表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

街道で

 二人が今歩いているのは、街と街をつなぐ街道のような場所。この辺境の村から王都に向かうには、徒歩で二か月ほどかかる。

「次の街までは歩かなしゃーないけど……。メイちゃん、馬は乗れる?」

 一瞬メイと呼ばれたのが自分だと分からなかったが、すぐに首を横に振った。

「せやろなあ。どうしよか」

「歩きでは、ダメなの?」

 そう聞いたメイリンにディドは答えた。

「歩きでもええねんけど、時間がかかりすぎんねん。上からの命令は三月っていわれてたんや。それを俺が半年言うて伸ばしてもろたんやけど、その半年も後ひと月やねん」

 なぜか、という疑問を感じ、メイリンは尋ねると、ディドは決まりが悪そうな顔をした。

「いやあ、あんまりあの町が居心地よかったから、メイちゃん口説いてあそこで過ごすのもええなーなんて思ってるうちに、いつの間にか時が過ぎていったんや」

「さらっと私を口説くとか言っているのは、聞き流しておくことにします」

 そしてぷいっと横を向いてしまったメイリンにディドはあわてて謝った。

「メイちゃん許して」

「さあ、今後のディドさんの行動次第で考えることにします」

 それを聞いたディドは心底弱った顔をしたのち、破顔した。

「やっぱメイちゃんおもろいわ」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ