桃華乱舞 11
鬼達が見張る常夏村に潜入した桃華達は、猿鬼のもとへとたどり着きました。桃華達が村に入るための陽動をかって出たテッタも猿鬼さんが迎えに行って無事に合流しました
『お待たせ、わたしに会いにきたってことだけど………』
『おばあさまから都に行く前に、猿鬼さんのところによって力を貸してもらいなさいって』
『都に………いま都がどうなってるのか、知ってて言ってるのよね?』
『鬼達が襲って苦しんでる人がいるって聞いてます』
『あと気になったのだけど、おばあさまって誰?』
『おばあさまは、わたしを拾ってくれたの。ハチはマリ様って呼んでたけど………』
『マリ様って………吸血鬼のマリ様であっているなら、わかるわ』
ちょうど、テッタがお茶の用意をすませて猿鬼と桃華に出してくれました
『おばあさまは吸血鬼って言ってました』
『話はわかったわ、桃華ちゃんに協力しましょう』
『ありがとうございます』
『でも、常夏村のことがあるからわたしは離れられないの、変わりにテッタを連れていって』
『キキー(えー、俺がいったら、猿鬼様は誰が守るんですか?)』
『わたしは大丈夫だから………桃華ちゃんに助けられたんでしょ?一緒に行って恩を返して来なさい』
『キキー(わかりました………よろしくトウカ)』
『よろしくテッタ』
しばらく迷っていたテッタですが、恩を返すことを優先したようでした。こうして都行きのメンバーにテッタが加わることになりました
『さて、いま常夏村には鬼人が来てるのよね、なにかを探してるみたいなんだけど』
『鬼人………』
『村人には手を出さないって条件で滞在は許したけど、桃華ちゃんに協力してもらって、やっつけちゃいましょうか?』
『えっ!?』
『その腰の剣は白鳳でしょ』
『そうですけど』
『なら大丈夫よ、白鳳には浄化の力かあるから………鬼人だろうと角に当てればそれで終わるわ』
『当てるのが大変なのではないのですか?』
小鬼くらいなら問題なくたおせるようになった桃華ですが、小鬼よりも強いと聞いた大鬼や鬼人を簡単に倒せるとは思えません
『そうね、でも今村に来てる鬼人は戦闘専門ってわけではないから大丈夫よ』
そういって猿鬼さんは鬼人を追い出す為の作戦を説明します。猿鬼さんは猿を操る能力を持っているそうです
『“楽猿”』
猿鬼さんが呟くと猿がどこからか集まってきました。猿鬼さんは集まってきた猿達に指示を出すと、猿達は散っていきます
常夏村解放の為の作戦が開始されました