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ずんぐりむっくり転移者は異世界で図太く生きる〜イケメンじゃなくても異世界で生き残れますよね?〜  作者: まっしゅ@
第二章 異世界転移したけど国賓生活!?

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剛士、王都に辿り着く〜異世界生活三十五日目〜

 今回、日付のカウントがかなり飛びます。

 理由は本編にて。

 こんにちは、太田剛志です。


 僕達は今、王都の外壁が見えるまで着ています。

 見えてはいますが、先程から一向に近付いていない事を考えると、かなり巨大なんでしょう。

 この速度だと、今日の夕方には到着するみたいです。


 え?何で出発する話だったのに、もう目前に迫っているかだって?


 だってしょうがないじゃないですか。






 特に対した事は起こらなかったんですから!






 順を追って説明します。


 あの日の翌日の早朝、僕達は村を出立、野営を含んだ3日掛けて次の村へと辿り着きました。

 そこで馬の飼葉や食料の補充の為に1泊し、翌朝村を後にしました。


 その次の目的地に着いたのはその更に4日後。

 今度は村では無く大きな街、ローゼンの西部を纏める大都市でした。

 都市の名前はウェストニア、『いや、まんまウェストかよ!』と突っ込まなかった僕を褒めてほしい。


 その街に着いてすぐ、姫様達は西部全体を監視下に置く国の大貴族であるウェストニア侯爵の下へ。

 僕は関係無いと高を括っていたのですが、何と次の日は僕も侯爵邸に呼び出されてしまいました。


 緊張しながらお会いすると、隊長を超える身長と体格でありながらとても気さくな方で、僕を見ても尚、柔らかい姿勢は崩さず(色々根掘り葉掘り聞かれましたが)対応して下さいました。


 それにしてもあの見た目で60歳超えとかバグでしょ?

 この世界、若返りの秘宝とかあります?


 侯爵邸を去る際、僕の体格に合った高そうなファルシオンを一振りとこれまた高そうなダガーを一振り頂きました。

 侯爵曰く、「異世界人の知識の価値は計り知れん。興味深い話を聞かせてくれた礼だ、護身用として使ってくれ」との事でした。

 お言葉に甘えて有り難く使わせていただくとします。


 ウェストニアで予想外に一泊追加されたので、一日ズレましたが、特に問題は無いらしい。

 この世界の旅路はトラブルが付き物。

 一日二日どころか、一週間はズレるのも当たり前なのだそう。

 あっちの某国もビックリのおおらかな考え方。

 現代日本人には合わない考え方ですが、魔獣や野盗がそこら辺に彷徨いている中を進むのであればしょうがないのだろうと理解しました。


 その後も大小様々な村や町を経由しつつ、懸念していた大きなトラブルに巻き込まれる事も無く現在に至ります。


 あ、勿論道中には魔獣の襲撃があったり、野盗的な方々に襲われましたが特に苦も無く撃退。

 そりゃそうです、だって王族を守る騎士団ですから、野盗程度じゃ多少の数の不利があろうとも負ける事はありません。

 現に誰一人手傷を負う事も無く終わりましたから。


 毎回その度に最前線に放り出されていたのは些細な事。

 うん、気にしない、気にしない…………。

 いや、一応国賓って姫様が言ってるのにおかしいですよね!


 まぁ、そんな事を言ってもしょうがないのは百も承知なので、無事切り抜けられた事に感謝しましょう。







 さて、そんな事を考えていたら、外壁にかなり近付いてきていました。

 その大きな門の前には長蛇の列。

『あれがよくファンタジー作品でお馴染みの商人や冒険者の列かな?』と考えていると、その列の横を通って門の前に辿り着きました。


 あ、やっぱり貴族……と言うか王族特権があるんですね。


 結局その列に並ぶ事無くスムーズに王都の中へ。

 姫様が顔を出しただけで、僕の事は特に何も聞かれる事はありませんでした。


 けど…………。


「姫様……。僕の見間違いじゃなければ、門の兵士の人、何か驚いていませんでした?」

「えぇ、そうですね。多分ですが、先に出た伝令が私が命を落としたかもしれないと伝えていたのかもしれませんね。改めて先触れを出してはいますが、多分全員に伝わっていなかったのでしょう」


 成る程…………。

 それ、大丈夫なんですか?


「大丈夫ですよ。実際、私がこの場にいるのが証拠ですから」


 僕が飲み込んだ言葉に返事をする姫様。

 顔に出してないつもりでしたが、多分雰囲気で伝わってしまったのでしょう。


(少し気が緩んでいるのかもしれませんね……。気を引き締めなければ…………)


 姫様を信用していない訳ではありませんが、許し過ぎると後で痛い目を見る可能性がありますからね。

 あくまでここは異国―――いや、異世界と認識を改めなければいけません。

 美女に唆され「はい、残念」なんて悲しすぎますから。





 街中を進む時にも周りから『姫様だ!』『姫殿下!ご無事で何より!』と様々な声が聞こえていました。

 この姫様、本当に国民に好かれているんですね。

 立ち寄った場所でも人集りが出来ていましたから。


 そんな民衆に見送られて、僕達は一度も止まる事無く王都で一際大きい建物、見たまんまの王城の城壁前に辿り着きました。

 僕は「流石に降りた方が良いんじゃ……」と進言しましたが、姫様に断固拒否されました。

 言われるが馬車に乗ったまま、王城の扉の前へ。


 姫様に促されるまま、ここに来るまでに教えてもらった通りに外に出た後に跪き、姫様が降りてくる手を取って出迎えてくれた人達の前までエスコートしていき、辿り着いた後は3歩程後ろに控えておく。


 あぁー緊張したーー。


 僕の内心を無視して、あちらでは姫様の帰還を喜び、彼女も彼等の出迎えに感謝しているみたいです。

 それを眺めていると、こちらに初老の男性が、近付いてきて僕に深々と頭を下げた後、話し始めました。


「姫様の命を救っていただき、心より感謝申し上げます。到着早々申し訳ございませんが、このまま応接室にご案内させていただきます。私に付いてこられて下さい」


 そこで一度姫様達と別れ、僕は一人、男性の後を付いて行く事になりました。






 この後の事…………。

 さて、どうなるかなぁ。

 獣や野盗に襲われ、それを「特に何も無かった」で片付けるのがデフォの世界。

 書いていて世紀末過ぎると思いましたが、サバンナとか彷徨いてたら動物とかに襲われたりしそうなので、むしろ今現在が平和なのかもしれません。

 海外でも国によっては平気で襲われたりしますしね。

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