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プロローグB

目を開けるとそこは不思議な場所だった。

周りを見渡せばは小説に出てきそうなどこかの古い洋館の一室ような場所。


今日から学校は夏休み入り、僕は家の仕事を終え『Uncivilized earth online』がログイン出来る時間になったのでさっそくログインしたらいきなりこの場所に立っていた。


訳が分からないがここがゲームの世界かと周りを見渡すと本棚を見つけた。

ふらりと本棚に近づき本を触ろうとしたが本に触れることが出来なかった。

手がなかったのだ、いや手だけではなく体が消滅していた。


「えっ!?」


自分の体がないのに意思だけここにある事に軽いパニックになった僕は「えっ?えっ?」と周りを見渡し混乱していた。


「いらしゃいませお客様」


プチパニック状態になっていると横から声がした。

いつの間に居たのかそこには執事服と言った感じのピシッとした燕尾服を着た女性…いや中性的な男性か?が居た。


「えっ?あの」

「大丈夫ですよ、お客様。今の状態はフルダイブの初期状態ではよくある事です」

「え?」

「落ち着いて、深呼吸をしてみてください」

「は、はい…」


すー……はー…すー……はー…

二回ほど深呼吸を繰り返すと体がないのに自分の体が息をする不思議な感覚がある。人心地着いた僕は改めて声の主を確認してみる。


「落ち着きましたか?」

「は、はい……所で、あなたは?」

「これは申し遅れました、私の名前はアイル『Uncivilized earth online』のヘルプを担当させて貰っています。失礼ながらこの度はお客様のナビゲーターとしてやってまいりました」

「アイルさん」

「はい、お客様はお気軽にアイルとお呼び下さい」

「はぁ、それでアイル…その、僕初めてなんですが…」


ここで優しくしてくださいとボケる事すら出来ず僕は素直に自分の内心を吐露した。


「はい、わかりました。ではまず初めにお客様の『アバター』を作りましょう」

「アバターですか?」

「はい、お客様が『Uncivilized earth online』の中で冒険するもう一つの肉体『アバター』です」


「こちらおご覧ください」と言いながらアイルは促すとそこには何時からあったのか、いや、今用意したのだろう。

人型のマネキンが置いてあった。


「これが『アバター』?」

「はい、そうですが、この状態のままでは動きません。この状態からお客様が形を作って下さい」


そう言うと雄一の目の前にデジタル状のタッチ式ディスプレイのような物が現れた。

そこには体のパーツから爪の先まで事細かに書いてある。


「これで作るわけですか?」

「はい」

「『アバター』を作る上で注意点とかありますか?」

「そうですね……先ず、性別の変更が出来ません」

「性別…」

「はい、昔あったネカマ、ネナベと言った性別をネット上で偽る行為がフルダイブシステムで出来なくなりました」

「はぁ、そうなんですか」

「正確には難しいといった感じです。あまり自分とかけ離れた肉体を操る事が出来ないのです。女性と男性の骨格、小さい子供の身長、体型など。脳が混乱し動きに齟齬が出るのです。ですので現在の体を基準作られた方がよろしいと思います」


つまりなるべく自分を基準に作れと、それは何とも夢のない話だ。

物語の主人公になりきったりするプレイが出来ない訳か。


「もちろんお客様が動きに多少の齟齬が出てもいいと言うのであれば問題ありません」

「…そうですか、じゃあ僕の体を基準に作った方がいいですね」


この時点で少しめんどくさくなっていた、僕の目的はあくまで本なのだから体は割とどうでもいいし…。


「お客様の体で作るのなら体のスキャンを実行しますか?」

「出来るんですか?」

「はい、ヘッドギアには肉体に異常がないか検知するために体をスキャニングしています。それを用いてお客様の体をスキャン出来ます」

「はい、それでお願いします」


「分かりました」と言うと僕の目の前に「スキャンを開始します」Yes/Noと文字が浮かび僕は迷わずYesのボタンを押した。


アバターが見る見るうちにリアルの自分と瓜二つになる。

裸ではなく服装を着ている。灰色のズボンと布で出来た上着、リアルでかけている眼鏡がない。当り前か。


「これでよろしいですか?」

「はい」


僕は目の前にあるYesのボタンを押そうとするとアイルから声がかかった。


「お待ちください、お客様」

「え?」

「身元バレをしないようにせめて髪型と目の色などを変える事をお勧めします」

「あ、そうなんですか…じゃあ、アイルと同じ髪型できますか?」

「え?私と同じ髪型ですか…」


僕は普段伸ばしっぱなしの髪型でヘヤースタイルには興味がないが、アイルの髪型はカッコいいと思っていた。

アイルは僕の言葉を聞いて困ったような照れたような顔をし「分かりました」と言って僕のアバターの髪型をアイルと同じに変えた。


「髪の色は紺色してみましたがどうでしょうか?」

「はい、良いと思います」


僕には良し悪しは分からなかったが、髪型だけは良いと素直に思った。

そこから目の色を少し青を入れアバターの制作は終わった。

すると目の前にあったアバターが消失し自分自身が先ほど作ったアバターになっていた。


「良くお似合いですよ。次はお名前をお願いします」

「ありがとうございます。阿池雄一です」

「……え~と、それはお客様の本名じゃないですか?」

「ええ、そうですが?」

「アバターのプレイヤーネーム(PN)なのですがそのままでよろしいですか?」

「ああ、そうか……じゃあ、『ユウ』でお願いします」

「『ユウ』様ですね、かしこまりました。ではこれ以降ユウ様とお呼びさせていただきます」


アバター名だが様づけで呼ばれるのが少しむず痒い。


「これで一応冒険には出られますが続きのチュートリアルを聞きますか?」

「はい、お願いします」

「では次にステータスの設定をやっていきます。ユウ様の右上に丸いアイコンがございますね。それを触れながら目の前に持って来てください。」


僕は言われるがままに右上にあるアイコンを触りながら正面に持ってくる。

すると目の前にメニューウインドウが開き自分のステータスが映った。


PN:ユウ

人種:新人種(人間)

性別:Female

HP:100

MP:100

SP:100:100

状態:健康

STR:6

VIT:5

DEX:6

AGI:4

INT:4

LUK:5


BP:20


スキル:


称号:


「ご覧になっているステータスが現在の強さを表しています」

「………」

「次に……?どうされましたユウ様?」

「あの~……僕男なんですが…」

「えっ!?男の方なのですか!?可愛いお顔なので女性かと!!た、大変、申し訳ございません!!」


アイルはアワアワと先ほどまでの執事然とした姿からどこかのドジっ子メイドになっていた。

はたして何が原因なのだろうか、そうかナニカ……

少しへこみそうになったがアイルのドジっ子メイド姿にプラマイ0と自分を納得させた。


「これで大丈夫ですか?」

自分のステータスを再度確認した僕は「はい、大丈夫です」と答えた。

アイルは気を取り直してステータスの説明の続きを始めた。


「先ず、この世界には種族レベルや職業レベルはございません。」

「……ん?というと?」

「いつまでもそのままの強さと言う訳です」

「…ダメじゃないですか」

「はい、それではいつまでたっても強くなりません。そこでスキルを付けることで自分自身を強化していきます」


へー、そうなんだ……わからん


「例えば、《剣》のスキルを付ければSTRに影響を受け《盾》のスキルはVITに影響を与えます」

「ステータスに影響を与える一覧をご覧ください」と言ってアイルはメニュー画面に説明を出した。


STR:ストレングス。強さ、力。物理攻撃で与えるダメージなどに影響するステータス。

VIT:バイタリティー 。生命力,持続力、体力。受けるダメージなどに影響するステータス。

DEX:デクステリティ。器用さ。命中率、生産成功率など色々な確率に使われているステータス。

AGI:アジリティー 。敏捷さ。回避率や命中率などに影響するステータス。

INT:インテリジェンス。知性。魔法の効果などに影響するステータス。

LUK:ラック。クリティカル、回避に影響するステータス。少しですが攻撃力にも。


「スキルにはレベルがあり上がっていくほどステータスに影響を与えます」

「なるほど…スキルは使うほどレベルが上がるでいいんですか?」

「はい、スキルをセットして戦闘、生産などを熟していけばレベルがあっがていきますが、控えにまわすとスキルはレベルが上がりません」

「ん?控え?」

「スキルはいくつでも取れますがスキルセットができるのは10個までのスキルです。その時に合わせてスキルをセットする事をオススメいたします。」


「次に、ボーナスポイント(BP)です。これはユウ様のスキルの取得に使います。BPは様々な条件で獲得していきます」

「ノーヒント?」

「はい、お探しください」

「そう言えばこの新人種ってなんですか?」

「『Uncivilized earth online』の中で住んでいる平均的な人間タイプですね。この部分はプレイヤーの方々の種族を表します。現在どのプレイヤー方々もこの種族以外選択できません」

「いつかは他の種族も選択できるんですか?」

「ふふ、色々探してみてください」


なるほど、それもゲームの目的の一つかと納得して僕は次の説明を聞いた。


「後は……そうですね、少し実戦形式で行いましょう」

「えっ?」


僕が驚いていると周りの景色が変わり広い草原へと変わった。


「ではユウ様、スキルの取得の前にスキルの説明と実戦を行います」

「は、はい」


僕はVRの性能に驚きながらもアイルに返事をした。


「まず仮にですがユウ様にスキルをセットしました」


スキル:《剣》《盾》《識別》《鑑定》《火魔法》《魔法補助》


「練習なのでBPを使わずに仮にユウ様のスキルにセットしました。

それでは実際にスキルを使いながら説明していきますね」


「こちらをお持ちください」とどこからか取り出した斧を渡された。

僕は斧を受け取った瞬間斧の重力に負け転びそうになった。


「お、重っ!?」

「ユウ様、斧から手をお放し下さい」

「は、はい」


パッと手を離すと斧の重りから解放されフゥーと一息ついく。

斧をアイルが拾い軽々と持ち上げると何処かに消した。

次にアイルは「これを」と鞘に入った剣を取り出し僕に渡した。


「あれ?重くない…」

「それが《剣》のスキルの効果です。次に《鑑定》です、剣を見てください。」


目を凝らすと目の前に

【片手剣:ビギナーソード】 レア度0 重量2 耐久値100/100 攻撃力ATK+5

『説明:初心者用のただの剣???で作成可能』

と文章が浮かんだ。


「それが《鑑定》の効果です。《鑑定》は武器やアイテムの説明になります。わからないアイテムを手に入れた時には《鑑定》してみてください。」

「この???(はてな)の部分は?」

「そこは《鍛冶の知識》のスキルをセットした時や実物を見た時に分かります。スキルLVが低いときには分からない時がありますので気を付けてください」

「《鍛冶の知識》って事は色々《○○の知識》ってのがありそうですね」

「はい、色々ありますので後でご確認ください。次にこの盾と先ほどお渡しした剣を構えてみてください」


アイルはまたしてもどこからか盾を取り出し僕に渡した。

言われるがまま盾を左手に持ち剣を鞘から抜いた。

すると体が誰かに操られるように勝手に剣と盾を構えた。


「今ユウ様が感じたのがシステム補正です。このシステム補正は剣を持った事ない方でも経験者さながらの動きを補正してくれます。次にこの木を《識別》してみて下さい」


そお言うとアイルは僕の目の前に木の人形を置いた、どこかの映画で見た人型の人形。あえては言わないがアレだ。

僕は気にせず木を見ると《識別》で木の人形のステータスが現れた。


【練習用モンスター:木人】

強さ:なし

属性:なし


『説明:練習用の木の人形。ときどき反撃してくる。アレとの関係は不明』


うん、アレとか言ってるし、もう知らない。

「《識別》で確認が終わったら木の人形に近づいて攻撃をしてみて下さい」とアイルから言われ僕は人形に近づこうとしたら体が重く走る事すらできなかった。


「それがシステム負荷です。AGI値が低い場合やスキルに《ダッシュ》などを付ければ剣を構えたままでも走れますが無い場合は走る事が出来ません」


僕はゆくっり歩きながら木の人形に近づきもう一度剣を抜刀し剣を人形に向かって振るう。


ザクッ!


自分が攻撃したというより剣が勝手に攻撃したような気がする。

変な感じ、僕は剣を一度納刀する、すると構えが解け体が楽になった。

……構えるとスピードが落ちるゲームなんかこんなゲーム知ってるな……なんかサルを退治するゲーム。

たしかモンキーハント、略してモンハ…って事は敵に近づいてから抜刀すればそれまで…


「そういえば、木人にはヒットポイント(HP)とかマジックポイン(MP)数値で出ないんですね」

「はい、それが仕様となっております」


僕は頭に有った事を横に置いて次に気になった事をアイルに尋ねた。

数値が出ないと戦闘管理が大変そうだな……まあ、気にしない事にしよう。


「では次に《盾》のスキルを使っていきます。盾を構えてください。構えたら木の人形が攻撃を開始します」


盾を構えると木人が構えて攻撃してきた。

何人拳だかは知らない。

盾は剣と同じように自分が防いでいるというより盾が自動に防いでいるようだ。

何回かの攻撃の後ひときわ甲高い音が聞こえた。


カァン!!


盾が木人の攻撃をはじいた瞬間木人は仰向けに倒れた。


「盾の防御アーツの一つで『パワーバッシュ』と言います。敵の攻撃をはじきスキを作ります。

本来はここまで倒れたりしませんが、攻撃を防いだり弾いたりしスキを作ったりするのが《盾》のスキルです。

そこに自分の武器で攻撃かパーティメンバーがいる時などはメンバーの連携などが基本になります」


「では次に魔法を使ってみましょう。

ユウ様のスキルスロットには《火魔法》をセットしてあります。」


「魔法の使い方は二通りあります。メニュー画面を開き、呪文のアイコンをクリックし『ファイア』を選択して下さい。」


アイルに言われた通りにメニュー画面を開き、呪文のアイコンを叩くと一か所だけ『ファイア』と文字が浮かんでいた。

僕は『ファイア』をクリックすると指の先から銃のレイザーポインターのようなビームが出た状態になった。

驚き「これは何?」とアイルに聞く前に


「では『ファイア』の魔法を使ってみましょう。マーカーを木の人形に合わせて撃つと思ってください」


アイルが言葉を被せた。言われたまま木人にピンポイントを合わせ燃える火を放つイメージをすると口が勝手に呪文の詠唱を唱え『ファイア』と言葉を勝手に発すると指から火が飛び出し木人が燃えた。


「このようにメニューから行った場合オートで実行されます」

「オートという事はさっき言っていた残り一つはマニュアルって事ですか?」

「はい、そうですマニュアルの場合は《火魔法》のスキルをセットした状態でメニュバーを開かず先ほどの呪文を間違えず詠唱をし先ほどのように撃てばマニュアルの完成です

先ほどのマーカーは《魔法補助》によって出ますが普段は相手に見えず見えるスキルが必要になります」


もしかしてと思っていたが間違いなくめんどくさい。魔法は魅力的だが面倒が先に立つ。


「以上でスキルの説明を終わります。最後にアイテムの説明ですね」

「はい」

「そちらの腰に付けているポーチをご覧ください」


いつの間にかユウの腰にはウエストバックいやポーチか


「そちらには20個のスロットがあり重さ大きさに関係なく物が入ります

そこに手を入れて物を出すか、メニューも開いてアイテムを出せます」


ユウはポーチに手を入れてみるとアイテムを取り出した。

《鑑定》してみると名称が浮かび上がる。


【アイテム:ポイズン・キュアポーション】 レア度2 品質2 解毒効果

『説明:一般的に出回っている毒を治す薬。???と???と???で作成可能』


「では使ってみて下さい。ちなみに今ユウ様は異常状態です」


笑いながらアイルが言う言葉に一瞬理解できなかったが「は?」「え?」と言った後メニューを開きステータスを見たら状態が異常状態(毒)となっておりドンドンHPバーが減って行った。

あわててポイズン・キュアポーション飲み干す。僕は味の不味さに思わず「マズッ!」と言って吐き出しそうになったが何とか止まった。


「いきなり何するんですかアイル!?」

「え?体験していただこうかと……申し訳ございません…」


怒られると思っていなかったアイルはシュン…とうなだれる。


「…いきなり怒った事は謝るけど、不意打ちはやめてください」

「申し訳ございませんでした」

「他の人には言ってからやった方がいいですよ」

「はい、分かりました…すいません」


アイルはしょぼんとしながらも気を取り直そうと次の言葉を口にする。


「それではユウ様選ぶスキルはどうしますか?」


アイルがそう言うとメニューがひとりでに開き様々なスキルが表れた。


「現在ユウ様が選べるのはこちらになりますBPを使い取得していきます

選ぶのはメニュー欄からお選びください」


…多い。武器を装備できるスキル。防具を装備できるスキル。魔法系のスキル。知識のスキル。身体能力を上げるスキル。補助するスキル。


……やるからにはこだわりたいがいかんせん多い……


「ねえアイル」

「はい何でしょうか?」

「オススメ……いや、ランダムってできる?」

「出来ますがよろしいのですか?」

「う~ん、流石に多すぎて指針が欲しいかなって」

「……分かりました。名誉挽回をかけてこの不肖アイルいいのを引いてみせます!」


引くってランダムじゃないのか?変なところで引っかかってしまった。


何処からともなくドラムロールが流れアイルがごそごそと箱をまさぐっていた。

何これ?

ジャーン!と言う音と共にアイルが「はい!」と手に数枚のカードを持ち僕に渡す。


「えーと…《槍》《料理》《鑑定》《調合》《風魔法》《跳躍》」

「どうですか?今のユウ様が取れるBPだと中々バランスは良いと思いますが」


うん、正直分からん。


「そうだね…やってみないと分からないか。選んでくれてありがとうアイル」


僕の言葉にアイルほっと息を吐いた。

…今まで気にしてこなかったが、アイルって何なのだろう?

AIにしては性能が良すぎるしこの会社の社員さんか?それにしては…まあいいか。良い人なのは分かったから


「あの…どうしますか?」

「よし決めた!これにします」

「はい、分かりました。ではユウ様チュートリアルが終わりましたので金額500コルとスキルに合わせた武器をお渡しいたします。アイテムと同じようにポーチから出せますので」

「はい。ありがとうございました」

「いいえ、こちらこそありがとうございました。そして先ほどはご迷惑をおかけいたしました。

お詫びの品物としてアイテムを少し増やしておきました」


ユウは「気にしてない」と言いながらメニューウインドウを開いてアイテム欄を確認した。


【片手槍:ビギナーランス】 レア度0 重量3 耐久値100 攻撃力ATK+4

『説明:何の変哲もないただの槍???で作成可能』


【包丁:ビギナーほうちょう】×1 レア度0 重量1 耐久値100 攻撃力ATK+2

『説明:子供でも安心して使えるただのほうちょう。???で作成可能』


【アイテム:ポーション】×3 レア度1 品質3 回復量+15%

『説明:一般的に出回っている回復薬。???と???で作成可能』


【アイテム:ポイズン・キュアポーション】×2 レア度2 品質2 解毒効果

『説明:一般的に出回っている毒を治す薬。???と???と???で作成可能』


現在埋まっているポーチの中身は7スロット埋まっているのか。

というかほうちょうに攻撃力がある?料理も戦闘系だ…と…

メニューから槍を取り出すと槍は背中に背負えるようになっていたので背負ってみる。

…違和感はあまり感じない、これもスキルのシステム補正か?

ポーチを開けるとポーションを一個取り出しまたしまいポーチからでも取り出せることを確認する。

どうやら装備すると槍の分の荷物が消え6スロットになるらしい。

確認し終えてアイルの方を向くとアイルは笑顔で一つうなずいた。


「ではユウ様、元の場所に戻ります。」


「分かりました」と言った瞬間周りの景色が最初の洋館になっていた。どうやら戻って来たらしい。


「ではこちらの扉を出るとユウ様の冒険が始まります」


アイルは恭しくお辞儀をしながら右手でドアを差している。

最初ならばカッコいいと思ったが今じゃ格好つけようとしているうっかり姉さんだ。


「はい分かりました、長い間付き合っていただいてありがとうございます」

「いいえ、こちらこそ勉強させていただきました」


ユウは扉に向かいアイルに最後の挨拶を交わす。


「じゃあ、本当にありがとうアイル」

「はい、ユウ様の良き冒険を心より祈っております」


「行ってきます」と言いながら僕は扉を開けると光に包まれた。

こうしてユウは『Uncivilized earth online』の世界に旅に出た。


PN:ユウ

人種:新人種(人間)

性別:male

HP:100

MP:100+10

SP:100:100

状態:健康

STR:6+2

VIT:5

DEX:6+4

AGI:4+3

INT:4+2

LUK:5+3


BP:2



スキル:《槍》LV:1《料理》LV:1《鑑定》LV:1《調合》LV:1《風魔法》LV:1《跳躍》LV:1


控え:


称号:《アイルの祈り》

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