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桃華乱舞  作者: 桜桜桜
記憶の無い少女
6/13

桃華乱舞 6


ついに村に小鬼がやってきました、村に進入した小鬼が手近の家に木棒を叩きつけますが、結界札のおかげで傷つくことはありません


『グガガ(どうなってやがる)』

桃華を見つけられない苛立ちと結界のせいで壊せない家の腹立たしさに、激しく木棒を叩きつけますが、結界はそのことごとくを跳ね返します


『(家は、大丈夫そうね………どうにかして札を貼らないと)』

暴れる小鬼を、物陰から覗き見しながら桃華は安心しました。おばあさんの結界札を小鬼に貼る方法を考えます、6尺もあるのでどうにかしないと札を貼れません


辺りを見回すと、木の棒を見つけました。見つからないように木の棒の側まで移動した桃華は木の棒を引き抜きます。


カラン、カランーーー

『『………!?………』』


木の棒を抜くときに、棒に触れてた何かが倒れ乾いた音がしました


『グガ?(なんだ?)』

小鬼が音のした方に近づいていきます


『(わたしのバカー………って、コレはもしかして好機!!)』

小鬼がゆっくりと近づいて来ます、桃華は音を立てないように、急いで建物をぐるりと回りこむと小鬼の背後へと出ました


桃華は木の棒を握りしめ、小鬼に近づいて行きます。飛びかかって小鬼の頭に木の棒を思いきり叩きつけようとしました


『グガ?(ん?影)』

小鬼が桃華の影に気づきました。振り向こうとした時に桃華の渾身の一撃が迫り、頭を外して首に当りました。


よろけた小鬼に結界札を貼ろうと、桃華は手を伸ばしました。小鬼が角に迫る桃華の手を掴み持ち上げます


『グガガガ(やってくれたな、小娘)』

小鬼は今までの鬱憤を晴らすかのように、桃華を思いきり投げつけます


桃華が壁に激突する寸前に壁との間に村長が割り込み、桃華は頭から壁にぶつかるのを回避出来ました


『無事かい………桃華ちゃん』

『村長さん!!』

桃華の無事を確認すると村長は意識を失いました


『グガガガ(邪魔しやがって、じじいからやってやる)』

小鬼が怒りながら近づいてきます


『どうして………わたし………無力なの』

桃華を助けるために傷ついた村長とハチの姿が重なります、桃華が守りたいのに、逆に守られて。守るための力が無いことに俯きます


(あなたは…………持ってますよ)

(………誰?)

(力の使い方を教えましょう)


周りが凄くゆっくりになり、頭の中に声が聞こえたかと思うと、意識が切り離されたかのように、自分の身体が勝手に動きます


『グガ?(なんだ?)』

村長の前までやってきた小鬼が村長にとどめをさそうとした時に後ろにただならぬ気配を感じ振り向きます


小鬼が振り向いた時に、桃華の持つ棒が薙いで小鬼の角を斬り飛ばしました


『グガ(バカな)』

角を失った小鬼が倒れます


(コレをわたしがやったの?)

勝手に動いた身体に意識が戻ってきたのか、動かせるようになりました


先ほどの力の反動からか身体が悲鳴をあげるのに逆らわずに意識を失い桃華も倒れました。

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