微笑み
久々なのに短い…だと…?!
もう1話書こうかな、なんて。
「これを、蹴るのか…?」
翔は、スッと目を細める。嫌なときの癖だ。
「ん?そうだけど。」
小首を傾げながら不思議そうにする秀。
翔が嫌がるのも無理もない。なぜなら、《結界》とかそういう類のモノは蹴ったりするようなモノでは無いからだ。
あぁ、骨折しないだろうかだとか何かのミスで身体溶けちゃったりしないだろうかとか大なり小なり色んな事を思っているわけである。
「ああ、骨折だとか身体溶けたりだとかそんなことは先ず起こり得ないから安心してね。」
秀は見透かしたように発言した。
「いやいや、見透かした訳でも何でもないよ。ていうか、翔声に出てたよ。もしかしてアホなの?」
いえいえ、秀くん。翔は、アホでは無く残念なのです。
と、ツッコミを入れてくれる人はもちろんこの場には皆無なのである。(小鳥遊は昏睡状態なのでカウントしないこととする)
「いや、まあ、アホなのかなぁ…。」
よく分からないや、と吐き捨ててうんうんと唸る翔。
はてさて、何処を如何蹴ったモノか…。
しかし、そんなことを考えるのは馬鹿らしくなり
まぁ、死なないらしいし適当に蹴ってみるか。
と思い
「ほっ…!」
蹴りをいれる。
不思議なことに衝突音の様なモノは一切鳴らなかった。
しかし、確かにある蹴った感じと爪先から土踏まずにかけての強烈な痛み。
結界を確かめる。
「ざーんねん、全然割れてないね。」
結界は以前として、秀の身体の前に存在した。
「うーん。」
如何すれば割れるのだろうか。
「如何すれば割れるのだろう、なんて下らないことは考えていないだろうね?これは、そんな技術的な戦法じゃない。ただの力技だ。それなら、何も考えないで蹴った方が幾許もましだよ。ただ、全力で蹴るってだけ考えて蹴ってご覧よ。」
翔は、利き足の爪先に力を籠める。
「はぁっ…!!」
やはり、衝突音は聞こえない。しかし、代わりに聞こえたのは何かが崩壊する音。……結界だ。
「ん、まぁ、上出来かな。何処まで九十九に通用するか知らないし分からないけど全く闘えないってことは無いだろう。翔、九十九と闘っておいで。勝つことなんて簡単だよ。」
秀は、ニコリとらしからぬ笑みで微笑んだ。
とおおおおおおぉぉぉぉきいいぃぃぃっく
かましたことあるよ。
友達の脚に。
結果、友達の脚腫れた。
人間は考える葦である。
ばぁむは考えないアホである。




