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毒父に物資として戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートで何でも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


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第九十二話 新年の謁見と挨拶が大変な夜会

 新しい年となり、僕は十一歳になった。

 まだまだ背は低いが、美味しい食事のお陰でクリスちゃんと同じくらいまで背は伸びてきた。

 そして、王城で行われた新年の謁見で集まった貴族に色々なことが報告された。


「アーサーの嫁であるメアリー、そしてルーカスの嫁であるシーリアの妊娠が分かった。メアリーは夏前、シーリアは秋頃の出産の予定だ」

「「「「「おめでとうございます」」」」」


 最初に、陛下が慶事の報告を行った。

 メアリーさんに関しては分かっている貴族も多かったが、流石にシーリアさんの妊娠には驚いた貴族が多かった。

 メアリーさんとシーリアさんが一歩踏み出し、集まった貴族に頭を下げた。

 なんにせよ、王家にとって待望の跡取りの誕生となる。


「ルーカスは、新たに伯爵家を興し『ニュルンベルク』と名乗ることとする」


 ルーカス様に下賜される屋敷は整っているのだが、形式上今日から住むことになった。

 爵位は伯爵家なのだが、先の戦争での功績があるためそのうち侯爵に陞爵するだろうと言われている。

 僕もルーカス様が国のために一生懸命働いているのを知っているし、陞爵は当然だと思った。

 だが、貴族主義勢力の中には王家の力が上がるので不満に思っている者もいるという。


「そして、残念な知らせもある。軍に所属している、一部の軍人貴族の素行が著しく不良だ。更に特別訓練を課すが、それでも駄目な場合は退役となる。国を守るべき軍として、思い切った対応しないとならない」


 陛下は、あくまでもやることはやって、更に配慮をしたという言い方だった。

 そのため、貴族主義勢力のものも下手に陛下に進言することはできなかった。

 その後も、幾つか事務連絡をし謁見は終了となった。

 夕方から夜会が始まるのだが、僕はある意味大変な目に遭ってしまったのだ。


「ケン様は、震災の際に多くの人をお救いになられたのですね」

「王太子様の結婚式での騎馬隊の件や、ルーカス様の結婚式での花びらをまいての演出は、とても評価が良かったのですよ」

「史上最年少で上級官僚になり、そして今では宮廷魔導師ですものね。本当に凄いですわ」


 夜会の際に、僕は多くの貴族令嬢に囲まれてしまったのだ。

 しかも、全員奉仕活動などで顔見知りであり、素直に僕のことを褒めてくれた。

 昨年のように僕を貴族主義勢力の貴族が囲む状況ではないが、これはこれでずっと笑顔で対応しないとならないのでとても疲れてしまった。


「「むー!」」


 そして、折角の夜会なのに僕と話ができないクリスちゃんとシンシアお姉様が物凄くむくれていたのだ。

 スラちゃんたちが二人の側にいて、何とかなだめている状況だった。

 しかし、残念ながら今いる貴族令嬢が去ったかと思ったら、次の貴族令嬢に囲まれてしまった。

 これまた知り合いの貴族令嬢なので、無下に対応できなかった。

 更に、知り合いの貴族当主からも話しかけられてしまい、クリスちゃんとシンシアお姉様は完全に待ちぼうけをくっていたのだった。


「はあ、ようやく解放された……」

「ケン君、お疲れ様。大貴族みたいだったね」


 僕が自由になったのは夜会の終了間際で、エレンお祖父様が僕を労ってくれた。

 とはいえ、そのエレンお祖父様もひ孫が産まれた件で多くの貴族から祝福を受けていた。

 大変だったが、その代わりに貴族主義勢力の貴族が近寄ってくることはなかった。


「ケンは良いよね。綺麗なお姉さんに囲まれて。もぐもぐ」

「そうだよ、とっても嬉しそうな表情だったよ。パクパク」


 シンシアお姉様とクリスちゃんは、恨めしい表情で料理を食べていたのだ。

 どうやら、僕と一緒にいれずに拗ねてしまったようだ。

 とはいえ、僕だってわざと二人から離れていたわけじゃないんだ。


「ほらほら、二人とも機嫌を直さないと。ケン君は、貴族当主としての務めを果たしていただけなのよ」

「やきもちを焼くのは良いけど、相手に迷惑をかけては駄目よ」

「「はーい……」」


 フリージアお祖母様とケーラさんに窘められ、二人は何とか納得してくれた。

 僕もお腹が空いてしまい、食べながら話をすることにした。


「ケン君は、また国境に行っちゃうんだよね」

「でも、戦争じゃなくて勉強で行くんだよ。だから、危ないことはないよ」

「分かってはいるんだけどね……」


 クリスちゃんは、僕が前回の戦争時に国境に行ったのを知っている。

 だから、勉強とはいえ辺境伯領に行くのを心配しているようだ。


「まあ、無事に帰ってくるのを祈りましょう。きっと、ケンなら大丈夫よ」


 一方、シンシアお姉様は楽観視していた。

 そもそも戦争は四年間起きておらず、今も軍の監視は行われている。

 前回の戦争の反省で、常に兵を交代させながら部隊の増強をしていた。

 父親と遭遇しないかが一番の心配だが、流石に国境には行かないはず。

 多分大丈夫かなと思いつつ、僕は急いで食べ物を食べていたのだった。

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