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僕の友達  作者: なんゆ
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夏休み

前回の最後にまさかの告白…

莉音はなぜ告白をしたのか?慶悟はどう思ったのか?

そして補修は無事に終わり2人とも夏休みに突入!

夏休みといえば、海!BBQ!花火!祭り!いろんな事が起こるイベントの宝庫!

一体2人にどんな夏休みが訪れるのか?

謎の告白から2日経った…

アレから莉音とは会っていない、そもそも夏休みなので会う機会がない。

「連絡先とか聞いておくんだったなぁ…」

あの告白からずっと心ここにあらずで、

宿題や読書も常に上の空だ。

(今日は確か…7月22日…気になっている作家さんの小説発売日だ!)

そうと気がつくと急いで準備をする。

莉音の告白などすっかり忘れ、新刊の方が気になって仕方ない。

だって!読みたかった新刊だぞ?

こういうのは幾つになってもワクワクしてしまう。

近くに書店はあるが、あまり大きくない。

せっかくなら大きい書店に行き、いろんな本を見たい。そんな理由でバスで30分掛けて駅前の大きな書店にいつも出かけている。

毎日通学で使っているバスだが学校とは真反対になるのでなかなか新鮮な気分だ。

いつもと違う景色、雰囲気どれもが心地いい。

「次は終点〇〇駅〜〇〇駅〜お降りの際は足元に気をつけてお降り下さい」

そんな事を思いバスに揺られ目的地に到着する。

僕はバスを降り、急いで書店に向かう。

早く!新刊を手にして読みたい!

気持ちが早まる…気分は最高潮だ!

しかしそんな気持ちもすぐに終わりを告げる。

書店の前で男3人が女性1人にしつこく声を掛けている。

(あー俗にいうナンパというやつか)

男子組は大学生だろうか?よくもまぁこんな真っ昼間から堂々とできるもんだ…

女性が嫌がっているのが分からないのか?

はぁ、他人の気持ちが分からないのはダメよ

(まぁ僕には関係のない事だな)

そう思い立ち去ろうとした時…

「あ、慶悟!やっと来た!もう!遅すぎ!遅刻は、罰金だよ?」

聞き覚えのある声が聞こえる…

いやまさかね、こんなところにいるなんて…

「ね〜慶悟〜」と段々と声が近づいて来る…

ここで逃げるのは人として最低だ…

夏休み明けによくない噂が広まるのは嫌だ…

恐る恐る振り返り声がする方へ向かう。

なんとナンパされていたのはやはり莉音だった。

あいつ自分でも言っていたけどモテるのか?まぁ確かに可愛と思うけど…

「やっと気がついた!もう!待ちくたびれたよ〜今日はどこ行く?」

そう言い僕の腕に抱きついてきた。

莉音さん…当たってます!当たってますよ!

何がとは言わんが…当たってます!

柔らかいのが……ありがとうございます!

思春期真っ只中の男の子ですよ?

申し訳なさと嬉しさが交差している僕を無視して莉音は話を続ける。

「あ、お兄さん達!ごめんね〜!あ、でもちゃんと女の子気持ち考えないとダメだよ?」

えへへと笑顔を見せて僕の耳元に「行こ」と囁いて僕の腕を引っ張る。

莉音さん刺激が強すぎます…

ポカンとしている大学生3人を置いて腕を引っ張られ走る。

「ここまで来ればいいかな…さっきは急にごめんね!」

そう言い事の経緯を話してくれた。

友達と服を買いに来たがたまたま1人になり待っていたところにあの3人が声をかけてきたらしい。

断っていたがしつこく来るためどうしようと、考えていたら僕が来たという。

「私、たまにこういう事あるんだよね〜

まぁ可愛いのはわかるけども!」

あははと笑い元気そうだ。

やはり、莉音はモテるのだと再度認識をした。

こういうのは人生勝ち組というのだろうか?

僕には全く縁のない事だ。

まぁでもモテるから、可愛いからこそ大変な事もあるのだろう。

さっきみたいに声をかけられたり、多分怖い思いはたくさんしているのだろう。

でもそれをそう見せないのは癖なのかもしれないな。

「えっと…上手く言えないんだけど…怖かったよね、から元気というか、なんか見栄を張っている感じがして…」

少し俯いて黙ってしまった。

余計なことを言ってしまったのだろうか。

あーわからない、でもこう言った方が良いのかなって自分の中で思う。

自分を隠している人は本当の自分がわからなくなる。

見栄を張っている自分、怖くて震えている自分、明るく接してみんなに合わせている自分、1人になりたいけど不安な自分。

どれが本当の自分なのかわからない。

全部正解かもしれないし、全部不正解かもしれない。

多分今の莉音は本当の自分がわからないかもしれない。

僕の勝手な意見だ。当の本人はそう思っていないかもしれない、ただ僕はそう思っただけ。

「慶悟…え?何?私そう思われてたの!?

めっちゃウケるんですけど!」

俯いていたが笑顔でその場を流している。

「さっきのナンパも、やっぱり私って可愛いんだなぁ!って再度思ったもんね!」

うんうんと腕を組み頷いている。

いつも通りの莉音だ、だけど僕は少し違和感を感じている。

しかしここで再度同じ事を言っても流されるだけだ。

まぁ可愛いのは認めるし、そういう性格でいられるのは正直憧れる。

僕もそういう性格ならもう友達がいたのだろうか、誰かと一緒に隣を歩いていたのだろうか。

ふと頭によぎる声…

(お前が全て悪い、お前がいたから、

なんでお前は幸せに暮らしているの?

俺は、何もかも失ったんだぞ?)

あ、やっぱり僕は誰かといるのは許してくれないや。

いつになっても嫌な思い出は鮮明に覚えているもんだ。

まぁそれよりも新刊だ。

色々とあったが本来の目的は本だある。

「あの、僕は本屋に新刊を買いに来たんだ

それじゃ」

はぁって大きくため息をつき僕は莉音に別れを告げる。

「あ、ちょっと、」

何か言いたそうな感じだったが僕には関係ない。

莉音といるとどうも調子が狂う。

いつもの僕じゃないみたいだ。

そして過去の嫌な思い出も沢山出てくる。

なぜかは分からない、けど一緒にいたらダメなんだって分かる。

これで夏休みは1人で読書三昧。

休み明けでも分からない生活だ。

莉音とはもう関わらないそう決めた。

皆様は夏休みはどんな思い出がありますか?

私は部活!部活!部活!と、とにかく部活三昧でした笑

県外への遠征(宿泊も)、校内合宿、などなどいろいろでした笑

家族といるより部活の仲間といる時間の方が圧倒的に長だったそんな高校時代でした笑

そして今でも連絡を取り合い遊んだらしているいい仲間です!

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