表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/73

炎の大魔導師と氷の大魔導師は大図書館を目指す -4-

「あのね〜、わたしには子供がいなくてねえ~、欲しくて欲しくてたまらなかったんだけど〜できなかったのよ~。この子、とってもかわいくて~、もうちょっとだけでもいいから、滞在してもらえたらうれしいなって、思ったのよね~」


 理解しました。そのような理由で、昨夜からフレデリック君に対してだけ、過剰なサービスを振りまいていたのですね。


「そういうことでしたら、もう一泊くらいしてもかまわないのですが、あまりお金はないのです。それからわたしの食事についてですがーー」


 おかみさんの顔が、途端にぱーっとが明るくなりました。


「まあ~、気にしなくていいのよ~、代金はいらないのよ~。あの子にいてもらえるだけで、わたしは嬉しいんだから~」


 わたしの食事の件については、意図してだがそうでないのかわかりませんが 、被せられました。

 

「そういうことでしたら、お言葉に甘えて、もう一泊だけお世話になります」


 ヤバい食事であろうと、タダには弱いわたしです。


「うれしいわ~。もしよかったら、これからお客様だけでどこかお出かけになられてはいかがですか~? たまにはお一人で羽を伸ばすのも、いいものですよ~。そのあいだはわたしがあの子のこと、見ててあげますから~」


「それはありがたいお話ですか、ご迷惑になりませーー」


「いいに決まってるじゃないの~。あの子と一緒にいられるだから~」


 また被せられました。話す速度が遅いわりに、人の話は最後まで待てないようです。


 当のフレデリック君は、おかわりしたシチューをぐびぐびと飲み干しています。


「聞いていましたか。おかみさんはあのように言っていますが、あなたをここに置いて、わたしだけで出かけてきてもいいですか」


「いいよ! ぼく、ここで待ってる! おかみさん、デザートは?」


「あらあら~すぐに用意するわよ〜、たくさん食べてね~」


 おかみさんはうれしそうにニコニコしています。


「では、わたしは朝食を取ったら、一日出かけてきます。おかみさん、フレデリック君をよろしくお願いします」


「もちろんよ~、遅くなってもいいですからね~」


 おかみさんは、欠けた木の皿にたっぷりのプリンを乗せて、フレデリック君の座るテーブルの前に置きました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ