表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/316

【プロローグ】星の魔法石

 それは時の狭間の物語。


 その星には慈悲の心を有する聖者がいた。

 しかしその者が救いの手を差し伸べたがため、世界は嫉妬と愛情と憎悪が渦巻きこの世に『星の魔法石』が産み落とされた。


 争いは帰結を迎えたが、大地は長い間陽光を遮られてしまっていたために枯れ果て、生きる者達もただ命を枯らし続ける、死の世界へとすり替わっていた。


 そんな黒雲が覆う空に一つの星が煌めく。


 その眩い星は瞬きをした瞬間、空を埋め尽くす星々の海へと変わり太陽の代わりに地上を照らし始めた。その光景は、さながら暗闇に照らし出された琥珀のような幻想的な空。

 人々はその美しさ、神々しさに言葉を失う。

 そして突如、揺らめく星々は流星のように大地へと降り注ぎ始めた。不思議な事にその流星に暖かさを感じたこの世界に住まう全ての生命体じゅうにん達は、降り注ぐ星の欠片をその身で受け止めていく。


 そしてその日を境に、この星の生命体じゅうにん達は魔法と呼ばれる力を身に宿すのであった。



 それから多くの国が生まれては消えていく時の流れの中で、産声を上げてからその役目をただひたすらに果たし続ける『星の魔法石』。

 しかし人の手へと渡ったそれは、いつしか訪れた者と知識を共有するようになり、放つ光で魔を封じるようにもなっていた。



 そして人々が広大な大陸の半分、南側を全て統治するまでになった時代、『星の魔法石』は強力な軍隊を保有するレギザイール王国が手中に収めていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ