少年・男 ~同じ謎の場所へ~
~到着~
ドサッ
俺「うっ!」
なんだ、ここは体が痛い。
俺はゆっくり瞼を持ち上げてみた。そこは、真っ暗だった。
俺はだんだんと達成感が込み上げてきた。
俺「そうか!成功したんだ!!俺は、異世界へと来れたんだ!!」
しかし、周りは真っ暗闇。少年もいない。
どうしたものか。
考えているとなんだか遠くに光が見える気がする。
とにかく、俺は光に向かって歩いてみることにした。
歩きだしても、本当に自分が歩いているのか分からなかった。
だが、確実に光ははっきり見えるようになってきていた。
そのことしか、今自分が進んでいると証明するものはない。景色がないから。
俺は、どのくらい歩いたか。
もう少しで光の中へ入ることができそうだ。
後3歩
2歩
1歩
ついに光の中に足が入った。
俺「うわっ!まぶしい!!」
~家~
ランダ「ここだよ。今日から君の家だ。一人暮らしには広すぎるかも知れんがな。」
ランダおじさんが言うように確かに一人で暮らすには広すぎる家だ。2階建てだし。
少年「ありがとうございます。」
ランダ「そしたら、この家の物は好きに使っていい。食べ物も少しはあるだろう。なくなったら私の家へ来なさい。分けてあげよう。一人暮らしだ金が余ってしまってどうしようもない。」
ランダおじさんは笑っていた。
ランダ「何か分からないこと、不便なことがあったらいつでも来なさい。私はいつも暇だから。まあ、ときどき仕事に行っているがな。」
少年「はい。ありがとうございました。」
ランダ「うむ。それではな。」
そういって、ランダおじさんは自分の家に帰った。
少年は少しの間家を眺めていた。
そして、家の中に入った。
なかは、とてもかたづいていた。
食料も十分にあった。
生活に必要なものはすべてそろっていた。
ただ、この町この世界にはテレビというものがないらしい。
まあ、僕はテレビはそんなに好きじゃないからどうだっていい。
家を、一通り見た後僕はなんだか疲れたように体がだるかったので寝ることにした。
~男の追跡~
俺は、目の前が光に包まれ真っ白になった後に現れた世界に唖然としていた。
今までに見たことのない世界だった。
今度こそ、着いた。
ここだ。ここに少年がいるはずだ。
今となってみては、なぜ自分がこんなにも少年を追いかけるのに一生懸命だったか忘れてしまった。
だが、この現実にはあり得ないことが起こっている。そのことに興奮していた。
還り道を確保しておかなければならないと思い、今来た道を探した。
だが、どこを見ても今来た道はない。
俺「そういうことか。道は閉ざされたと。」
しかたがない。
俺はとにかく歩いてみることにした。
それにしても、この町の人間は楽しそうだ。全員が全員笑っていると言っても過言ではないだろう。
しかも、その笑顔には一点の曇りもない。
だが、今はそんなことを考えている暇はない。
とにかく、少年に会おう。
どこに行けば少年に会えるんだ。
そう考えているとき、一人の青年が話しかけてきた。