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勇者の所業、下

今回のお話には残酷描写が結構あります。苦手な方は読み飛ばして下さい。



 ……動かないまとなんて、片手間でも余裕で当てれてしまいます。まあ彼等に私の好敵手を求めるのは筋違いなんですけどね。

 さてと、この空間を出したのは誰からも今からの遊びに茶々を入れられたく無いから、……と言う事で、早速始めますか。


 水面を平手で打ったような、パンッと言う小さな音が幾つも鳴ります。そして一斉に苦悶の表情に顔を歪めると、そこからしゃがみ込む者、尻餅を付いて足先を上げるもの、横たわり叫びながら膝を抱える者、と様々な反応を見せてくれます。


 何が起こったのかわからないでしょう?

 怖いでしょ?

 痛いでしょ?

 なにせ今、彼等の足の指先が、膨張して弾け飛んだのですから。


 今回の使用者、私の能力は『破裂』になります。出来たら何かと便利な『発火』が良かったのですが、これは順番なので仕方ありません。ただしこの世界の中に限れば、歴代の使用者と違い私は全ての力を引き出し使いこなせる事が出来るため、あまり拘る事では無かったりもしますが。

 気持ちの持ちようと言う奴ですね。

 さてとーー。


 私に畏怖の念を抱いているであろう、怯えた瞳でこちらを見ている一人へ歩み寄ると、俯瞰の眼差しで手を頭へ翳します。

 歴代の者はコントロール出来ず、結果鈴守人を世界の中で野放しにしてしまっていたそうですがーー。

 私は身体に、上半身だけを解除した発火の鐘守人を重ね合わせます。すると鈴の音と共に、眼下の男の首から上に炎が灯りました。男は絶叫を上げながら火を消そうと転げ回り始め、ついには足の痛みを忘れたのか突然立ち上がり走り始めました。しかしそんな状態でまともに走れるわけがありません。案の定躓いた拍子に目の前に迫っていた壁に激突し、後ろへとひっくりこけました。その後、火を消そうとジタバタしていましたが、暫くすると動きがパタリと止まります。

 静かな空間には、パチパチと人を燃やす音だけが聞こえています。


 意外に面白い光景を見る事が出来ました。思わずにやけてしまったではないですか。

 さてと、次も私を楽しませて下さいよ。

 男達の方へ振り返りジッとその顔を覗き込んでいると、一人が背を向けて走り始め、それに続き残りの二人も別々の方向へと走り始めました。

 まいりましたね。

 実は現在、関係ない人間に知られないよう世界を最小で展開していたりします。私はこう見えて、売られた喧嘩は買いますが、基本平和主義者であります。

 なのでこのままでは簡単に世界から脱出されてしまいますので、これを阻止しなければなりません。ちなみに目立たないように持ち歩いている円形型の刃物、チャクラムを投げれば簡単に阻止出来てしまうのですが、それでは面白くないのでどちらかと言えばまだ彼等にこの世界から逃げるチャンスのある、破裂の能力で阻止しようかと思います。

 と言うことで破裂の能力を男達に飛ばします。いえ、正確には置きました。そして私の先読みで置かれた空間に、破裂の力が溜まっていき、狙い通りのその場所に男達が通った時にちょうどのタイミングで弾けていきます。

 あらあら、全弾命中してしまったようですね。お気の毒であります。

 そうそう、他の能力とは違い本筋の力である『破裂』、これに限りこの異界限定で射程外へ飛ばす事が出来ます。

 飛ばした時の力は、最大でもコイン程度の大きさの破裂しか起こせませんが、例え小さくても腹部内で破裂が起これば激痛でしょう。現に男達は三人とも、痛みに耐えきらずにその場に崩れ落ち膝を付いています。こちらに顔を向ける事さえ辛そうにして。

 ちなみにコントロールして飛ばす事が出来たのは、歴代の者でもサージロットレギザと同士討ちであったとされるご先祖様だけだったそうです。

 さてとーー。

 ふわりとジャンプをしてその内の一人の元に音も無く舞い降りた私は、現在『螺旋』の鈴守人であるミザリーを右腕に重ね合わせると、鈴の音を響かせ男の両足を雑巾絞りのようにグルグルに絞り上げました。

 男は転げて海老反りになり悲鳴を上げています。

 さらにーー。


『チリーーン』


 後手へ伸ばさせた両腕もグルグルにして上げました。


 さてと、お次はこれです。

 私が手を翳すと、男の目や鼻、口に耳といった穴という穴からドロリとした液体が流れ始めます。

『腐食』の力を使って上に来ている側頭部の頭皮を腐らせているのですが、そのまま頭蓋骨も侵食していきます。ここは調整がミリ単位となる難しい作業となります。そして十分腐らせたところで手刀を使い頭蓋骨に切れ目を入れると、その隙間からペリッとめくると綺麗な脳が姿を現しました。そのまま手を突っ込み一気に脳を持ち上げます。

 私の顔にかかる血飛沫。

 そして倒れる能無し男。


「あはっ、あははははっ」


 笑い声を上げながら残りの二人を見据え、手にした脳を目の前で握りつぶしてみました。飛び散った脳が二人に降りかかりますが、二人は呆然としているだけで、ただただ私を見ています。

 っと、あらいけません。

 心臓を握りつぶすのは結構みんなやっているので誰も挑戦しない脳をと思いやってみましたが、これ系って結構汚れてしまうんですよね。

 これからみんなに会うのですから、念入りに綺麗にしないといけません。つまりそろそろ終わりにしないと集合時間に間に合わなくなってしまいます。私は時間が守れない人間が大嫌いだったりしますが、それは私自身にもあてはまります。


 と言う事で終わりにしますか。

 私はトンッと二人との距離を縮めると、鈴の音と共に『斬撃』を両手に纏わせた後に二人の間を通りすぎます。


『ブシュー』


 男達の体から離れた首は地面へ転げ落ち、首なしの体から血が吹き出し始めました。


「あはははっ」


 さてと、ドリルはどうやって攻略していきましょうか?

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