お○ま様に摂り憑かれて…大嫌いな「将棋」が大好きになっちゃった!!!~中盤⑬ お○ま様飛角~
「銀交換‥55角…」舞は再度、力無く呟く…
田は「そこ迄は見えている‥だが…」と、言いかけ田は言葉を飲み込む
舞は意識がなかった‥以降の記憶が無い‥自身で指したのか‥それすら覚えていない…
後手、田の55銀に対し、素直に銀交換に応じる‥田は、当然55角と出て
手持ちの駒が、舞は歩2枚・銀1枚に対し‥田は歩1枚・銀1枚の1歩損で、舞の手番…
真実は静かに「先手、同じく▲55銀‥後手、同じく△55角…」と、読上げる…
「指して解る一手‥こんな手が残ってたなんて…」と無意識で、舞は話始めた…自然と手が、持ち駒の歩取り、35歩と飛車の頭を叩く…
田は扇子を、その「歩」に向指して「そうだ‥『最高の一手』だ…」と誉めた後、扇子を「ぶばぁっ!!!」と、広げ口元を隠す
舞は「35飛車と歩を取れば‥私は46銀打ちで飛車・角の両天秤で‥後手駒のどっちかが、死んでしまう…
」と、うわ言の様に‥無意識で話したのだった…
田は「だから‥俺は、こう(さ)すんだ…」と、飛車を6筋へと回した‥真実は思い出した様に「先手▲35歩打つ‥後手△64飛車…」と言う最中…
舞は「争点は66‥後手の飛車・角で+2、私は角だけの+1‥また交換を迫るのか…私も、飛車を6筋に‥それだと翻弄されるだけ…」と、夢現である…
将来に備えここはこう指す‥6・7筋の6段目の歩を守りつつ攻める‥「私は良い将棋をさす!!!」と、力強く言うと同時に、舞は67銀へと打ち込んだ
田は「ほぅ‥早速持ち駒を使うか…その銀の意味は何だ?」と、舞に尋ねる…
「66・76を守るだけじゃなぃ‥67銀と打ち込まれた時‥かなり不味くなる‥ならば『相手の打ちたい処に打て』です…」と、舞は答えた
以降、豚の命を司る女神の真実は、読上げず棋譜のみ記す…
田は「良い『格言』を知ってるな‥後『良い将棋』も、指てるぞ…流石、俺と礼美の…」と言うと、扇子で口元を隠し言葉を飲み込む…
小雨が止み、夕映えが美しい‥「虹を司る女神」の流模が言う‥「虹でも出しましょう」と…
※これまでの棋譜
▲76歩△34歩▲66歩△35歩▲68銀△32飛車
▲67銀△62玉▲77角△72玉▲88飛車△36歩
▲同歩△同飛車▲28銀△34飛車▲38金△44歩
▲48玉△42銀▲58金△52金左▲46歩△43銀
▲47金左△54銀▲56銀△45歩▲45歩△55銀
▲同銀△同角▲35歩△64飛車▲67銀
35手目迄