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とある朝のお話(6)
結局、生徒手帳に適当な事情を書いてもらい長袖を着て行くことになった翔。普段から何故か長袖のパーカーを羽織って生活をしているので長袖を着ることが苦にならないらしい。因みに今日はよく晴れた日で気温は20度近くまであがるということを7時に始まる天気予報のコーナーが言っていたのだ。
「天気予報のコーナー…。って、1時間以上経ってんじゃん!何やってたんだよ…はぁ…。」
おい、少年よ。君の突然変異について話をしていたではないか…。
なんて突っ込む人はここにはいない。
「さ、取り敢えずご飯食べちゃってくださいな!」
夕子は何事も無かったかのように長袖のワイシャツを翔へ渡し、朝食を勧めた。
「あ、あぁ。いただきます。」
白飯に焼き魚、ほうれん草のおひたしに味噌汁。どれを取っても一般的な朝食のメニューだった。