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ずんぐりむっくり転移者は異世界で図太く生きる〜イケメンじゃなくても異世界で生き残れますよね?〜  作者: まっしゅ@
第四章 異世界転移したけど英雄扱い!?

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ゴーシィ、この世界の成り立ちを知る〜異世界生活八十四日目〜

 ここから何話か説明パートになります。  

 ファンタジーですがなるべく理論立てて説明をする予定ですが、矛盾があるかもしれません。

 

 ただ、あくまでこれはファンタジーになります!

 この村に来てから三日目の朝、昨日ゴルゾフさんが言っていた通り、見知らぬエルフが僕達が住んでいる家を訪れ、挨拶もそこそこに長達が集まる場所へと案内してくれました。


 昨日エルクリアさんに村を案内されている最中に見掛けた、唯一大きな樹の上に建てられたツリーハウスがその場所でした。

 少し急な階段を登り、扉の前にいるエルフとドワーフに案内役のエルフが声を掛けると扉を開けてくれます。


 中は広い空間になっており、まさしく集会所。

 その広い空間の最奥には四種族の長の姿。


 案の定エルフ族の長、エルクリアさん。

 薄々予感していたドワーフ族の長、ゴルゾフさん。

 それに加えて村を訪れた日に襲ってきたハルピュイアと初めて見る人魚、マーフォークの長であろう半人半魚の女性がいました。


「遠慮無く入ってきなさい。どうぞ、こちらに座って」


 昨日と違い、威厳のある声でエルクリアさんが奥へ進む様に促してくれたので、それに従い四人の正面に二人分用意されている座布団の様な物に腰を下ろし、姿勢を正しました。

 横目で見ると緊張した様子のフィズさんも正座がキッチリ正座をしています。


「改めて、ようこそ我々の村へお越し下さいました。異世界人ゴーシィ=フットータ、その奴隷でありヒト族のフィズ。私達は貴方方二人の来訪を歓迎致します」


 そう言って妖艶に微笑むマーフォークの女性。


「先日はごめんなの。ヒト族を見てつい興奮してしまったの」


 一昨日とは打って変わってシュンとした表情で謝罪するハルピュイア。


「過ぎた事を一々根に持つ様な男じゃねぇよ、ゴーシィは。なぁ?」


 問答無用で水に流せと言ってくるゴルゾフさん。

 ごめんなさい、少し根に持ってます。


 そんな四者四様の長達の前に座らされ、何があるんでしょう。

 四人を代表してエルクリアさんが僕達に説明してくれました。


「ごめんなさい、いきなり呼び出されて驚いたでしょう?でもこれは必要な事なの」

「いえ、気にしていませんよ」 

「それは助かるわ。早速本題に移るけど、ここに来てもらったのは異世界人である貴方にこの世界の成り立ちを知ってもらう為なの」

「世界の……成り立ち……?」


 唐突にそんな壮大な話をされるなんて思ってもみなかった僕は思わず目を丸くしてしまいました。

 そんな事を聞かされて僕に何が出来るのか、又は何をさせられるのか。

 警戒せずにはいられません。


「そう身構えないで頂戴。貴方が考えている事もちゃんと後で話すから」


 そう言って、エルクリアさんはゆっくりと分かりやすくこの世界が創られ、今に至る迄の話をしてくれました。






 この星は一柱の神によって創られた。


 神はまず生物が生きていける環境を整えていく為に精霊を創り出した。


 火・水・風・地の原初の精霊、そしてそれに従う数多くの小精霊達を。


 そして精霊達は力を合わせて大気を、大地を、海を、木々を、草花を生み出していく。


 星が誕生して既に数千年が経ち、ようやく生き物が過ごせる環境が整った。


 それから海や大地や空に様々な生命を誕生させていく。


 其れ等が数を増やし、食物連鎖が完成する迄に更なる時間を必要とした。




 そして、星が生まれてから一万年を少し過ぎた頃―――




 神はとうとう精霊の力の一部を分け与えられた強大な力と強靭な生命力を持つ四人の人間を創り出す。


 火の精霊の力を分け与えられたドワーフ。

 水の精霊の力を分け与えられたマーフォーク。

 風の精霊の力を分け与えられたハルピュイア。

 地の精霊の力を分け与えられたエルフ。


 此等四種族がこの世界の最初の人間であった。


 更にその四種族から派生して様々な人間を生み出していく。


 人間を元に獣を模した獣人達や魚や鳥を模した魚人・鳥人族、男性しかいないドワーフ族の番になるであろうホビット族。


 それ以外にも多種多様な人間が生まれては繁栄し、繁栄しては滅びを繰り返しつつも、少しずつではあるが安定していく。





 しかし、この星の生態系が完全に出来上がった頃、神はある一つの不安を覚える。




『このまま安定してしまった場合、これ以上の人はこれ以上発展を望まず、ただ滅びに向かってしまうのでは無いか?』と。




 それを危惧した神はある大胆な手段に出る。


 他の世界の神と交渉し、その神が創造した星にいる人間の魂を転生もしくは転移させる代わりに、こちらの世界の精霊を渡す。と。


 その神とやらが地球を含む太陽系の銀河を創造した神だった。


 そして、その結果この世界に初めて異世界人……つまり地球人が現れ、様々な文化や技術を伝えていく。


 その後も、ある一定の周期で異世界人がこの世界に降り立ち、文字通り異世界文化が取り込まれ、今日(こんにち)の世界が成り立った。


 しかし、この世界に地球人を呼び寄せた事による弊害、一種のバグが生まれる事となった。






 それが地球人とそっくりの人間、つまりヒト族の誕生である。







 そこ迄話し終えたエルクリアさんは一度話を切りました。


 どうやらまだまだこれからこの世界の迷走が加速していく。

 そんな気がしてなりませんでした…………。

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