表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/85

不思議なことですが・・・自覚ないです

ようやく動けるようになった俺はまずは桃花に謝りに行こうとして部屋から出て桃花がいる部屋に向かおうとしていた。だが、歩いていて違和感を感じたのである、それはこれほど歩いているのに誰にも出会わないのだ。



朝早いからと言えばそれまでだがそれにしても少なすぎると思い気になって桃花の部屋に向かう前にほかの部屋に寄ってみたがまずは男子が止まっている部屋を確認したが誰もおらず俺は急いで桃花が止まっている女子のほうに向かったがこちらも誰もいなかった。



俺はどうなっているのだと思いながら屋敷の中を探し回ったがどこにもおらず・・・そうして外に出て誰かに助けを呼ぼうとしたら外にも誰もいなかった。ついこの前までにぎわっていたはずの町がこうも静かになると不気味に感じられた。



俺はその異常さに恐怖を覚えながら転移結界がある場所まで戻り発動させようとしたがなぜか発動はせずに状況は完全に詰み状態になった。不幸中の幸いはこの前に式神していたドラゴンがいると言うことだけだ。ついでに名前は考えに考えた結果、蒼雷と名をつけた。



蒼い硬いうろこに雷も使えるみたいでそう名前が決まった、意外と名前は単純のほうが良いと言っていたし、それで俺は式神を召喚し上空から町の様子を見ることにした。



だが、結果は変わりなく何も成果を得られなかった。そうして無駄に時間は過ぎてゆきついに夕暮れになり俺たちは元の屋敷に戻ることになしたのであった。だが、夕暮れになってきてから何とも言えない寒気が感じるようになってきたのである。



俺は夕暮れになって気温が下がってきたせいかなと思っていた。そうして屋敷に戻るとそこにようやく今日初めての人影を見つけることに成功したのである。俺はうれしさのあまりに走り出して近づいてみるとその人影は親友であった。



「と、とよっちー、お前をずっと探していたんだぞ。どこに行っていたんだよ」



俺は泣きそうな声でそう言うと



「将希、泣きすぎだろう。そうか、お前には話していなかったな。昨日の夜からあの修行が厳しい須佐之男命の修行があってみんな屋敷を後にしていたんだ、悪い説明していなかったな」



もう、なんだそれが原因だったのか、俺はてっきり俺一人だけになった世界に入ったとばかりだと思っていた。でも親友の姿を見て安心したがでも町の人々までいなかったのはどうしてだと親友に聞いてみると



「簡単なことだ、神様たちが来たから祭りの準備やそれらを取りに向かっているだけだと思うよ、なんせこの伊予の国は信仰がかなり場所らしいからな」



そうなのか・・・それでも静かすぎたような気がするが・・・でももう一回、町のほうを見てみると確かに先ほどまで誰もいなかったが少しだけではあるが人影が見えていた。なるほど本当に大仕事なのね、でも普通に考えたら神様が下りてきているのだ。信仰が強い場所ならあり得る話かなと思いそのまま親友の後をついて行くのだった。



そうしたら食堂のほうでもう準備ができているらしく入ってみるとそこにはみんなが揃っておりかなりの人数を待たしていた。俺はすぐにクシダナヒメ先生と師匠に謝った。



「先生、師匠。それに皆さままたして申し訳ありませんでした。俺はみんながいなくなってついつい慌てて動いてしまいまして」



「良いですよ、それに伝えなかった夫が悪いのですから気にしないでください」



「おいおい、また俺様のせいですか。まあ、将希そんなに待っていたわけでもないから気にするな。さあ、飯にしようぜ」



そうしてみんなで食事をしたのであった、とても珍しくいつも馬鹿にしてくる人たちも今日は妙に優しく接してくれてとてもいい食事になった。とてもいい食事会だったな、と言うか俺のすぐ勘違いする癖を直さないとなと改めてそう感じた。



そうして部屋に戻りそろそろお風呂でも入ろうかな、ここに来てから大けがしたせいで入れずに臭いままだからな。流石に入りたいと思っていた、それで部屋に戻る最中に足元にある物が落ちていた。それは勝虎のおっさんからくれたお守りであった。



まったく親友と桃花どちらかが落としたのであろう、おっさんがくれたお守りをすぐになくす奴がいるのか。一応、どちらか聞いて注意でもしてやるかと思い拾うのであった。そうしてお風呂に入る準備が終わり風呂場に向かっていた。



どうやら俺の帰りが遅くなるだろうとみていた師匠と先生が先にほかの人たちを入らせたので事実、俺の貸し切りででっかい温泉が楽しめると言うわけだ。いやー今日はいろいろとあったけど結果的に良い一日で終わりそうだなと思って着替え室には入ってすぐにここは混浴温泉なのかと看板にそう書かれてあったがもう誰もいないから意味がないな。



それに先生や師匠たちが普通に考えて時間を分けるはずだから俺ら生徒みたいな人にそのような機会はないなと考えながら着替えようとしていたら扉が開く音がした。そうして入ってきたのは桃花であった。



「桃花、一体どうしたんだ。こんな時間に来てさ、なんだ怪我の心配でもしてくれているのか。それならば大丈夫だこの通りに元気になって傷も完全に治っているから安心してくれ。それに俺が変態すぎる発言したのが原因だしな、桃花は悪くないよ。むしろ済まなかった」



「うんうん、こちらがやりすぎたから将希がこうして苦労したのだからこちらこそ許してね。だから今日はまだ完治して間もないから・・・背中を流そうと・・して・・きた」



そう恥ずかしそうな顔でそう言ってきたのである・・・童貞歴=実年齢+約三か月の俺についに最大のピンチを迎えてしまった。嘘でしょう、背中を流すと言うことはタオル一枚になると言うことだ・・・お互いに。



うん、理性が余裕で死ぬわ。それだけはまずいだろう、だから俺は必死に止めよう。これだけは阻止しなければならないでもしないと童貞の称号がここで消えるという思いで桃花を止めに入った。



「と、桃花。気持ちは大変うれしいなのだけどそれは気持ちだけでいいかな、正直に言って桃花の・・その、姿を想像すると・・・いろいろとダメになりそうだから。でも君が嫌いだと言うわけではないよ、ただ度が過ぎるかもよと思うぐらいであって別に嫌いでは・・・」



そうしたら涙目な姿、まるで捨てられている子犬、子猫のような眼でこちらを見ながら



「将希は私と一緒に入るのは嫌なの・・・私は一緒に入りたいな」



・・・・童貞の称号は彼女の涙の前ではゴミ同然であった。結局俺はこれらを承諾してしまったのである。最低な男だ俺はそれよりもやばいやばい緊張すぎてトイレに入ってくるから先に入っていてと言ってから俺はトイレに入って脳内で作戦会議を開いた。



状況は今まで見たことないほど最悪でもうすぐ理性と言うものが無くなりただの本能に動く化け物になってしまいます。そうなる前に対策をしておこうと思い考えていた。俺は昔からトイレで考える癖があるから問題はなかった。



そう考えていたらトイレの中でまた勝虎のおっさんが作ってくれたお守りを見つけて俺はまったく二人とも不注意すぎるぞと思いそれで理性がだいぶ回復した。良しこれだ、桃花に他人から貰ったものを落とすのはよくないぞと言って説教をして理性を保とうと言う作戦に移行しよう。



それならば理性は持つだろう、勝虎のおっさんが親切に作ってもらったのにそんなに軽く見てもらいたくはないからな。だから温泉にこのお守りを持って行きそれで注意する、良い内容は決まった後は実行するまでだとそんな思いで俺の理性は回復して温泉に向けて着替えようとしたら式神にした蒼雷も一緒に入りたいと言ってきたので俺はまあ、こいつはきっと桃花の姿でも見たいのであろうと思っていた。



式神になれば自由に大きさを縮めて召喚もできるからな、今回は普通のサイズではなく子猫サイズで召喚して温泉の扉を開けるとすぐに蒼雷は飛び出して温泉に向かって行った。



俺ももらったお守りを落とすという件がなければそうしていただろうし、こればかりはしょうがないのかな。俺はタオルを二枚持って行き、一つは体で一つは頭に巻いてその中に式神の札、勝虎のおっさんが貰ったお守り、計三つを入れて入るのであった。



そう言えばどうして転移結界が発動しなかったのであろうか、不具合でもあるのかな温泉から出たら聞いてみるかと思いながら桃花が待っている温泉に入るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ