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ずんぐりむっくり転移者は異世界で図太く生きる〜イケメンじゃなくても異世界で生き残れますよね?〜  作者: まっしゅ@
第四章 異世界転移したけど英雄扱い!?

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ゴーシィ、エルフ達に凸られる〜異世界生活八十七日目〜

 決闘に勝利した後、トワールさんはそのまま数人のエルフによって何処かに運ばれていき、エルクリアさんが周りにいたギャラリーに解散の旨を伝えてそのまま終わりになりました。


 尚、野菜に関しては事情を聞いたエルクリアさんによって無事手に入れる事が出来ましたが、こんなんだったら最初から相談すれば良かったとか思ったのは些細な事。


 結局村を回る気分で無くなったので、そのまま大人しくフィズさんと共に家へと戻りました。


 米と肉と野菜を使った食卓は大変美味しゅう御座いました。





 さて、一夜明けた訳ですが、何やら家の前に人が集まっている様子。

 押し入ってこない辺り、昨日戦ったトワールさんの敵討ちとかでは無さそうですが、何となく落ち着きませんし、フィズさんも不安そうにしているので、フィズさんに隠れている様に伝えて僕は外へと出ました。


 集まったエルフの面々の前に姿を現すと、コソコソと何かを話した後、一斉に視界から消えました。


 いえ、本当に消えた訳ではありません。

 正確には両手両膝を地面に着き、頭迄地面に擦り付ける勢いで下げています。


 異世界にもあるんですね、土下座って…………。


 とりあえず全員頭を上げる先頭にいた人に伝え、頭を上げてもらいました。

 そのままだと何を聞いても返事が無さそうでしたし。


「それで?一体どういうつもりでこんな事を?」


 そう問いかけた僕に先程声を掛けたエルフが代表して事の経緯を説明してくれました。


 …………あとフィズさん?扉の隙間から覗いてるの分かってますからね?


「先日は大変失礼な事をしてしまい、エルフ一同謝罪に参りました。ゴーシィ様が異世界人であり、フィズ様はその奴隷だと頭では分かっていたのですが、それでも我々はヒト族がこの村に住む事に納得がいきませんでした」


 それもそうですよね。

 トップからいきなり「ヒト族だけど異世界人とその奴隷だから住ませてね。優しくしなきゃ駄目だよ」と言われても、元々の確執も中々深いでしょうから、納得する方が難しいと思います。


「昨日、トワールも少し言及しておりましたが、この世界のヒト族共は我々エルフを見つければ捕まえて奴隷とし、慰み者としてまるで物の様に扱っています。今尚、そういう輩に捕まった同族が存在するのもまた事実。ハルピュイア達やマーフォーク達も似た様な理由でヒト族を嫌悪しております」


 そりゃ嫌悪しますよね。

 詳しく聞くと、エルフは見た目の美しさと長きに渡り若さを維持する為に性奴隷、ハルピュイアはその羽の美しさで剥製にされたりその保温性と軽さからコートや寝具にされ、マーフォークは生き血を飲むと不老長寿を得られると噂されているかららしい。


 マーフォークに関しては過去の異世界人が何か言った気もしないでもありませんが、口にしない方が身の為な気がするのでスルー。


「その様な経験から、御二人も今はおとなしくともいずれは……と考えていたのですが、トワールとの決闘を見て御二人は違うと感じました。エルクリア様にも謝罪に伺ったのですが、「謝るのは私では無いでしょう?」と言われ、此方に伺ったのです」


 言われる前に気付けよ。とも思いましたが、口にしない方が身の(ry


「用件は分かりました。僕もそこで覗いているフィズさんも特に気にしていません。そうですよね、フィズさん?」

「え?ば、バレてたんですか!?は、はい!勿論!全く気にしてないですよ」

「ですので、今度からは野菜を分けて頂けると助かります。今回はエルクリアさんに分けていたたいたのですが、ずっと頼り切りなのも申し訳無いので……」

「はい、それは必ず」

「昨日も言いましたが、代わりに狩猟とか僕とフィズそんが出来る雑事があれば言って下さい。今僕達がお渡し出来る物がありませんので」

「寛大な御心、誠に感謝申し上げます」

「だから頭を上げて下さい。僕達は偉いって訳ではありませんから。同じ村に住む住人、何なら新参者の二人に色々教えて頂けると助かります」


 そう言って今度は此方が頭を下げました。

 まさかそんな事をされると思っていなかったエルフ達は慌てています。


 やり返した僕は少しスッキリしましたが、口にしない方が(ry





 こうして、僕達とエルフ族の確執は少し薄れた気がしました。

 何だか逆に恐れられた気がしない事もありませんが……。







 エルフ達による家への突撃訪問ですっかり朝食を取り損ねた僕達は早めの昼食を取る事になりました。

 折角なのでフィズさんに料理を押してもらおうと考えていたのですが―――





「ゴーシィ、起きてるか!?起きてるよな!?刀が完成したぞ!ほら、工房へ向かうぞ!嬢ちゃん、ゴーシィを借りていく!」

「あ、は、はい」

「ちょ、ちょっと!?ゴルゾフさん!?」


 そんな事を考えたのも束の間、今度は突撃してきたゴルゾフさんに担がれて、料理を教えてもらうどころか昼食を取る事も出来ないまま、僕は工房へと向かうもとい攫われていく羽目になりました。




 あぁ、お腹減ったよぉ…………。

 突撃が終わったら突撃だ!


 今話はなんかてんどん展開が多い気がするけど気にしたら負け!

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