↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【7月24日第一巻発売!】毒父に物資扱いで戦地に送られた転生治癒師、無自覚チートでなんでも癒しちゃいます  作者: 藤なごみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

277/316

第二百七十七話 年末の奉仕活動でちょっとしたトラブル?

 年末の奉仕活動の日となり、僕とクリスはアイちゃん達と共に大教会へと向かった。

 王家の方々も朝イチで来ていて、顔見知りの貴族令嬢とも準備をしながら話をしていた。

 ところが、治療を開始する前に少しトラブルが起きてしまったのだ。


 ダダダ。


「おお、ケンいたか。スィーパーが産気づいた!」

「はあはあはあ……」


 何と、ユータが苦しそうにしているスィーパーを抱きながら大教会に駆け込んできたのだ。

 でも、大教会は治療体制が整っているので心配ない。


 シュイン、ぴかー!


「治療しましたが、直ぐに治療施設に運ばないと」

「そうね、そちらの方がいいわね」


 王太后様も、直ぐにシスターにあれこれ指示を出した。

 スラちゃんも、出産のサポートは任せろと張り切っていた。


「助産師もおるから大丈夫じゃ。こっちに運ぶのじゃ」

「おう!」


 サイオン枢機卿の案内で、ユータはスィーパーを抱きながら治療施設へと向かった。

 ちびっ子達も、心配そうに走っていった方向を見ていた。


「スラちゃんがいるから大丈夫よ。私達は、私達のやるべき仕事をやりましょうね」

「「「「「はい!」」」」」


 王太后様がちびっ子達の気持ちを切り替えてくれ、奉仕活動の準備を再開した。

 既に町の人が列を作っているし、僕も頑張らないと。

 スラちゃんが不在の分、ミカンちゃんやカレーちゃんが不審者の摘発を頑張ると張り切っていた。

 リーフちゃんとアクアちゃんは、リンゴちゃんに炊き出しのスープの作り方を教えていた。

 シロちゃんとレモンちゃんが治療班で頑張っているが、相変わらずギンちゃんはのんびりと僕の肩の上に乗っていた。


「ぐっ、今日も厳重警戒ですわ」

「いったい、どうなっているのですか?」


 王家のちびっ子達に近づきたい貴族令嬢がまた来ているけど、何にも仕事をやらないんだよなあ。

 そろそろ、少しでも手伝ってくれるといいんだよね。

 もっとも、アリアちゃん達も既に何もしない貴族令嬢を警戒している。

 だから、アリアちゃん達が自ら貴族令嬢に近づくことはないだろう。


「「「「「ガルル……」」」」」


 なお、キングレオ達も何にもしない貴族令嬢を超警戒しており、時折威嚇までしていた。

 とはいえ、キングレオ達も普通に手伝いをしている貴族令嬢には好意的だ。

 その辺りの事を理解できない限り、この状況がずっと続く事になるだろう。


「ピー」

「スィーパーの出産は、もう少しかかりそうなんだね」

「ピィ」


 時々ピーちゃんがスィーパーの状況を教えてくれるが、僕の予想だと出産は夕方くらいになるのかなと思っていた。

 自分の子どもの出産はまだなのに、知り合いの出産が何回もあったから色々と覚えていた。

 なお、奉仕活動自体は本当にトラブルなく進んだ。

 軍の警備もあるし、不審者の捕縛も随時行われている。

 更に、王都内の巡回も強化中だ。


「スラム街の巡回も強化しているし、そもそもスラム街自体の解体もちょっとずつしていますもんね」

「スラム街の解体は、王家が何代にも渡ってやろうとしていたのよ。治安が少しでも良くなることは、国全体を考えてもいいことね」


 僕と一緒に、王妃様も列に並ぶ町の人を眺めていた。

 僕が小さい頃に比べると、確かに治安は良くなっている。

 でも、まだまだやれる事は多いはずだ。

 軍も、様々な手を駆使するなど治安対策には腐心していた。


「「どーぞー」」

「あら、小さいお姫様ね」


 イリスちゃんとスーザンちゃんは、お昼寝後にまた治療班として頑張っていた。

 町の人に元気になってもらうのが、とっても嬉しいみたいだ。

 お兄ちゃんとお兄ちゃん達もイリスちゃんとスーザンちゃんに丁寧に教えていたし、ルートちゃんもお兄ちゃんだからととても張り切っていた。

 あと数年もすれば、今年生まれた赤ちゃん達も治療班に加わるはずだね。

 そして、もうそろそろ撤収というタイミングで、ピーちゃんがあることを教えてくれた。


「ピィ」

「スィーパーが、女の子を出産したんだね」

「「「「「わあ!」」」」」


 遂に出産の報告を聞き、僕の側で話を聞いていたちびっ子達も大喜びだ。

 とはいえ、まだ撤収中なので手早く後片付けをした。

 そして、僕はちびっ子達と王太后様と共に大教会の治療施設へと向かった。


「ほら、そろそろ泣き止んでね」

「うにゅ」

「うっ、うう……」


 部屋に入ると、ユータが人目も憚らず大号泣していた。

 出産を終えたスィーパーの方が、ユータを気遣っている程だ。


「子どもが産まれるというのは、それだけ大変な事なのよ。それに、ユータは少し感情表現が大きいからね」

「うぅ……」


 王太后様も、号泣するユータを見てしょうがないといった表情だ。

 一方、ちびっ子達は生まれたての赤ちゃんの周りに集まっていた。


「わあ、ちっちゃいね」

「まだしわしわだよ」


 アリアちゃんとブライトちゃんは、本当に小さい赤ちゃんに釘付けだ。

 ジョセフちゃんは、自分の指を赤ちゃんに握らせていた。


「これから、ゆっくりと名前を考えないといけないですね」

「幾つか候補は決めてあるよ。でも、ユータの事だからもっと悩むだろうね」


 僕と話すスィーパーも、号泣しているユータを苦笑しながら見ていた。

 何にせよ、この世界に新しい命が生まれたのは間違いなかった。

 なお、スィーパーは念のために数日治療施設に入院する事になった。

 ユータは、絶対に赤ちゃんを可愛がるだろうね。

読んでいただき、誠にありがとうございます

ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

作者のモチベーションも上がります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。