アリカ、投げナイフを使ってみる。
『ギギャギャ!!』
「おっと」
アリカはゴブリンの攻撃を少し後ろに飛び退く事で回避する、
『キュキュ!!』
回避した直後にホーンラビットがアリカに角を突き刺そうと飛びかかってくる、
「あぶないなぁっ!!」
『キュ!?』『グギャ!?』
アリカは飛びかかってきたホーンラビットの首根っこを掴み流れるような動きでゴブリンの頭にホーンラビットの角を突き刺す、ゴブリンは僅かに痙攣した後ポリゴンにかわる、そして手に持ったホーンラビットを軽く投げる、落下して地面に落ちる瞬間に、まるでサッカーボールでも蹴るように足を動かす、
「シュート!!ってね」
『ギュッ!?』
足に当たったホーンラビットから鈍い音がして吹っ飛んで空中でポリゴンに変わる。
「これでラストかな?」
アリカは辺りを見渡して残ったモンスターが居ないか探す、
「うん大丈夫そう」
アリカがアイテムボックスにドロップ品を仕舞うとフェーズ終了のアナウンスが鳴る、
「一旦、街に消耗品の補給に行くかぁ…」
アリカは街に歩を進める、街の中に入ったアリカは生産施設の個室を借りて試作火炎瓶を作る、作り終わったアリカは生産施設を後にして門に向かう。
「時間が来るまで待つかぁ…」
アリカは街の壁にもたれかかる、
そうして待っているとフェーズ開始のアナウンスが鳴る、
「始まったみたい、さてどんな風にモンスターが強くなったんだろ?」
アリカは向かってくるモンスターの軍勢を見る、
「へぇ…第三ウェーブからは、フォレストウルフが出てくるのかぁ…ん?鉄鎧を着たゴブリンも居るんだ」
アリカはロングソードと短剣を構える、直後フォレストウルフが噛みついてくる、
「あっぶないなぁ!?」
『グルゥ!?』
アリカはフォレストウルフの噛みつきをロングソードで受ける、
「はぁ!!」
ロングソードに噛みついたフォレストウルフの頭に短剣を突き刺す、フォレストウルフはブルリ!と小さく震えた後ポリゴンに変わる、
「いきなりでびっくりしたぁ…」
アリカはふぅ…と息を整えながら向かってくるゴブリンの集団に目を向ける。
あれだけの数となると大変だなぁ……アレを使うかぁ…
アリカは太ももに付いたホルスターから一つのナイフを取り出す、アリカはナイフを向かってくるゴブリンの足下に投擲する、
「さてどうなるかな?」
投げたナイフはゴブリンの手前の地面に突き刺さる、刺さった地面から泥が溢れ出す、溢れ出した泥は2mぐらいの大きさになり人の上半身を模した型になる、
『グギャ!?』『グギャグギャ!?』『グギャアア!?』『グギャギャ!?』
いきなり現れた泥の怪物にゴブリン達は混乱状態へと陥る、そんなゴブリン達に泥の怪物がゴブリン達の体に覆い被さる、泥が纏わりついたゴブリン達は泥の重さで身動きが出来なくなる。
「へぇ…こんなかんじになるんだ、さてトドメを刺すかぁ…」
アリカは手に魔力を溜める、
「偶には他の魔法も使わないとね、ウインドカッター、ストーンバレット、ウォーターボール!!」
ゴブリン達に三種類の魔法が襲いかかる。逃げようとしても体に纏わりついた泥が逃してくれないゴブリン達の顔が恐怖に染まる、まず最初に風の刃で切り裂かれるゴブリン、次に石の弾丸に体を抉られるゴブリン、最後に水の塊を猛スピードでぶつけられ体が粉々になるゴブリン、など悲惨な結末を迎えるゴブリン達。
「終了っと…ん?泥のゴーレムまだ生きてるんだ?」
アリカは残った泥の怪物を見て命令を降す。
「そうだな名前はマッドゴーレムでいいか、マッドゴーレムは他のモンスターを足止めに行け、」
アリカの命令を聞いた泥の怪物もといマッドゴーレムはモンスターの群れに向かって突撃する。
「動きは遅いな、まぁ足止め用だしね」
アリカはマッドゴーレムの後ろを付いて行く。
マッドゴーレムで足止めしてモンスターを狩るかぁ……




