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08

僕は仰向けのまま空を見ていると右上のメニューアイコンが黄色く点滅していた。

何だ?と開いてみるとSPゲージが8となっており、状態が空腹になっていた。

西の草原に入った時は満タンだったのに、先ほどの狼との戦闘で一気にSPゲージが8まで落ちている。

それほどの死闘だったのだろう。

うん、逃げればよかった。


この木が生え始めている地点からが狼が出るのだろうと思い、僕はゆっくり立ち上がり槍を拾い背に背負い今いる場所から最初の草原へと少し移動した。


空腹感は意識するとヤバいな…

僕はお腹の音を聞きながらゆっくりと歩いて行った。




   ◇◇◇




はい、みなさんこんにちはユウのお料理大好きのコーナーです!

今日は…え?何をふざけているんだって?

OKOK言いたい事は分かったよ、タイトルコールが気に入らないんですね?


さて、SPがどんどん減っているのでさっさと《料理》スキルで料理しちゃいましょう。


先の場所より徒歩数歩。

あ、これは街に戻る前にSP無くなるとステータス画面を改めて見た時思いました。

まだ外の草原、周りではウサギがピョンピョンしているが今は無視。

もうこの場で料理するっきゃ無いと決め、取り出すのは…料理キット~!

高い声が出てしまった、声マネは難しい。


外でも料理できる便利道具、中に入っているのはナベとまな板、魔法陣が書いてあるハンカチ、はい、これだけ。

でもお高いんでしょ~、いえいえ、なんと先日シルビナにタダ同然で譲ってもらった物、いやーホントシルビナ様々ですよ。

本日の目玉はこの魔法陣が書いてあるハンカチ!

the・魔道具!

ファンタジーでお馴染み魔道具、まさか最初に見るのが料理道具とは…

使い方は魔法陣の書いてある方を上にし、そこにナベを置く。

飛ばない様に石を置きたいところなんだがそれは出来ない、なぜなら魔法陣に触った物を熱くしてしまうからだ。テニスプレイヤーもビックリの熱さ。

ただし火の調整が出来ない。

魔法陣に触るとMPを消費して電気コンロのようにじんわりと熱がナベに移る。

ハンカチに触っても熱くはない仕様でお子様にも安心。


ナベが熱しられてきたのでお肉の登場、毎度おなじみホーンラビットさん。

この子の脂肪の部分を獣脂として使用、熱しられた油はパチパチといいながら融けていく、ナベを離して振る事が出来ないのでヘラを使いながら油がまんべんなく行き届くように塗る。

その間にお肉をスライスしていく、ステーキのようにしてもいいが今回は切り落としのようになるべく薄くしよう。

切り終えたお肉を投入しながらバックから調味料を取り出す。

買ってきた塩とコショウで味付け、今回これだけしか手に入らなかったがしょうがない、出来ればあのハーブは欲しかった…


そうだ、あの品質落ちた薬草はどうだろうか?


僕は薬草を細かくきざみ、一応火は通した方がいいかな?と思い焼いているお肉に投入。


上手に焼けました~


憧れ漫画肉も捨てがたいが、ナベでは作れそうにないし今回は諦めた。

焼きあがったお肉を皿に取り出し実食!

この世界ではスプーンとフォークそれとナイフで料理を食べるらしくまだ箸を見てない、箸は万能なのに勿体ない。

僕は木で出来たフォークでお肉を刺しさっそく口の中に入れた。


……口の中では苦味と青臭さが連続で舌を襲い、噛むとゴムのような弾力があり、喉が料理を飲み込ませないと激しく抵抗する。

鼻から突きぬけるように獣臭さが薬草の青臭さと倍増させて脳髄を刺激する。

痺れてきた舌をコショウの辛みが刺激し、塩のしょっぱさが感覚を閉じさせない。

正に傷に塩を塗る行為……


うん、とても不味いです……リアクションでボケられないほど不味い……

なんかへこんできた。あ、先ほどはタイトルコールとかでふざけてゴメンナサイ……


何とか飲み込みピリピリ舌が痺れる…

不味くても食すのが我が家の方針、例え毒でも皿までだ。

…ホントに毒じゃないよね?

改めてステータス画面を確認するとSPは多少回復しており、状態も通常になっていた。

しかも少しHPが回復しているし…


最悪な味だったけど何とかSPを回復できた。

これは少しホーンラビット肉の下処理の知識が必要だな、あそこまで不味いとは…

まあ、薬草がダメだったんだけどね、というかそのままでもHP回復するのね、雀の涙程度には。



   ◇◇◇



さっそく薬草採取の再開をしたいところだが、その前にお知らせがあります。

なんとBPが20に回復しているじゃありませんか、やったね。

何でBP増えてるんだろう?狼がボスか何かだったとか?


そして《槍》のスキルがLVが上がり何とアーツ()を覚えた。

『疾風突き』

うん、アーツはチュートリアルの時《盾》を使ったことがあるけど、意味あったけ?

まあ、いいか使わなければ分からないよね、その前にスキルの取得だ。

《採取》は取ろう、このままでは依頼を失敗してしまう。

受付のお姉さんは依頼の失敗に対して何も言ってなかったが、ペナルティーがあると思った方がいい。


その他は《ダッシュ》かな?

夢が広がりますな、さて早速。


………《ダッシュ》が取得BP10ってなってんだけど何で?

確か最初の頃は3、4だった気がしたけど…いや、待て、《採取》も6になって上がってね?

…その他のも軒並み上がっている、これはイジメ?おのれ運営め、僕を、僕を裏切ったなぁぁぁ!!


でっ結果こうなりました。

《採取》《平衡》《回避》

全て補助スキルから取り、残りBPが3、貯金はしておきたい。

《ダッシュ》は今は諦めた、いつかは取りたいけど今は置いておきましょう。


スキル取得一覧を見ている時もう一つ気になったスキルがあった。

《解体》

これだけBPが1だった。……取っちゃう?

僕は少し考え《解体》を[取らない事に決めた]


スキルの整理をしていると、ガサガサと近くの草がかき分けられて奴が現れた。

三回目の登場、狼。

流石に三回も会っていれば僕は落ち着いたもんさ、この狼とは奇妙な友情すら感じる気がする。

河原で全力で殴り合ったりしたら友情が芽生えるって友人Aも言ってたしね。

つまり、死闘を演じた僕たちは種を越えた友人であり、互いに認め合った親友(ライバル)ってわけだ。


僕はバックからホーンラビットの肉を一つ取り出し狼に向かって投げた。

狼はホーンラビットの肉と僕を交互に見比べ、最後に僕を見上げた。


いいんだよ食べても、僕たちは互いに見つめ合い笑みを浮かべた。


「グルアァァァァァ!!」

『疾風突きぃぃぃ!!』


狼が口を開け僕に襲って来ると同時に、僕はアーツを発動。

アーツが発動すると体が最適化され、足を一歩踏み出し腰、肩、腕へと連動するように最速の動きが発生、槍を持つ右手が空気の壁を破り狼へと向かった。


僕たちは分かり合えなかったらしい、悲しいけどこれって戦闘なのよね…




   ◇◇◇



…結局また料理を食べるハメになった。

BPも増えず踏んだり蹴ったりだ。

ドロップしたアイテムを《鑑定》すると


【素材:ワイルドウルフの毛皮】 レア度1 重量3  品質2

『説明:ワイルドウルフから剥いだ毛皮。臭いがワイルド…』


……まあ、いいか《鑑定》も少し後悔しているだろうし触れなくても。


僕は現在木の枝の上をピョンピョン飛びながら、移動している。

《跳躍》のスキルだけでは無く、先ほど取った《平衡》がいい仕事をしていた。

ただただバランスを取るだけのスキルで地味だが、地味な方が使えたりする。

枝の上はバランスが悪く、前は運が良かっただけだけで、落ちる可能性があった。

でも《平衡》は木の枝の上でもバランスを取ってくれる優れもの。

正に《平衡》安定感が違う。

逆説的に考えれば地味目の男子の方がイケメンリア充より安定してモテるって事だね。うん、違うね。


そして覚えているであろうか単眼鏡。

最初に街の着いた時のムキ兄さんことグランデに貰った物。

え?そんな前の事覚えてない?人の名前を憶えていないとはひどいですね。プンプン


先ほど取得した《採取》は採取できる場所が赤ぼんやり見え、そこを調べると薬草が高い確率で見つかる。

そして単眼鏡、アイテムだが《遠見》の効果と同じで遠くの物が良く見える。

このコンボが使える。

最初は《採取》で赤くなった場所を《遠見》越し、単眼鏡越しに見えるのか分からなかったが、コンボが成功した。


そして現在木の枝の上ってのが僕は草原よりさらに奥に来てます。

草原で少し探したがやはり品質が低いのしか見つからなかったが、狼が現れた森の方は品質3は当り前、品質4まであった。


単眼鏡で探しながら狼を発見したら木の枝の上に退避、これの繰り返しで実はもう200以上薬草は発見している。

それでも集め続けている理由それは、僕はそろそろ《調合》を上げようと考え、自分の分を確保中。


そして最後に《回避》現在はまだ使ってないしまだ弱い状態だけど、いずれは使える子になってくれると信じている。

回避っていうくらいだから避ける事だろう、という事は…

『ふ、何処を見ている、それは残像さ…』とか言ってくれてると信じている。

僕は妄相しなが抜いた草を《鑑定》する。

【雑草:ふ、それは雑草さ…】


「やかましいわ!」


見てるだろ運営!タイミング良すぎるもん!!

まあ、いい。とにかく今の僕に死角なし。


調子に乗ったらダメだね。

声に反応したのか周りには狼五匹に囲まれていた。


「グルルルッ」と僕を囲み唸る狼。

一匹だけでも大変なのに五匹って…

僕は狼たちを見ながら、覚悟を決め上に《跳躍》した。


逃げるんだよ~

木の枝伝いに飛び跳ねながら遠くから狼の『遠吠え』が聞こえる、やはりあれは遠吠えだったか…

だがしかし、今は負け犬の遠吠えに過ぎないよ、さらば狼君たち

ははははは


笑いながら跳んでいると、いつの間にか木が切れていて草原に入ったらしく僕は足を踏み外し木から落ちた。


やはり調子に乗ったらいけない。




   ◇◇◇



僕が街に着き、依頼達成の報告をしようと冒険者ギルドに向かう途中の中央広場に差し掛かると、辺りから喝采のような大きな声が聞こえた。


どうも観察していると隣村から薬草の積んだ馬車が届いたようだ。

そんなに大騒ぎするほど緊迫してたの?

護衛していたのがどうやら異邦人の冒険者らしく周りの声は賛否両論。

異邦人がポーションの独占したとか、危ないときに助けて貰ったとか、転売して儲けているとか、作って少しでも足しになっているとか、ホントに賛否両論。


まあ、プレイヤーも人間だから様々な考えでプレイしているだろうし、一概にまとめるのは如何なもんだろうか?

まとめられるとただのマッチポンプしているだけだし…

まったく個人個人で見てほしいものだね。

僕のプレイスタイルなんて周りから見たら何やってんのこいつって事になるし。


僕は冒険者ギルドへ移動しようとすると見たことある顔があった。

ミーシャだ。

どうやら馬車を護衛したプレイヤーと言うのはミーシャのようだ。

その近くに居る三人の人間が前に言っていた、パーティメンバーだろうか。

僕はミーシャに[話しかけない]事にした。

まあ、同じ街に居れば近いうち会えるだろう。


ミーシャたちの方を見ていると恐らく仲間の一人だろう、赤髪の男がこっちを見て笑顔で手を振ってきた。

僕はつられるように軽く手を振ると後ろの方で「「「キャー、ジーク様」」」と聞こえた。

おっと、後ろにたいしてか、こいつは恥ずかしい。


僕は馬車から目を離し人ごみをかき分けながら目的地の冒険者ギルドへ目指した。

※途中で『例え毒でも皿までだ。』

と言う地の分がありますが、これはユウが間違って覚えているので仕様です。


本当は『毒を食らわば皿まで』あり意味も間違えて覚えてます。

これには一応バックボーンがあるのですがそこまで書ければいいなーと思ってます。

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