪いわけではない。誰も悪くないが・・・そうなると状況は最悪だ。周りには敵しかおらず味方はいないとやばい状況だ、そうと決まったらすぐにでもここから逃げよう。



それに彼女の一部のみの記憶によればどうやらまだ伊予全体がそうなったわけではないらしい。敵のボスらしい奴が一部の地域がまだ占領していないらしい、ならば一旦そこに逃げて対策を考えようと桃花に言って桃花も賛成してくれてすぐに着替えて一度は怪しまれないように部屋に戻って荷物を広場で整理したいのでと嘘を言ってお互いに広場に集合してすぐにここから逃げ出した。



だが、外に出て時に監視役がいたのでそれでバレてしまった、俺はすぐに式神の蒼雷を本来の姿に戻して俺と桃花はそれに乗って脱出をした。だが空を飛べば追手はこれないだろうと油断した、そうしたら後ろを見ていた桃花が



「追手が来たわ、あれは・・・クシダナヒメ先生に須佐之男命教頭、やばいよ将希。恐ろしいものが追撃してきたわ」



俺はそれを聞いてすぐに蒼雷に持てるだけの速さを出してくれとお願いしてまだ安全と思われる場所に向かって飛んで逃げていたがじわじわと距離が迫ってきていた。このままだとその場所に着く前に追いつかれると思い俺は決心した。



「蒼雷、必ず桃花を安全な場所に届けろよ。桃花・・・俺のお守りをもってその場に向かってほしい。三つのお守りがあればそう簡単に手を出さないだろうから逃げ切れるはずだ。ここは俺が囮になるでも安心しろ・・・必ず後で向かうから、信じて待っていてくれ」



「嫌よ、だって手を離さないと約束したじゃない。それに一人だと怖くて・・」



「ふん、普段の桃花なら見送ってくれるのにな・・・でも俺は変わらないぜ、だから心配するなまたその手を繋いでやるから今は我慢してくれ」



彼女は少しだけいつもみたいな表情をしながらただ・・・絶対に帰ってきてと言ってきたので俺は笑顔でもちろんだと言った後、桃花に軽くキスをして迫ってきている師匠と先生に向かって跳んだ。



「先生に師匠ー、また手合わせをお願いします。今度は本気の中の本気で行きますが・・・では島津将希・・・いざ参る!!」



そうして追撃してきた二人を俺の雷舞桜で攻撃して二人の足を止めた、その隙に桃花と蒼雷はその場から離脱に成功して後は俺が二人から戦いながら逃げればいいだけだだが・・・相手は



「全く、お前のせいで一人の生徒が逃げたじゃないか、どう落とし前をつけるつもりだ、将希」



「本当に、こんな悪い生徒には話すよりも体で教えたほうが良いですわね」



相手は神話に出てくる須佐之男命にクシダナヒメ・・・どこまで戦えるかわからないが・・・でも俺も男としての誇りはある。そう簡単に負けはしない。



「では参る、雷舞桜ーーー」



こうして俺と須佐之男命&クシダナヒメの勝負が始まったのであった。




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