51.ジルたちの結婚式へ
シェリーは時間を見つけては、ジルとメイリーンに似せたテディベアを作っていた。二人にプレゼントするつもりだ。
「可愛らしく作れたわ。でも、似ているかしら?」
テディベアの目の色は、ジルとメイリーンに合わせている。すこし大きくて手足が長い方がジルのテディベアで、小さくて目が大きいのがメイリーンのテディベアだ。
ドアがノックされ、メイドがシェリーに声をかけた。
「お嬢様、ドレスが出来上がったそうです」
「わかりました」
シェリーは出来上がったドレスをメイドから受け取ると、衣裳部屋で着替えてみた。
「お父様、お母様、どうかしら?」
「似合っているよ、シェリー」
「サイズもぴったりですよ」
シェリーは笑顔で頷いた。
ジルたちの結婚式が近づいた。
「お母さま、準備はもう大丈夫かしら?」
「そうですね。出来ることはしたと思いますよ」
「お母さま、ドレスと一緒に、これも一緒に運んでください」
シェリーは出来上がった二体のテディベアを結婚式に参加するときに着るドレスの脇に置いた。
ジル達の結婚式が行われる教会はホワイト家から遠い。アシュトンから「うちに泊まると良い。家族もそう言っている」と言われ、シェリー達はその言葉に甘えることにした。
ジルたちの結婚式の前日、ホワイト家は馬車でトラモンタ国に向かって馬車を走らせた。
シェリー達の乗る馬車と、シェリー達のドレスやホワイト辺境伯の正装や小物などを積んだ馬車が前後に並んでクラーク家を目指していた。
「どんな式になるのでしょうね、お母さま」
「素敵な式になるといいですね」
シェリーの父は何を考えているのか分からない表情で外を眺めていた。




