表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

誰かが言ったのです。


「今日からお前は私に仕えるんだよ」


その人の言うことは絶対なので私には逆らうことはできません。



私はその人に仕える事になったのに名前も、顔も知ることはありません。


たたただ、毎日その人が行うことを見ることが私の仕事でした。


その人は毎日毎日醜い塊と聞きなれない音を出して何かをしていました。

醜い塊から出る音は聞きなれないながらも心地よい音でしたので、私はその人が行う事を静かに聞いていたのでした。


ある日、その人はこの音が醜い塊が出す"言葉"だと教えてくれました。

また、そのみ醜い塊は"人間"であると教えてくれました。


私は人間というものは醜い塊なのだと知りました。


音をきっかけにその人は色々な事を教えてくれました。

醜い塊は人間が生きていた間に作られた己の姿だと言うこと。

様々な音があるのは人間は一つの言葉しか知らないからだと言うこと。

人間は国という者を持ちその地に留まる事によりその国同士でわかる合図や音を出す事により生きていくのだと。

その音しか知らないものはそれだけしか知らないのだと。

けれどもたまに多様な音を出す醜い塊もあるのだという事を知りました。


「音を言葉として覚えてごらん。

キミの好きな音色でいい。」


その人は言います。


「人間が出す音はね、今私が貴方に理解できる音と同じなんだ。

言葉はね、無限なんだ。」


そう教えてくれたのでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ