第28話
国立博物館の中にある竜の化石の展示場には巨大な(ひびの入っている)たまごのオブジェが飾り物として、飾ってあった。
そこに本物の竜の化石があった。
大きな恐竜の化石のような頭蓋骨の後ろにはとても長い、骨が十数メートルくらい伸びていた。
それからその長い骨の途中には四つの手足の骨があった。
頭蓋骨には角が生えている。二本の角だ。それから……。
むーは休憩所のドーナッツ型のソファに座って、そんなことを書きながら、竜の化石をできるだけ正確に思い出しながら、紙の中にスケッチしていた。(本当は写真がほしかったのだけど、撮影は禁止されていた)
「むーちゃん。相変わらず絵うまいね」
隣からじっとむーのスケッチブックを覗き込みながら、(足をぶらぶらさせている)くーはいった。
むーとくーのお父さんとお母さんは休憩所の飲み物売り場のところで飲み物を買って、お話をしていた。(むーとくーのお父さんとお母さんもなんだかんだいって、本物の竜の化石をみて興奮しているようだった)
「どうですか? 本物の竜の化石を見た感想は?」
そんな優しい女の人の声が聞こえたのは、ちょうどそんなときだった。むーがびっくりして顔をあげると、くーと同じようにむーのスケッチブックを覗き込んでいる、大人の女の人がいた。その女の人は(少し下げためがねの奥から)瞳を輝かせて興味津々といった表情で、むーの描いた竜の化石の絵を見ていた。




