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炎の大魔導師はペットが苦手 -5-

 最終的には就寝するときだけ、トビーの全身をささやかなプチウォーム(温かくする魔法)に包むことで解決しました。


 あくまで、トビー自身には触れない魔法なので、トビーが熱さを感じることはなく、トビーに接触する者だけが冷たさを感じずに済む程度です。


 これなら幾度となく追い出しても、ベッドに潜り込んでくるトビーを、たとえ足置きや腕置きにしたとしても、問題ありません。


 日中は、もともと持っていた古代大魔導師ピルピルの魔導レシピ本と、ハクハク大図書館から借りてきた、これもピルピルの魔導レシピ本を読み比べながら、フレデリック君をもとの大人の姿に戻す魔法を完成させるべく、研究に明け暮れています。


 どちらの書物も、他のレシピは問題なく読めるのに、若返ったものをもとの姿に戻す魔法のレシピだけが、重要な部分が切り取られていたり、字がかすんで読めなくなったりしています。


 はたして、これは偶然でしょうか?


 誰か、悪意のあるものが、このレシピを世界から失くそうとしているのではないのか。どうしても、そのように勘繰ってしまいます。


 真のレシピを知らないまま、フレデリック君をもとに戻すことなどできるのでしょうか。……弱気になっていてはダメですね。これはわたしの責任です。フレデリック君を軽い気持ちで、イワトビーの群れにけしかけたことが、そもそもことの発端なのですから。


 「お母さん……固い……。ガリガリ……」


 となりで眠っていたトビーが、ころりと転がってきて、ふいに抱きついてきました。


 群れでともに暮らしていた、母親の夢でも見ているのでしょうか。


 わたしの体が固くてガリガリなのは、申し訳ありません。太らない体質ですから。まあ、イワトビーの脂肪だらけの体と同じ構造なはずもありませんが。


「おか……さん……」


 トビーの目に光るものが見えます。


 やはり、お母さんに会いたいのでしょうね。


 まだ、子供ですからね……。


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