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ヘミシンク悪用したら死んじまった

作者: 山嵜ヒデカツ

フィクションとノンフィクションの中間です。

あれはヘミシンクを使えば幽体離脱ができると聞いたときの話だったか。私は大枚を叩いてヘミシンクのゲートウェイと具現化などのCDを購入した。ゲートウェイの方は効果がわからなくて、幽体離脱ができなかった事もあって、すぐに触ることをやめた。

一方、私はあるスピリチュアリストの冴えなかった頃の話で「嫌な上司を毎日ロケットに乗せて飛ばす」イメージをしていたら、本当に飛んでいった(海外転勤)という話を聞いた。私はこれだと思った。

早速、「ヘミシンクによる具現化」を聞きながら毎日のように嫌な教師をロケットに乗せて飛ばしました。反動なのか、腰痛や恥垢に悩まされたりしました。

そうしてヘミシンクを使ったことなんか忘れていた頃、ふと大学のホームページを確認してみると、なんと教授が入れ替わっているではありませんか。私はネットに出回っている教授の顔写真を見ました。まるで号泣しているように見えたのです。この瞬間から罪悪感の種が私の中に芽吹きました。よくよく調べてみると「M非常勤講師が〇〇」とありました。教授から非常勤講師になったようですね。これは定年かしら?

ちょうどこの頃です。私はもう一人の自分が出てくる夢を2度見ました。夢占いによるとこれは精神が非常に不安定になっている証拠だという。

そう。私はバチが当たるんじゃないかとビクビクしていたのです。内心では。

その折、私の父の車のエンジンが故障して止まりました。事故に巻き込まれなかったのは不幸中の幸いですが、まるで身の回りから、外堀から不幸が埋めて来ているように思えます。

そして時は来ました。私は日課のようになっていた夜中の散歩とでもいいましょうか? 近くのローソンまでアマゾンの支払いに出かけていたのです。私は歩道を歩いていました。すると視界が明らむではありませんか。一体何があったのでしょうか?

トラックが歩道に乗り上げてきていたのでした。私は避けるところもなく、トラックに轢かれて死にました。

そして生まれ変わった星では私はカルマと呼ばれています。カルマと言う名前には「祝福」という意味があるそうですが、前世の記憶がある私には「悪因縁」や「宿業」としか思えないのでした。

私は新しい星で、新しい生活を始めるのでした。

教授よ、左遷させて悪かったな。許してちょんまげ!

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