表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君の手は雨より冷たい「修正版」  作者: 紡雪
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/65

第63話 君のわるいこと

愛芽は席に座って考えていた。

(昨日のことは誰にも言わないでおこう……)

そこで、教室のドアがドンッ!と大きな音を立てて開く。クラスの人はざわめき出し、教室に入ってきたのは”見た目が明らかにヤンキーの男性”だった。その男は大輔の元に歩いていき、

「よう!大ちゃん!」と、声をかけるのであった。

(大ちゃん!?)

大輔の横に座っていた零は大輔の知り合いと知り、驚く。

「また来たのかよ嶋行(しまゆき)?」

そうその男性の名前は嶋行(しまゆき)政宏(まさひろ)

「おう!また誘いに来たんだ!!また”わるいこと”しようぜ!」

「しょうがない…放課後に校門集合な」

2人が約束をかわすと、嶋行と呼ばれた男子生徒は去っていく。

その会話を聞いていた零と稲木は目を点にして。

稲木が「大輔が」続いて零が「悪いこと?」と、つぶやく。


放課後。

その様子を見ていた、零と愛芽と稲木は3人で大輔と嶋行の後をつけることにした。


「今日は何からするんだ?」

大輔の質問に嶋行は「まずは”盗みだな”。」と、答える。

「むぐっ…」

(盗み!?)

零は思わず叫びそうになるが、稲木に口を抑えられて、こらえる。

「サンキュ(小声)」

「気をつけよう(小声)」


そうして、大輔と嶋行に着いていく。すると、近くの公園に着く。

「ここで盗み?(小声)」

愛芽が小声でつぶやくと、大輔と嶋行はビニール袋とトングを取り出して、”落ちている空き缶”や”お菓子のゴミ”などを拾い、袋に入れる。


「こ、これが盗み?(小声)」

零が訝しんだ顔で言うと、

「盗みというより、ボランティア活動?(小声)」

愛芽も不思議そうな顔をして言う。

「悪いことというより、いいことだな(小声)」

大輔の言葉に愛芽と零は頷く。

(ゴミを盗んだってことかな?)零がそんな事を考えていると、2人はゴミ袋を縛り、


「次は、汚しに行くぞ!大ちゃん!」

「ん?ああ、久しぶりだな。」


(汚す?今度こそ悪いことか?)

泥などで綺麗な壁を汚すなどを想像していた零だが。

2人が、壁の前で止まったことで不安になる。

(まさか本当に?)

「ここの掲示板でいいか?」

「ああ、さっさと汚しちまおうぜ!」

大輔と嶋行はすぐにバックから何かを取り出す。そしてそれを掲示板に貼った。


「あ、あれって……(小声)」

「迷子の犬探し?(小声)」

そう、掲示板には、”写真の犬を見つけたらこちらの電話番号におかけください!ご協力お願いします!”そんな文章、犬の写真、そして電話番号が記された紙が貼ってあった。


(これは、掲示板を汚したってことか?てか、無理やり過ぎない?)

零は困惑と驚きの最中でいた。

(やっぱり悪いことじゃなくて、いいことなんじゃ?)混乱する零の隣で愛芽はそう考える。

「あっ、またどこかに行くぞ(小声)」

稲木の知らせで、2人がまたどこかに行くのに気づき、再び後を追う。


そこからは……

ご老人の家の庭に生えている雑草を抜いたり、落とし物を探していたり、土地勘がない人には道を親切に教えたりしていた。


「やっぱりいい事ばかりじゃない?」

疑惑が確信に変わった愛芽は2人に聞く。

「やっぱりそうだよな?」

零も薄々感じてたため、愛芽の考えに頷く。

そこで突然、嶋行が振り返り、叫ぶ。


「おい!いい加減気づいているぞ!つけてきてるのは誰だ!?」


3人は大人しく、姿を見せる。

「誰だ?喧嘩なら売るなよ!」

再び嶋行が叫んだと同時に大輔も叫ぶ。

「零!?稲木?ってか愛芽さんまで?どうしてここに?」


少しの間があって嶋行は綺麗なお辞儀をして

「すまなかった!!大ちゃんの友達だったのか!よく大輔から話を聞くよ!!」

さっきとは打って変わる。

「顔をあげてください。つけていたこちらの方すいません…」

零が申し訳なさそうに謝ると、大輔が聞く。

「どうしてつけてたんだ?」

「それは……」

零はここまでの経緯を説明すると、大輔は笑う。


「そういう事か。俺達の”わるいこと”の”わるい”の意味は……」

「”わ”たし達の町だけでなく”る”ろうのごとく、”い”いことをする。って言う意味なんだ。」


話を聞いた3人は顔を見合せて、安堵のため息をする。

「まぁ!嶋行(しまゆき)政宏(まさひろ)だ!改めてよろしく!」

「よろしく!」


そして新しい友達ができた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ