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前回までのあらすじ!
「俺の名前はジョウジ。師であり親方のサブローが海の化け物に襲われ危なく命を落とすところだった。
そんな中親父は俺に一つの夢を託す
「この大海原にある財宝を探し出してほしい…」
俺は親父の意思を継ぎ大海原へと仲間たちと共に旅に出る。
「海賊○に俺はなる!!」」
ユウ「……主人公枠略奪されたぁぁ!!?」
「これもダメ、これも、これも」
次々に本を開いて文字を読もうとするが、何が書いてあるのかまったく解らなかった。
僕は足から力が抜け、膝をつき、そのままリアルでorzの形をとる事になった。
まさか読めない何て…罠にしても質が悪い、今までの苦労を考慮しない運営の嫌がらせに感じる。
読ませる気が無い?……いやいやいや、ならなぜこの世界に本が存在する?おかしいじゃーないか。
(…知識…スキル…)
僕はハッと気づきステータス画面を開き取得スキル一覧を確認する。
《共通言語の知識》
《妖精言語の知識》
二つの言語知識がある事を確認し、さっそく取得しようと触る。『BPが不足しています』と警告が出た。
…ああ、そうね。取ったもんね《ダッシュ》…
ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!
あの時は最善だと思ったが使ったBPはもう戻ってこない…泣けるぜ…
……いや、でも待て…見ているぞ、僕は確かにどこかで見ているはずだ…この世界で日本語の文字を!
思い出せ、何処だ?どこで見た……今日の朝、ギルドの掲示板……初日の中央広場の掲示板…そうだ、僕は確かに掲示板に張ってある紙を読み、文字を確認している。
僕は立ち上がり早速中央広場に向かおうとして止まった。
…向かってどうするんだ?あの掲示板って貸出しOKなの?というか持ってこれない大きさだね…大きさはそうだね、キャスター付きの黒板って感じかな…うん、無理。
それに無断で持ってきたら総○郎か龍○介にやられちゃう。
そもそも、あの日本語で書いてある依頼書の掲示板は何なんだ?
…思いつくのが魔道具。
そんな所で魔道具使うのかと思うかも知れないが、恐らくゲームを円滑に進めるための設定だろう。
初めての人が依頼を受けられないと物語すら始まらない…そう考えると他にも魔道具は至る所で見た気がする。
僕のハンカチを見れば分かるが幾何学模様で書いてあり、そこに魔力を注ぎ発動するシステムだ。
ならばあのシステム、魔法陣のスキルがあればどうにかなるんじゃないのか?
スキル一覧を見ても魔法陣を取得できそうなスキルはどこにもない。
さてどうする?[魔法陣を調べる]
ふむ、調べるしかないか…まるでコレをするために、アレを持って来て、アレを持ってくるためにソレが必要と目的までにかなり遠回りするゲームみたいだ…
僕は「ハァー…」とため息をつき、「先ずはやってみないと分からないか…」と気持ちを切り替えた。
◇◇◇
図書館から出て中央広場の掲示板前に到着した。
そこは前と変わらず様々な情報が張り付けてあり、僕が読める言葉で書いてある…
いや、よく見ると二重に見えるな。恐らくこの世界の言葉(これが共通言語だろう…)と僕が読める言葉、日本語で書いてある。
…英語とかにもなるのか?
僕は英語になれ~と念じてみたが、特に変化は見られない。
ここに紙を張り付ければ読めるようになるのか?…わざわざ本を買ってきて破り張り付けるのも非効率かと思い考え直し、誰かに聞こうかと思ったが、この完全無欠エリートにわかぼっちには人に聞くとか出来る訳わない。うん、にわかだけどね。
調べるにしてもどうする。…じゃあ、[舐める]か……舐める?いや、確かに有名な名探偵はペロッと舐めて調べていたらしいがアレはネタだよ?
でも…舐めるのか…きちゃなくない?…ハァー…しかたないか。
僕は掲示板に近づき舌をだし掲示板を舐めるためにゆっくり近づいた。
何これ?みんな見てるよ、すごく恥ずかしい…絶対顔赤いよ…恥辱に震えちゃう…
舌がつきそうになる前に僕の襟首を誰かが掴む。
「こらっ!何してんだ!」
怒られた、そらそうだ。
「え…と…」
え?何て言えばいいの?あれあれ~おかしいなって言いながら、事件の臭いがしたとか言えばいいの?。
明らかにおかしいのは僕だって話になるけれど?バーローだよホントに。
「あれ?君はクーリーさんの所の…」
…?誰だ?いや、白い鎧を着ているので騎士の人だと分かるが基本的に兜を被っているので顔が見えない。
だけどクーリーの名前を出したので、あの時居た白騎士さんなのだろう。
「…こんにちは」
「今度は何をやらかそうとしているんだ?」
あれ?問題児扱いされてません?
僕ほどの安全パイは居ないって言うのに、アレよ女の子にも前「男って感じがしない」って言われたし……うん、いい意味じゃないね、絶対。
「ちょっとこの掲示板が気になったので見ていたのです」
うん、舐めようとしていた何て言うべきでは無い、何故ならその真実を知っているのは僕だけだから、真実はいつも自分の中の一つだけ!
「この掲示板がどうした?」
「いえ、文字が僕にも読めるので不思議に思っていたんです」
「ああ、その事か…この掲示板は魔道具になっていて、外から来た異邦人でも見れるようになっているんだ」
やはりこの掲示板は魔道具で合っていたのか。
「それに、この掲示板は魔道技師エスオシナンが作った傑作の一つさ」
「エスオシナン…」
「ああ、数々の魔道具を生み出した天才さ」
「へー、その人はこの街に?」
「いいや、連合国『エプシロン』に居るそうだ、見た事無いがな」
また新しい情報だな、連合国か…
「その国は近いんですか?」
「いや、だいぶ離れているな、徒歩だと一か月かかるな」
一か月!?そんなにかかったら移動だけで夏休みが終わってしまう…
「ああ、そう言えば弟子が一人この街に居たな…」
「!?誰ですその人は!」
僕が近寄ると白騎士さんが驚き引く。
「!?いや、名前は知らない、居るって言うのを人づてに聞いただけだ…」
結局はその弟子を探せばいいのか?そうすれば魔道具の作り方、もしくは魔法陣の書き方が分かるのか…
その後白騎士さんに結局説教され、僕は解放された。僕は改めて掲示板を見るが、見た目はやはりどこにでもある掲示板、裏を調べても何もヒントなし…
冒険者ギルドにも同じ掲示板があるから行って、受付のお姉さんにでも聞いてみるか…
◇◇◇
さて、数時間ぶりにやって参りましたのが冒険者ギルド、辺りを見回してもミーシャたちはもういないみたいだね。
僕は中に入りまっすぐ受付のお姉さんの前へと足を進める。
ここにも例の掲示板の魔道具があり、顔見知りの受付の人もいるから聞きやすい、完璧な布陣だ。
「こんにちは」
「あら、ユウさん先ほどぶりです。どうしましたか?」
「ここの掲示板について少し聞きたいのですが」
「掲示板ですか?」
「ええ、この掲示板が売っている場所はどこですか?」
「掲示板が売っている場所ですか?…さあ?」
さあ?って…知らないの?、うん…終わった。
ロンリー ドリフター ユウ 完!
踊る人形先生の次回作にご期待ください。
いや、こんな所で諦めて本当に世界(本)を救えるのかよ!
てなわけでアプローチを変えよう。
「えっと、何でも良いのでこの掲示板、もしくは魔道具作りをしている方を知りませんか?」
「えっと…そうですね…ギルド長か、生産ギルドの方なら何か知っているのかもしれません…」
ギルド長?…たぶんお偉いさんだね。パスで、なら生産ギルドか…たしか以前聞いたことがあるけれど場所は知らないな…
「その生産ギルドはどこにあります?」
「生産ギルドは東区にありますが、そちらに行かれます?ギルド長は?」
うん、ギルド長はいらない
「分かりました、ありがとうございます」
「ギルド長…」
うん、いらんよ。
◇◇◇
いやー飯が美味い。
宿屋に戻って参りました。東区はどうしたって?時間がもう無くなりましたので、宿屋に戻ってパーナや常連のみんなとご飯中です。
相変わらず僕のSPは良く減る、これは定期的に何か食べなくてはいけないのか、ちょっとした課題だ。
そうだ、課題で思い出した。忘れないうち、パーナにこの世界に来た課題、本の事を聞いておこう。
「そう言えばパーナの本はどこで買ったんですか?」
「それなら、ドワーフの里だよ!」
…ドワーフの里?…ああ、そう言えばこの人たちドワーフだったね、忘れてた。
いや、見た目小さくないし、髭面はいて、筋肉だけれど、もう、何と言うか伝えられる話と違いすぎるから…
「なんだ、ユウ本が欲しいのか?」
前に僕に絡んできた青年、まあ、おっさんでもいいんだけど、本人曰く「まだ、二十歳だ!」らしい。
うん、僕から見たら二十歳はもう十分おっさんなんだけど、このぐらいの年齢は少しナイーブだ。
三十路過ぎるともうどうでもよくなるらしいが、叔父も三十路前に「おじさんというなお兄さんだ」と変なこだわりを持っていた。まあ、無視して呼んでいたけど。
話がそれた、その青年の名パトネが僕に話しかけて来た。
「ええ、僕は本を読むためにこの街に来たので…」
「ああ、そう言えば、本が好きだと前に行っていたな…あれ、何だろう?思い出したくない気がしてきた…」
おかしな話だ、本の事を思い出したくないとは、諦めたらそこで読書終了だよ?
「ああ、そうだ。本の話だったな。それなら東区に本が売っているぞ」
おお、なんと言うタイムリーなお話、グッジョブ!バトネ
「へー、なんて名前の本屋なんですか?」
ガッツリ聞きにいかない、何故なら結構な確率で引かれるからだ。僕は学び成長していく、間違いない。
「本屋ではないな、どちらかと言うと本も売っている感じか…」
「本屋では無い…だ……と」
「お、おう、どちらかと言えば雑貨屋だな」
…本屋が無い事は残念だけれど、この街で本が売っていたのは朗報だ。
◇◇◇
翌日ログインしてさっそく東区に到着、ここはどちらかというとクーリーの店がある西区に似ているが、子供が働いている姿が目立つ…まあ、いいか。
僕は現在生産ギルドへと向かっている。
昨日バトネから聞いた、雑貨屋に向かうか迷ったが、初志貫徹で通そう。
昨日冒険者ギルドの受付さんに場所を聞き迷わず、生産ギルドに到着できた。
すると、中は冒険者ギルドに似た作りになっているが人の活気は冒険者ギルドより良い。
みんな忙しそうに歩き回っている。
やはりここにも同じように掲示板があり、依頼が貼ってある。
基本的には討伐の類はなさそうだけれど、何かを納品がほとんどだ。
ポーションの納品、素材の納品、服、鎧、剣、などなど…
ここも登録が必要だったりするのかな?聞けばわかるか…
「すいません」
僕は受付前に行くとここはお兄さんと言っていいぐらいの若い男性が座っていた。
「はい、いらしゃいませ。ご依頼ですか?」
「いいえ、少しお聞きしたいのですが、魔道具の作り方を教える事の出来る方はいらっしゃいますか?」
「魔道具ですか?」
「ええ、掲示板のような物が作りたいのですが」
「申し訳ございませんが、身分証明できるものをお持ちでしょうか?」
僕は受付のお兄さんに言われるままに冒険者カードを取り出し渡した。
「…ユウさんですね。…ほー、薬草採取などでいい成績が残ってますね…」
受付のお兄さんは、僕の冒険者カードを石板みたいな台座に置くと小さな光が浮かびそれを読み上げる。
恐らくステータスみたいに僕の情報が出ているのだろう。
「……そうですね…少々お待ちください」
「はい」
僕にカードを返した後、受付のお兄さんは少し考えた後立ち上がり、待ている様に言うと奥へと歩いて行った。
…なんだろう、待たされるって事は、教えてくれる人が居るか、もしくは何らかの情報があるか、嫌がらせか…それは無いか…
「お待たせしました」
待つこと数分、ボーっとしていると受付の人が戻ってきた。
「会ってもいいそうです」
……ん?誰に?
話の流れ的に魔道具作れる人だろうけどいきなり過ぎない?一応聞いておこうか
「すいません、こちらに魔道具作りを教えられる方は居るのでしょうか…」
「はい、こちらの生産ギルドで作業をしている、魔道具制作者、サーラ=デュネルさんです」
いや、確かに会いに来たけれども、いきなり過ぎて心が帰りたがっている。
「…」
「どうしました?」
「いえ、何でもないです」
「では、こちらです付いて来てください」
僕は言われるままに受付のお兄さんに付いて行った。
生産ギルドの階段を上がり三階にたどり着くとそこはいくつもの扉があり、色んな音が鳴り響いている。
鉄を叩く音、削る音、話声。恐らく三階は生産ギルドの作業場になっているのだろう。受付のお兄さんは看板などが付いていないのにスタスタと目的地の扉の前に迷いなく歩いて行く、扉に着くとノックすると中から「はーい」と声が聞こえ「失礼します」と挨拶をし受付のお兄さんが入って行ったので僕も続けて「失礼します」と一声かけて中に入った。
中に入れば辺りは書類やガラクタの山になっていて、その山で声の主が見えないが声の感じは女性のようだ。
「ちょっと待っててー!」
「デュネルさん少しは片付けてください…」
「これでも片付けたのよ。それで、使えそうな子が見つかったて!?…って子供じゃない!!」
書類の山から姿を見せた女性は僕を見ながら大声をあげて驚いていた。
いや、女性ってのは違うのかもしれない、姿を現したのは子供と言って良い見た目の幼女だった。
PN:ユウ
人種:新人種(人間)
性別:male
HP:100
MP:100+14
SP:100:100
状態:健康
STR:6+6
VIT:5
DEX:6+10
AGI:4+9
INT:4+4
LUK:5+3
BP:0
スキル:《槍》LV:5《料理》LV:3《鑑定》LV:6《風魔法》LV:3《ダッシュ》LV:1
《跳躍》LV:6《投擲》LV:3《採取》LV:3《平衡》LV:4《回避》LV:2
控え:《調合》LV:3
称号:《アイルの祈り》




