お○ま様に摂り憑かれて…大嫌いな「将棋」が大好きになっちゃった!!!~中盤⑫ お○ま様見落~
舞は、自身の話をお駒様達に、話している最中でも「次の一手」を考えていた‥熱のせいもあるのだろうか…
田の質問に対し素直に答え、何を話したか朧気で、今は考えているのかすら解らず…54銀を見据え、考慮する
この銀は意味は何だろう‥田は、角・飛車が「浮き駒」となってて‥今は、互いに角道を閉ざしている…
田が45歩を突いた時、嫌な筋が思い浮かぶ‥3筋より55角‥それが狙いだ‥私ならそう指す…
37銀は、もう少し後だ‥今「守るべき拠点」は「55角をさせない事」だ…
舞は、67の銀を56へと進める「これで4筋の歩は突けない‥突けば一歩損だ‥55も守れる…」と、そう思っていた…
真実は「先手▲56銀」と読み上げた…田は「一歩くれてやる…」と言い、4筋の歩を突き捨てる…
真実が「後手△45歩」と読上げた‥舞はその時、初めて気付く…
狙いは55銀と出て、銀交換からの55角‥「見落とした…」と舞は力無く呟いた…
4筋、5段目の田の歩と、4段目の舞の歩がぶつかる‥4筋だけ見た場合、先手の舞の勝ちとなるが、問題は同歩としたその後だったのだ…
同と歩せず‥45銀で飛車が取れる‥だから同銀、同歩、55角、形勢は同じ…53歩が効いて銀を取らず、飛車を大きく引かれたら‥この歩は‥歩で「取らざるを得ない」同じく45歩だ…
田は、扇子で口元を隠して囁く‥「『指されて解る一手』もあれば『指して解る一手』もある」と…
舞は力無く、45の歩を取り、同歩と指した‥「私‥劣勢だ…」と、心で呟く…
真実が「先手…」と読上げる前に、田は55銀と突き進めた‥真実が「先手同じく▲45歩、後手△55銀」と、言い直す
55銀で交換を迫る田、対し舞は55銀と出るしかない‥67へ引く手もあったが、飛車が十字に効き始め、角も効き始めた今は…
知恵熱は40℃を超え‥正座するのが疲れ‥やっとの思いで、将棋を指す…
舞は「55角‥私‥何処で‥後手になったの…」と、正座した膝を握り締め、唇を噛締めていた…
※これまでの棋譜
▲76歩△34歩▲66歩△35歩▲68銀△32飛車▲67銀△62玉▲77角△72玉▲88飛車△36歩▲同歩△同飛車▲28銀△34飛車▲38金△44歩▲48玉△42銀▲58金△52金左▲46歩△43銀▲47金左△54銀▲56銀△45歩▲45歩、後手△55銀
30手目迄