表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毒父に物資として戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートで何でも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/101

第五十八話 新しい年

 年末の奉仕活動も何事もなく無事に終わり、新しい年になった。

 僕は今年八歳になり、一つ歳を重ねた。


「新年おめでとうございます」

「「「「「おめでとうございます」」」」」


 玄関ホールに集まった使用人とともに、新年を祝った。

 この後は新年の謁見が行われ、夕方からは夜会が行われる。

 各地から領主や関係者が謁見に参加するために集まるので、夜会も同時に開かれるという。

 昨年は帝国との戦争があったため、停戦するまで公式行事は見送られていた。

 そのため、正式な夜会は二年ぶりの開催となる。

 僕は、早めに王城に移動して王家の方々に新年の挨拶をすることにした。

 王城に移動すると、僕は何故か王家の食堂に案内された。


「皆さま、新年おめでとうございます」

「うむ、おめでとう」


 王家の方々は、ちょうど朝食を食べ終えてまったりしていたところだった。

 僕とスラちゃんがペコリと頭を下げながら挨拶をすると、陛下は満足そうに頷いた。


「そうそう、先にケンには話をしておこう。アーサーとメアリーの結婚式を来年行うと発表する。本来は昨年の謁見で発表したかったのだがな」


 新年の謁見は戦争中で、その後も従軍した者への慰労を優先した。

 陛下も、ようやくだと安堵の表情を見せた。

 この場でアーサー様にお祝いの言葉を言ったが、後でメアリーさんにもお祝いをしないと。


「謁見はもう暫くしたら行われる。それまで、暫くゆっくりするがいい」


 陛下のご厚意に甘え、僕はしばし王家の方と歓談をした。

 すると、ルーカス様からこんなことを言われた。


「今度の軍の訓練時に、ケン君には乗馬訓練をしてもらおう。少し早いが、練習しておくことに越したことはない」


 実は、この世界に生まれたのもあって乗馬に興味があった。

 屋敷で訓練した方がいいかなと思っていたから、とてもタイミングが良かった。

 スラちゃんもやる気満々だし、しっかりと覚えないと。

 こんな感じで和やかに話をし、エレンお祖父様が王城に到着したタイミングで食堂を後にした。


「アーサー殿下とメアリー様の結婚式の日程が正式に決まったのも、ケン君が国境の前線基地で頑張って治療した事が大きいんだよ」


 エレンお祖父様と、王城内を歩きながらこんなことを話していた。

 何とかしないとという必死の思いで負傷兵を治療したことが、こうして良いことに繋がってとても良かった。

 それに、アーサー様とメアリーさんならきっと素晴らしい結婚式になるはずだ。

 謁見の間に着き、謁見が始まっても終始穏やかな雰囲気だった。


「我が息子の結婚式がこうして来年と決まり、余もとてもホッとしている。ここにいる多くのものと共に、これからも王国の発展を進めなければならない」

「「「「「はっ」」」」」


 陛下の言葉に、謁見の間に集まった貴族は一斉に頭を下げていた。

 帝国とはまだ講和条約が結ばれていないのもあり、今は王国内の国力をできる限り上げなければならない。

 ルーカス様とメアリー様の結婚式は、国の団結を図る上でもとても良いイベントになるはずだ。

 その後も陛下やアーサー様が今年の予定などを話したが、今年自体はそこまで大きな予定はないという。


「それでは、今夜の夜会で再び会えるのを楽しみにする」


 こうして、謁見自体はすんなりと終わった。

 王家が袖口へ退場し、僕たちも謁見の間から退室した。

 各貴族家は一旦王城を退出して再び夕方前に王城に来るのだが、僕は昼食に誘われたので再び食堂に向かった。


「メアリーさんも、結婚式が決まってホッとしていますね」

「ええ、流石に気持ちが楽になりましたわ。もちろん、ケン君はアスター男爵家当主として結婚式に招待しますわ」


 昼食にはメアリーさんとシーリアさんも同席していて、メアリーさんはニコリとしながら僕に返事をしてくれた。

 やっぱり、正式に結婚式が決まって嬉しいんだね。


「ルーカス様とシーリアさんの結婚式は、再来年ですね」

「流石に兄上よりも先に結婚式を挙げるわけにはいかない。物事には順序がある」


 ルーカス様だけでなく、シーリアさんもその予定だと答えてくれた。

 二人とも僕を結婚式に招待してくれると言ってくれ、僕とスラちゃんは益々楽しみになった。

 すると、王妃様がこんなことを言ってきた。


「アーサーとルーカスに嫁を送り込めなかった貴族主義勢力のものが、結婚式前に何をするか分からないのよ。流石にアーサーの結婚式はほぼ全ての貴族を招待することになるし、動向を気にする必要があるのよ」


 国や王家が行う行事への参加禁止が言い渡されているのは僕の実家だけで、他の貴族主義勢力の参加は制限されていない。

 確かに、とても不安な状況ではあった。

 因みに、僕の父親と兄はアーサー様とメアリーさんの結婚式では兵と共に警備に回ることが確定しているという。

 僕としても、父親と兄は結婚式に関わらない方がいいと思った。

 そして昼食が終わるタイミングで、またまた王妃様が僕にこんなことを言ってきた。


「じゃあ、午後はケン君も一緒に新年の挨拶対応をしましょうね」


 新年なので、王家も多くの貴族から挨拶を受けるという。

 王太后様、メアリーさん、シーリアさんも同席するらしい。

 そういえば、国境から王都に帰った後の慰労会前にも同じことになった気がした。

 僕とスラちゃんは、思わずガックリとしてしまったのだった。

読んでいただき、誠にありがとうございます

ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

作者のモチベーションも上がります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ