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ずんぐりむっくり転移者は異世界で図太く生きる〜イケメンじゃなくても異世界で生き残れますよね?〜  作者: まっしゅ@
第三章 異世界転移したけどまたまたサバイバル生活!?

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漢ゴーシィ、デート?をする〜異世界生活七十三日目〜

 今回、後書きはメタ発言だらけです。

 苦手な方は読み飛ばして下さい。

 翌朝、心地の良い眠気…………では無く、ガッツリ寝不足のまま朝食を取っていました。


 何でフィズさんはそんなに元気なんですか…………?


 ゴルゾフさんはニヤニヤしながら「いやー若ぇなぁ、おめぇら」なんて誂ってきますし…………。


 若干の居心地の悪さを感じた僕は朝食もそこそこに地下渓谷の探索に向かっているのですが―――




「ゴルゾフさんの昼食の準備は良いんですか?」

「はい、朝食と一緒に準備しましたから。それにゴルゾフ様には「折角結ばれた二人だ。デート……と呼ぶにはちと色気がねぇが二人でゆっくりこん中を見て回ってこい」と言われましたから」

「ゴルゾフさん…………」


 気を遣ってくれたのか、ただ楽しんでいるだけなのか分かりませんが、こうなったら楽しみましょうか。

 と言ってもウィンドショッピングもカフェでお茶する訳でも無く、ただの地下の探索ですが…………逆に僕的には気楽で助かりそうです。


「タケシ様、川の対岸は見回らないのですか?」


 フィズさんはミスリルのチョーカーに負けないくらい眩しい笑顔で話しかけてきます。


「対岸も見た方が良いかもしれませんが流れが思ったより速くて……。もし落ちたら今度は何処に流されるか分かりませんからね」

「それもそうですよね。元々私達が落ちたのももっと上流だったんですよね?」

「そうですよ。ここから真っすぐ行けば着きますが…………そんな演技が悪い所、そう何度も行く必要ありませんからね」

「そんな事を気にするんですね、タケシ様は」


 昨日の夜の出来事以来、二人きりの時にはゴーシィでは無く、タケシと呼ばれています。

 何でも、「ローゼン以外でこの名前を知っているのは私だけですから。特別な感じがしませんか?」だそうです。

 この娘、可愛過ぎませんか?


 あ、惚気ウザいですか?すみません。

 でも今まで童貞でしたから、少しくらい良いじゃないですか!!


「誰とお話してるんですか?」


 心の声が漏れていたみたいです。

 フィズさんには「何でもありませんよ」とだけ告げて、意識を探索に戻します。





 僕達が拠点にしている所から日帰り出来る範囲(タケシの脚力で)オークの巣以外、危険そうなものはありませんでした。

 時折蝙蝠がいる程度。

 スライムも普段は身を隠しているのかあの時だけしか見た事がありませんでした。


「思ったよりも生き物少ないですね。タケシ様が狩り尽くした……とか?」

「この間も思いましたが、フィズさんの目に僕はどう映っているんですか?」

「凄く頼れる心優しい人です」

「…………ありがとうございます」

「あ、照れましたね?耳が赤いですよ〜?」


 童貞……ではもうありませんが、女性との接し方になれていない僕を誂って楽しむフィズさん。


 やめて!僕のライフはもう0よ!


「…………話を戻しますけど、僕が狩ってるからではありませんよ。少なくともここに落ちてきてからまともに戦ったのはオークくらいですね。偶に他の生き物もいますが、戦闘と呼べる程ではありません」

「やっぱりこの川のせいですかね?」


 僕の憶測ではこの川は天然の鉱毒が流れており、余程の耐性が無い限り生物には有毒。

 綺麗な花では無く、綺麗な水には毒があるってやつです。


「そうかもしれませんね。肉食の生物だと餌が無いからの可能背もありますし、スライムみたいにただ普段は姿を現さないだけかもしれません」

「姿が見えないってのも怖いですね」

「見えなくても近付かれたら何となく気配で分かりますよ」

「それ、タケシ様だけですからね?」


「何言ってんだ、こいつ」みたいな表情で見られました。

 さっき迄の視線と落差が有り過ぎません?


「とりあえず、この周辺には何もいないみたいですから、ここで昼食を取りましょうか」

「はい!直ぐに準備しますね」


 少し平らになっている場所を見付けて腰を下ろし、フィズさんは手際良く昼食の準備をしてくれました。


 メイドさんって何処から物を取り出しているんだろう?ってくらい色々出しますけど、僕が知らないだけで魔法の鞄とかあるんですか?


「これもメイドの嗜みです」


 うん、メイドって凄いなぁ……。(遠い目)


 そんな緩い空気で昼食のサンドイッチ(と言うよりホットドッグの様な物)を口に運ぶ。


「うん、美味しいです」

「それは何よりです!…………とは言え、オーク肉を取ってくれたタケシ様と色々な食材を持ってきてくれているゴルゾフ様のお陰ですけどね」

「それでも調理してくれたのはフィズさんですから。ありがとうございます」

「そうですかね?どういたしまして」


 和気藹々とした時間が流れ―――


「フィズさん!何か集まってきます!僕の後ろに隠れて!」

「ふぇ!?は、はいっ!」


 フィズさんを僕の背後に庇い、腰に携える剣を引き抜いてそれを待ちました。


 そして姿を現したのは―――


「く、くくく、蜘蛛ぉーーー!!」

「ぐっ……ぷ……、ちょ、ちょっとフィズさん!?は、離して下さい!じゃないと追い払えません!」

「無理無理無理無理無理無理無理無理!ゴキブリも蛇も人の糞尿も鷲掴み出来ますけど!蜘蛛だけは本当に無理ぃぃぃぃ!!!」


 僕の腕に縋り付いて離れないフィズさん。

 柔らかいものが…………じゃない、そのままだまともに戦闘が出来る訳も無いので、逆の手で近付いて来る蜘蛛を斬り払いながらフィズさんを説得、最終的に背負いながら戦う事になりました。


 必死にしがみつくフィズさんによって背中に幸せが押し付けられています。


 しかし、周りには大量の小型犬サイズの蜘蛛。

 そして恐怖のあまり謎に強い腕力でしがみつくフィズさんによって締められる首。







 天国と地獄の狭間で僕は必死に剣を振るい、何とか窮地を脱する事が出来ました。







 死ぬかと思った…………。

「タイトルおかしくないですか?統一感無くなりますよね?辞めません?そんな中学生のイジメっ子みたいな事は」

 確かに統一感は無くなる…………だが断るっ!


 因みにこんなタイトルは今回だけ……の予定です

「いや、そこは言い切りましょうよ」

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