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災禍の跡地と貪欲なる獣15

「ラウンド2だ、覚悟しろクソ霧」


アリカはバンダースナッチ向かって走り出す。身体の傷は癒きっておらず左腕も武器を振る力は無く保持しか出来無い、そんな満身創痍でもアリカ突き進む。


『Graa!!』


バンダースナッチも咆哮を上げながら突進を開始する。そして両者が激突する瞬間、


「あはっ、単純で分かりやすいねぇ?」


アリカは素早くバンダースナッチの身体の下を滑り込みながら刃を突き立てて突進の力を利用して腹を切り裂く。


『Graa!?』

「………へぇ」

(この感触……どうやら体力だけじゃなく防御力も下がってる?、あのブレスは切り札で諸刃の剣でもあった感じかな……だったらもう一度使われる心配はしなくていいね)


アリカは切り裂いた感触からバンダースナッチの硬さが下がっているのを見抜き再び剣を構え直す。


『Gaaa………gru』


バンダースナッチは傷口を塞ぐが、傷口は完全には塞ぎきれておらず鱗から血が染み出している。


「再生力も下がってる?」

(防御力と身体能力だけじゃなくて全体的に弱体化してる………これなら私でも戦える!!)


アリカは口元に笑みを浮かべ、バンダースナッチに向かって指をクイクイっと動かして挑発する。


「ふぅ………」

(此処からは私がどれだけ粘ってアイツのリソースを削れるかの耐久勝負ッ!!一発でも食らったらほぼ終了のハードモード。でも、あぁ……だけど)


「くふっ……アハハハハっ!!!」

(あぁ、“楽しい”!!今までの耐久、囮、時間稼ぎ、の本当に退屈だった戦闘とは違う命の駆け引き!!)


アリカは楽しげに愉快げに狂った様に笑う、それでも緊張を緩めず戦闘態勢を崩さずに。


『Gruuu………!!』

「──アハッ!!」


最初に動き出したのはアリカだ、唸り声を上げるバンダースナッチ目掛けて全速力で駆け出す。

次に仕掛けたのはバンダースナッチだ、足を軸に回転して尻尾で薙ぎ払う技、アリカを瀕死まで追い込んだ技を放つ、だが──


「それはもう“見た”」


アリカは地面を蹴り上げ飛び上がる、空中で一回しながら尻尾の薙ぎ払い攻撃を避ける。地面を転がって衝撃を逃しながら態勢を立て直し、再び走り出す。

そして後2〜3歩の所で顔に影が掛かり危機を察知したアリカは背後に飛び退ける。


──ドゴンッ!!


鈍い音と共に地面を砕くのは落ちて来た尻尾の先端だ。未だに再生できず丸い断面を槌の様に振り下ろし、アリカを砕かんと幾度となく振り下ろされる。


「なるほど………槍として使えなくなったからいっその事ハンマーとして使ってるんだ?」


アリカは尻尾を避けながらも反撃として斬りつける、尻尾には薄い線の傷が付き血を少量垂らす、


「チイッ!!尻尾に余りの分体を集めて硬さと質量を増した?本当に厄介だなぁ………!!」


アリカは尻尾の振り下ろしを回避しながら着々と前に歩みを進める。


「ここっ、ダブルスラッシュ!!」

『Gruuvvv』


アリカは攻撃の合間を突いてバンダースナッチの顔目掛けて斬撃を放つ、バンダースナッチは飛んでくる斬撃を両手の翼で防ぐ。

だがアリカは狙い通りとニヤリと笑い、バンダースナッチの視界が塞がれ攻撃が飛んで来ない今のうちに駆け抜ける。


『Gru!?』

「隙ありってねファイヤーランス」


そして懐まで入り込みバンダースナッチの胸の穴目掛けて炎の槍を叩き込んだ。


『Giriririii!?!?』

「なっ!?」


──ドゴオオォォォンッ!!!!


どうやら胸の穴には魔力か何かが詰まっていたらしく引火して盛大に爆発した。穴からは深紅の炎が吹き出し、至近距離に居たアリカを吹き飛ばす。

吹き飛ばされたアリカは地面を転がりながら着地し、急いで構えを取る。


「けほっ、けほ、ぐぅ……びっくりしたぁ…」


アリカはポーションで回復しながらバンダースナッチの方角を確認する。先程の爆発で砂煙が立ち上り姿は確認できない。そして徐々に砂煙が落ち着くと、


「っ──マジ、かぁ」


そこには向こう側が見えるほどの大穴が開き、血を大量に流しながらも未だに立ち上がるバンダースナッチが姿、全身傷だらけ赤い血が身体中あちこちから吹き出してなお健在だった。

アリカは冷や汗を流しながら構えを取るが、更なる不幸がアリカに襲い掛かる。


──ピシリッ


と音が鳴る、

音の出所は右手から、正確には右手に持った物から。嫌な予感を覚えアリカが右手を見るとロングソードの黄金の刃に亀裂が走り崩れ去っていく。


「剣が…………っ」


数日間にも及ぶ修復無しの連続戦闘、最低限の手入れだけで此処まで戦って来たのだ、むしろよく保った方だろう。だが遂に限界を迎えてしまった。


「どうしよう………」

(私が持ってる武器は短剣だけ……だめ攻撃力もリーチも足りない。魔法は使えて後一発、流石に魔法一発で倒せるほど甘く無いだろうし──)


──考えれば考えるだけ“詰み”だ。


「ははっ、此処まで来てかぁ……っ」


アリカは俯き、口からは乾いた笑いと悔しさが滲んだ言葉が漏れ、空の右手を血が滲むほど握りしめる。


『GAAAAAAAAaaaaa!!!!』

「──ッ!!」


バンダースナッチの咆哮で現実に意識を戻したアリカが顔を上げる。そこには、

身体中から赤い結晶が飛び出し、傷口から吹き出した真紅の焔を纏うバンダースナッチが居た。


「ここにきてまだ隠し玉があったんだ……」


アリカは短剣を持ち替え、煌めく刃を通して自身を見る。

刃に映る姿は酷く惨めに見えた、そうあまりに惨めで滑稽極まる姿にアリカは自嘲する。


「………」


何も語らずただ短剣を構える、その刃が傷を付ける事が不可能に近いと知っていても──


「──私が諦める理由にはならない」


地面を蹴り駆け出す、

身体は軋み、悲鳴を上げている。

「──知るか」

左腕は動かず限界を告げている。

「──関係ない」

両足は苦痛に嘆き、止まれと叫ぶ。

「──黙れ」

流れ落ちる血は無駄だと語りかける。

「──だからどうした」


「それが無駄で蛮勇で愚かで無様だったとしても、

どうだっていい!!」


全身の痛み全てを捩じ伏せアリカは駆ける、それを迎え撃つようにバンダースナッチは咆哮を上げる。


「はぁっ!!」


アリカは短剣を振るうが鱗に弾かれ火花が散るだけ、そこに結晶を纏ってモーニングスターと化した尻尾の一撃が降ってくる。


「チッ!!、わかってた……この短剣で鱗を抜くのは無理だって」


アリカは振り下ろされる尻尾を身体をずらして避け、ついでに短剣での攻撃も加えるが先程と同じく火花が散るだけ、毛程のダメージすら与えられない。


「それでも、ただ諦めて惨めになるくらいなら……」


短剣を振る、火花が散る、短剣を振るう、弾かれる。

また短剣を振るう火花が散る。それの繰り返し、尻尾が纏う鋭い結晶が掠りアリカの皮膚を裂いて赤い鮮血が地面を彩るがアリカの決意は揺るがない。


「たとえ無駄だとしても……」


バンダースナッチの翼が薙ぐ様にアリカに迫る、それを宙返りで避け短剣を構え直す。


「私は私の思うがままに、やりたいようにやる」


そうだ、“私”はそうだったじゃ無いか。

ここは“空想(ゲーム)”だ、現実の秩序(ルール)なんて今は必要無い。私が、私の思うがままに全てを──


アリカは再び同じ箇所を短剣で斬り続ける。散る火花がアリカを照らしながら、バンダースナッチの攻撃を避けながら攻撃を続ける。そして──


──ピシッ


鱗に亀裂が走る。


「だから、それを邪魔する奴ら全員──」


──メキッ!!


亀裂は徐々に広がり砕け散った、

飛び散った赤い鮮血がアリカの頬に掛かり、血に濡れた指先で頬に掛かった血を拭い、宣言する。


「──蹂躙してやる」


そう冷たく告げた。


『Graaaa!!!!』


バンダースナッチは咆哮し尻尾で攻撃を加えるが、やはり回避される。アリカは傷口に手を突き刺すと肉を掴んで引き摺り出す。


『Gyaaaa!?』

「やっぱり鱗の下は柔らかいなぁッ!!」


引きちぎった肉を捨て足で踏み躙りながら短剣で肉を切り捨ててゆく。


「律儀に血液まで再現してるのが面倒、血や油で滑るからそこに意識を持ってかれる……」


アリカは短剣を逆手に持ち替え傷に突き刺し肉を抉る、それは斬ると言うより掘削と言った方が適切な動作で肉を削り傷口を広げてゆく。


『Guvvvvv!!』

「おっと、また?……攻撃を捌くのも楽じゃ無いんだけどっ!?………チッ!!」


傷口に比例するかの様にバンダースナッチの攻撃も激しさを増す。尻尾による打撃や翼による薙ぐ範囲攻撃、一発一発が致命傷に成りうる攻撃は着実に精神を削っていく。


「くっ……やっぱり攻撃力が足りないっ、なぁ!!」


アリカは舌打ちし少し距離を取る。いくら耐久値が無限の短剣といっても大量の血で斬れ味が落ちてしまっている。

バンダースナッチは息を切らしながらも疲弊しているアリカを見て口元を歪める。


『Gruuu、srururu……』

「それは………ッ!!、クソったれ!!」


バンダースナッチが小さく唸り、息を吸う音と共に頭を上に持ち上げる動作、それを見たアリカはその行動が何か既に知っていた。


「咆哮っ……!!」

(胸が吹き飛んで穴が空いてるのに息を吸えるの!?いや、今はその事は後っ!!どうやって止める!?)


さすがに胸に穴が空いた影響が有るようでバンダースナッチの息を吸う前動作が明らかに長い。


『sruuu……』


(ここはゲームだ、強制スタンなんて攻撃に対処法が無いなんて事はあり得無い……って事は、何処かに弱点がある筈、ソレが有るとしたら──)

「──喉!!」


アリカは急いでバンダースナッチの喉を確認し、毛色が違う場所を見つけた。


「まにあえぇぇ!!」


そしてソレ目掛けて短剣を投擲する。短剣は回転しながらバンダースナッチの喉に一直線に飛んでソレに突き刺さる。


『sruuu……Kha!?』

「やっぱりあった!!竜なら有ると思ったけどやっぱりドラゴン系の弱点としては王道だからね“逆鱗”は、」


アリカが狙ったのは、“逆鱗” それは伝承では触れたら竜が怒り狂うと言われてる部位だ。そして大体のファンタジー系漫画やゲームに登場するドラゴン系の弱点として有る事が多い部位でもある、例に漏れず竜を模した紛い物であるバンダースナッチにも逆鱗は存在するのだ。


『kohyu………guuu』


(これで咆哮は使えない筈、でもどうしよう……)


アリカがバンダースナッチの首を見る、そこには逆鱗に深々と突き刺さった短剣が有った。


「あー………武器が無いな」


アリカは右手を閉じたり開いたりをくり返し、最後にギュッと握り拳を作るとバンダースナッチに視線を戻して言う。


「最初、殴り掛かるのは無理って言ったよね?アレ訂正するよ………すぅ、フッ!!」


そして傷口に思いっきり殴り掛かる。


『Guaaaaaa!!』

「はぁぁあッ!!」


落ちてくる尻尾を回避して殴り回し蹴りも加える、だが尻尾の頑健な鱗によって簡単に防がれてしまう。


「っ!!」

(ッ!?硬い、まるで丸太を蹴ったみたいな感触だなぁ、やっぱり尻尾には生半可な攻撃は効かないか……)


「だけどまだ諦める訳に、は………っ!?」


突如、アリカは眩暈に襲われ糸が切れた人形の様に地面に膝を突き、口から大量の血を吐き出し地面を染める。


「ぐっ、ごほっ!?」

(あぁ……クソっ無理をし過ぎた、視界がボヤけるし足に力が入らない。)


アリカの身体は血で塗れ全身が赤く染まっているが、身体を染める血は返り血も有るが、大半はアリカ自身による出血によるモノだ。


『Gruu………』


バンダースナッチは瀕死のアリカを四つある赤い目で見つめ、トドメを刺そうと尻尾を持ち上げる。


「は、ははっ!!最後に一発ぐらいやってやる!!」


アリカは瀕死の身体で膝立ちし、自分目掛けて振り下ろされる尻尾に拳を振り上げる。


「──っ!!!」

『GAAaaaaa!!!』


アリカはやり切った表情で目を瞑る……。

だがいつまで経っても衝撃が来ない、その事に疑問を抱き目を開く。


『Gruuu!?』


ソレはアリカもバンダースナッチも忘れていた、

“もう一人”。

アリカの目前に迫る尻尾を掴む亀裂だらけの黒鎧の腕、その持ち主は尻尾を引っ張りバンダースナッチを引き寄せて殴り飛ばす。その名は、


「トリニティ!?」

『・・・・ッ!!!!』


トリニティは体制を崩しよろけたバンダースナッチに更に拳を叩き込み追撃を仕掛けた。その戦う姿を間近に見ていたアリカには違和感を感じたが、その違和感が何かは直ぐに分かった。


「トリニティ、なんで剣は……?」


そう、トリニティは大剣を使わずにバンダースナッチに攻撃をしているのだ。アリカは“じゃあ剣は何処に?”と考えたが直ぐに答えてあわせされた。


──ズァガン!!


「ッ!?」


アリカの目の前に見覚えのある大剣が降ってくる。それはトリニティの大剣だが亀裂が走り、今にも崩れ去りそうになっていた。


──ガラッ


っと音を立てて剣の腹が一部欠け、中からある物が露出する。ソレは剣だった、錆朽ちているが確かに剣の形を保っていた。


「これは………」


トリニティの大剣が崩れ、朽錆びた剣がアリカの前に音を立てて転がってくる。


「コレを使えってこと……?」


朽ちて錆びきった剣であろうと武器は武器だ、アリカが今まさに喉から手が出る程欲しかった武器だ。

アリカは剣を掴み立ち上がる、錆びが握る度に不快感を与えるが無視して握る。


「けほっ………ギリギリだなぁ、もうすぐ出血多量で死ぬから振れてあと一回かな?」


錆びた剣は使っていたロングソードよりも重く大きいが大剣と呼ぶには軽く小さな絶妙な大きさの剣だ。


「“雑種の剣(バスターソード)”か」


“バスターソード”それは片手剣と両手剣の間の剣であり両方の使い方ができる剣だ、アリカは使った事は無いが剣を作る際に調べた時にその存在を知った。


「この身体で使うのは辛いけど………」


アリカは視線を両者に向ける。

トリニティとバンダースナッチの戦いはバンダースナッチが押している、トリニティが攻撃を受けるたびに鎧は脆い花瓶の様に砕け散っている。


「マズイ……押されてる」


今の私じゃ、この剣を振るってバンダースナッチを殺せるかは怪しい。やるなら弱点部位への攻撃一択しかない。


「ふぅ…………ッ!!やるか」


アリカは朽ち錆びたバスターソードを片手に急いで駆け出し、バンダースナッチに向かって叫ぶ。


「こっちを見ろッ!!バンダースナッチィイ!!!!」


バンダースナッチはトリニティへの攻撃を辞め、コチラを憤怒の視線を向けてくる。アリカは狙い通りと口元を歪め、トリニティに次の作戦の指示を出す。


「トリニティ!!私を天高く持ち上げろ!!」

『・・・ッ!!』


瞬間、アリカの立っていた地面が噴き上がる様に隆起してジャンプ台のごとくアリカを天高く飛ばす。


「これで……!!」


アリカは朽ち錆びたバスターソードを振り上げ、バンダースナッチに行き良いよく迫る。


「終わりだぁああ──ッ!!!!」

『Gru………Graaaa!!』


バンダースナッチは迫り来るアリカに対し、大口を開いてアリカを待ち構える、空中に居るアリカには回避する事は不可能。そして───



───ベキッメキィ



──希望が砕ける音がした。











バンダースナッチは勝ったと確信した。自身に届く切り札は全て防ぎ切り、自身に対抗できていたトリニティも死に体だ、

だからこそ勝利を確信した。


──メキィバギィ


砕ける音、だがバンダースナッチは違和感を感じた。

──何だ、“コレ”は?


これは骨を砕く音では無い

牙から肉を裂く感触が来ない

深紅の鮮血が流れ落ちない


そして気づいた。

──これは人では無い、いや、もはや生物ですら無い!?


感じるは硬い“木材”の感触、


「召喚、『ジャイアント』」


バンダースナッチは自身が歯を突き立てた相手を垣間見る、ソレは“木の巨人”と呼ぶべき姿をした存在。

今のジャイアントは連戦に次ぐ連戦で四本の腕は欠損し、再生も追いつかないくらいには損壊している。だが攻撃を一発防ぐ程度の盾にはなれる。


『Gruugaa!?』


ジャイアントを砕こうとするバンダースナッチに、突如として左目に鋭い痛みと異物が侵入する感触、そしてそこにはバンダースナッチの目にバスターソードを突き立てるアリカの姿が、


「これで本当に最後っ!!」


アリカは持ち手を強く握り締め、発動する。


「──スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ……!!」

『GAAAAaaaaaa!?』


使うは初期の剣術スキル、バンダースナッチに刃を突き立てたまま内部から斬撃を打ち込む。


「スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、スラッシュ、」

『GAAAAAAAAAAAAAAAAA!?!?!?』


打ち込まれた斬撃が内部を蹂躙し、吹き出した鮮血がバンダースナッチの真っ白な鱗を真紅に染め上げる。


「これで………おわりっ、ダブルゥスラッシュ!!」

『GAA、A、G、ga………』


バンダースナッチの身体が一度ビクリと震え力が抜け落ちる、身体は砂の様に崩れ地面に着く前に空気中に霧散する。


《スキル《怒りLv.1》を獲得しました》

《スキル《空歩Lv.1》を獲得しました》

《称号《燻り狂う獣の捕縛者》を獲得しました》

《称号《童話殺し》を獲得しました》

《称号《不形の討伐者》を獲得しました》

《ネームドモンスター【燻り狂う『バンダースナッチ』】の討伐報酬として、

・素材アイテム《燻り狂う偽劣竜の牙》

・素材アイテム《燻り狂う偽劣竜の鱗》

・アクセサリー【燻り狂う獣の牢獄】

が送られます。》

『これからワールドアナウンスが流れます。』

『ワールドアナウンス!!【燻り狂う『バンダースナッチ』】が『匿名』により────


アリカの視界がぐらりと揺れる、崩れゆくバンダースナッチの頭から倒れアリカの身体は空中へと投げ出される。


(あぁ………ダメだ、身体が動かない)


アリカの視界は霧散するバンダースナッチと渦巻く空、それと自身から流れ出る血が浮かぶ様に空へと、

実際は私が落ちてるだけだが………、


力なく空へと投げ出された身体は重力に従い、吸い込まれる様に地面へと


「───あ」


───ぐちゃっ


叩きつけられた。



《プレイヤー【アリカ】は死亡した。》

撃滅形態バスターモード

バンダースナッチがコイツは必ず打ち倒すべき天敵として認定した存在に使う最後の切り札。身体を構成する分体を燃料と化し魔力に変換し身体強化に当てる。これを使った場合、本体は必ず死亡してしまう。これを使って勝利した場合には、残った分体が本体になるが超絶弱体化し、元の規模に戻るのには年単位でかかる。

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