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「お~い、まさき
何やってんだよ、帰るぞ」
「とおる、あとちょいっ」
「まだ、読むのかよ。
しゃーねーな、んぢゃ、俺は課題やっとくから。
これやり終わるまでには読み終わっとけよ」
「僕は家かえったら、予習復習しないと頭に入んないから、こーいう時に息抜きが必要なの!
とおる、それ以上勉強してどうすんの?
たまには、僕にも一番とらせてよ」
「これは勉強のうちにはいんねーし、俺は家帰ったら課題でも手につかね~しな~」
「はぁ~、まじか。とおるの頭どーなってんの」
「アハハッ、わりーな
読み終わって、早いとこ帰ろうぜ」
親友のまさきとは地元は別だが、中学からの腐れ縁だった。
中学までは、地元が違う事もあり面識がある程度だったが、お互い同じ高校に行くことが分かってからは、話しを交わす事も増え仲は急速に深まった。
受験する高校がうちの中学から少し遠いのと、レベルが高い事もあって、うちの中学で受験するのは俺とまさきだけだった。
無事二人とも高校に受かってからもそれは変わらず、学年トップを争いあう事もあって、親友というよりはライバルという言葉が一番しっくりくる。
俺は、自分でいうのもなんだが、責任感があるタイプで学年トップという成績もあり、高校三年の時には生徒会長を務めたりと人気者だったと思う。
まさきは、自分から話かけるのが苦手なせいもあり、クラスでは毎回浮いた存在だったと思う。
親しい友達といえば、俺ぐらいだったのは間違いない。
同じ駅を利用する事もあり、入学当初は良く一緒に帰っていた。
段々、クラスに馴染み俺には親しい友達ができたりもしたが、それでも週に一回はまさきと帰っていたと思う。
俺が生徒会長になってからは、生徒会が終わるまで、まさきが図書室で待っている事もあった。
そんな時、まさきがたまに言う
「俺もトップがとりたい」
その言葉が最高に嬉しかった。
その優越感の為だけに一緒に帰っていたと思う。




