お○ま様に摂り憑かれて…大嫌いな「将棋」が大好きになっちゃった!!!~中盤⑦ お○ま様悔泣~
田は「もぅ少し楽しめそうだ…」と、扇子越しに呟く
暫く指したい、田は本心から将棋を楽しんでいた‥舞は「△36歩と突き捨てて来る‥どう受けるか…」と、集中していた…
田は51の駒を持った‥「これはお前の父が、お前の爺さんから貰った駒だ」と言い
「その大切な駒を‥台無しにしたのだ…」と言い62へ玉を力強く指す
舞は62の駒を、ただ見つめていた‥先程まで「どう受けるか?」と、考えていた事すら忘れて、涙を堪えていた
「ゴメンなさい…私何て事を‥ご免なさいパパ…」と、後悔と同時に涙が溢れてきた…
「私‥何回指しても‥上手くならない…悔しい‥悔しい…」と言うと、涙が零れ落ちていた…
負ける事が悔しい訳ではなかった‥何度も同じ失敗をし、自分の棋力の無さに、未熟さに…
顔をクシャクシャにし「本当は上手くなりたい‥なりたい…」と‥心からの叫びだった…
田は「早く指せ…」とだけ言い、扇子を鳴らす
黒猫は「お前、性格最悪だね…」と言い、龍樹と情二は「この対局終わった時‥田、お前も終わらせてやる…」と本気で言っていた
流模は「その心があれば、きっと上手くなります」と舞の心に響かせ、続けて皆に響かせる
「あぁ、龍樹さん?さっきの質問ですが…答えは『舞さんは勝てます』」と一言囁く
真実は「後手62玉」と読み上げたのだった
※これまでの棋譜
▲76歩△34歩▲66歩△35歩▲68銀△32飛車▲67銀△62玉
8手目迄