少年・男・少女
~突然~
男と、少女は少し話をしていた。
少年について・・・
話をするうちに、少女が少年に好意を寄せていることは言わずとも男にはわかった。
少女は少年の話をするとき本当に優しい笑顔になるのだ。
少女が、自分たちのいた世界にいたことがあると、聞き少し驚いた。
俺の感覚がおかしくなってきたのかもしれない。
この町、世界の話を聞いているともう何があってもおかしくないような気がしてしまうのだ。
少年は、これから生きようとしてくれるのだろうか。
少女も、少年との恋が実ることがなくても生きてほしいと願うだろう。
男と、少女は話をした後それぞれに帰った。
男が、家に帰ると家には少年の姿がなかった。
男「マーシュ!!マーシュ!どこだ?」
家の中を探しながら必死に叫ぶ。
だが、いくら叫んでも返答はない。
男「マーシュどこへ行ったんだ?」
男は、何か不吉な予感がしてならなかった。
この物語はここで終わりとなる。
なぜだろうか。
この先は書く意味がなかったから。
それは少年が死んでしまったから。
この物語は決して空想ではない。
実際に起きたことだ。
この3人を追いかけてもう一人その異世界へいった人物がいる。
それは、少女が飛び降りるのを見ていた男性。
その男性は、男が飛び降りてすぐ次の日に後を追いかけた。
異世界へいっける条件は知っていた。
男性は、2度も異世界へ行く人物を見ていたから。
男性は異世界へ入った後すぐに色々な人に話を聞き物語を書きすすめた。
男性の職業は作家だったから。
男性は3人に気付かれぬようずっとあとをつけていた。
男と、少女が話しているのを、ずっと近くの木の蔭で聞いていた。
だから、男性もなぜ少年が突然死んでしまったのかは知らない。
どこで死んでしまったのかも。
本当に少年は死んでしまったのだろうか。
だれにもわからなかった。
死んでいないのだとしたら、少年は元の世界へ戻ったのだろうか。
それとも・・・・・・・・・・・
本には、そう書いてあった。
きっと物語を書いた後筆者が自分の思いを最後に書き残しておいたのだろう。
僕は本を閉じ机の引き出しの中へしまった。
一度は去ったこの場所だが、こんなに荒れ果てているとは。
ここが残っていただけでも奇跡か。
この世には本当に何もやることがなくなってしまった。
そろそろか・・・
そう思った。
さて、終わりにしよう。
もう老人と化した少年は自ら命を絶った。