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ずんぐりむっくり転移者は異世界で図太く生きる〜イケメンじゃなくても異世界で生き残れますよね?〜  作者: まっしゅ@
第五章 転生したけどまたまたまたサバイバル生活!?

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ゴーシィ、あっさり目的達成する〜異世界生活百一日目②〜

 三ヶ日迄と記載していましたが、勢いで明日迄は更新したいと思います。

 その後、土日はお休みさせて頂いて6日月曜日から更新します。

 

「虫除けも終わりましたし、とりあえず散策を始めましょうか。水は既に焚き火で煮沸してますし、薬草と食料ですね」


 煙でたっぷりと燻された僕は、森に入って必要な物を集めていきました。

 教えてもらった薬草の内、比較的簡単に見付けられる物があったのでそれを幾つか確保。

 効果は少し弱いみたいですが、後々見つかり辛いけど効能が高い物が見付かればそちらを使おうと思います。


 食料は元々知識としてあった物に加えて、同じく教えてもらった食べられる木の実や茸・野草を摘んである程度の量が確保出来たのでホクホクで仮拠点に戻りました。




 が、しかし―――




「ギョギョ!?」

「「ギョギョ!?」じゃねぇよ!こんちくしょうがぁぁぁ!!」


 戻ってみれば僕を追ってきたであろうサハギンに焚き火を潰され、組んでいた燻製器(っぽい物)を崩されていました。

 僕は怒りに任せて背に収めていた波折を抜き放ち、5匹のサハギンを斬り伏せました。


「また……また一から火を熾さなきゃ」


 三歩進んで二歩下がる。とは正にこの事です。

 一度木の実達を此処に置いて蛋白源になる肉を確保しに―――


「…………サハギンって魚ですよね?」


 手足が生えた魚顔の魔物であるサハギン。

 まぁ、手足が生えている時点で違和感あるし、二足歩行だし、地上で動けてる時点で明らかに肺呼吸してるからヒト族に近い気もしますが、あくまで魚からの進化だろうと推測されます。

 試しに今斬った内の一体を漣を使って解剖していくと、内臓や鰓、鰭やその他の器官が明らかに魚類のソレ。


「…………これ、アニサキス?にして大き過ぎませんか?」


 解剖中にほぼミミズサイズのアニサキスらしき寄生虫も発見出来ましたので、ほぼ魚類だと断定。


「刺身……は怖過ぎるから外側が焦げる迄焼いて、内側を解して食べてみましょう」


 大丈夫、僕は毒に強い。

 最初のサバイバルでお腹は壊したけど、僕は毒に強い!(2度目)


 とりあえず一体を急いで解体し、火を熾して捌いた身の一部を木の枝の串に刺して焚き火の周りに数本刺して焼けるのを待ちました。

 念の為内臓の近くでは無く、なるべく離れている所をメインに、ちょっと抵抗はありますが背に腹は代えられないので手足の部分も少しだけ。




 表面が殆ど真っ黒になったので、待っている間に作っておいた箸と綺麗な水で洗った葉っぱに取り、焦げた部分を取り除くと中から白身魚の様な綺麗な白身が表れました。


「いただきます…………おっ?」


 意を決して口に入れてみると正に白身魚の味、鯛に近い味ですかね?

 ほんのり塩っ気もあるので元々は海に生息していて、何故かは知りませんが川を上流していたのでしょう。


「もしかして産卵?鮭みたいに?」


 真偽は不明ですが、もしかすればその様な生態なのかもしれません。

 その後手足も食べてみましたが、そっちはどちらかも言えば鶏肉のささ身みたいに脂身がほぼ無い少し硬めの食感でした。

 何で魚なのに鶏やねん…………。


 兎も角、予想外に食料が手に入ったので、残りのサハギン達も血抜きをして解体し、まずは真水に付けて冷やしておきます。

 その後に塩があれば干物にして保存出来るんですが、早々都合良く見付かりませんし。

 同様に肉を見付けたとしても森の中だと湿度が高くて干しただけでは腐ってしまう可能性が高いし、そもそも完全に水分が抜けるかも怪しいのでとりあえず保留、その日の内に食べていきましょう。


「ブラッドスライムがいれば出来そうですけど此方の身も危険ですから無理ですね」


 寧ろ海が近いのであれば海に行くのも手ですね。

 ただ、川の水を少し舐めてみた限り、海水が混ざっている様子が無いので少なくともこの川の大きさだと5kmあるか無いかでしょう。

 その距離なら当然潮の匂いもするでしょうし、最低でも10km単位で川を下る必要がありそうです。

 この森との高低差も分からない現状、下った先が崖である可能性も否めないので、現実的では有りませんね。


「こんな事になるならマーフォーク族に海の事を聞いておけば良かった…………」


 まぁ、いつかは聞こうと思ってましたが、まさかまたこんな事になるなんて思わないじゃないですか?

 ほんの数日前迄屋根がある家に住んで暖かいフィズさんの手料理を食べながらベッドで眠る生活していたんですから。


「やはり現実的に考えれば川を上って村か湖を目指すべきですね。今日の日が高い内に色々集められたのは助かりました。脚の傷は…………うん、問題無い事にしておきましょう」


 サハギンの肉を焼いている間に薬草を潰して塗ってあるので痛みはありますが膿んだりはしていません。

 寒気や動悸・熱も無いので一安心。


 え?さっき歩き回って戦闘していたって?

 刺されたくらいで動けなくなったら暗殺稼業なんてやってられませんよ、ははははは。


 ブラック過ぎるだろ、暗殺稼業。

 …………いや、元々色んな意味でブラック稼業でしたね。


「今日明日は此処に留まってサハギンと……一番は火竜ですね。奴等がやってこなければ川を上っていきましょうか。今回は思ったより早く、安全にサバイバル終われそうですね」








 この時は前回以上に、あの時とはまた違う形で過酷な事になるなんて夢にも思っていませんでした。

 海水が川を逆流する距離は国内の河川の幅にも寄りますし、塩害防止で人工的に手を入れて無ければ様々です。

 この作品ではそれを元に主人公が計算していますが、あくまでこの小説内の設定であり、現実とは異なりますので予めご了承下さい。

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