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君の手は雨より冷たい「修正版」  作者: 紡雪
第一章

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45/65

第45話 君の頑張りは実る

部長の後の試合で、桜夢高校のみんなは次々と敗退していき、

零もその1人で新たな壁を超えることはできず、負けた。


(ドライブがこんなに早く見切られ……)

そのまま零のドライブは最後にはスマッシュで返され、武器としては木の棒で戦っているような気持ちだった。

シードの選手を倒すにはまだまだ足りないという事実に零は押しつぶされた。


(こうして俺の初めての、3年の先輩達にとっては最後のインターハイ予選が終わった。)


「いやぁ〜シード相手でもワンチャン勝てたよ!」

愛芽は零の試合を振り返る。

「ああ、次の大会は勝つさ」

そう呟きながら、桜夢高校で集合する。そうして顧問の先生が話し出す。


「今日で、部長の鷹梨君と副部長の鈴木さんの2人は引退という形になります。最後に2人から一言ずつお願いします。」

最初に鈴木先輩が前に出る。

「私はこの部活で卓球をする時が、学校生活の中で1番好きでした。今まで私達3年生を支えてくれてありがとうございました。」

長い拍手の後、次に部長が前に出る。

「まずは、謝らせてください。すみません!!」

そう言って頭を下げる。

「あんなに一生懸命応援してくれたのに、負けてしまってすみません!!!」

全員が(そんな…)(相手が強かったから……)などと考えていて、口に出そうとしていた。その瞬間!!


「けど!!!」

(!?)

「俺はこの結果に一切の恥はありません!なぜなら最後まで全力を尽くし、大好きな卓球を最後まで楽しめたから!!!」

(かっこいいな本当に)

笑顔で自信満々に言うその部長は、零にとって憧れだった。零は目を見張って部長を見る。

「2年生は約1年半、1年生は約半年と短いけれど、楽しかったです!!今までありがとうございました!!!!」

その声は声高らかで……気持ちはどこまでも透き通っていた。


「「こちらこそありがとうございました!!!」」

副部長と部長の挨拶にそう心を込めて返す。今できる最大のことで感謝する。


「2人はいつでも部活動の中心となって、後輩の見本となってくれました。明日からは新体制です。気張っていきましょう。」


「「はい!!!!」」


そうして解散した。

(愛芽は部長達に”あのこと”を話さなくても良かったのだろうか?)

零はそう考えたが、すぐに愛芽の私情に口を入れるのは良くないと思い、その考えを胸にしまった。


そして、最後に部長と話したいと思ったが、鈴木先輩とすぐに帰ってしまった。

(まぁ、学校でいつでも会えるしな!)

そう思った。零はこの時、


”いつでもその人と会える”

”明日また会うから別にいい”


などという甘い考えを持っていた。


鷹梨と鈴木はある公園に足を運んでいた。ベンチに2人は座り話し始める。

「ごめん、負けちゃったよ」

そう鷹梨は伝える。

「でも、試合に関しては全力を尽くして後悔はない!!」

「ただ…君との約束は守れなかったよ。」

「えっ!?」

シリアスな雰囲気だったはずなのに素っ頓狂な声を上げる鈴木。

(うそ、もう付き合う前提の話かと思ったら……恥ずかしい………)

少し鈴木の顔は赤くなる。


「でも、勝てなかったから…残念だが」

そんな鷹梨の言葉を遮って鈴木は

「もしかして、勝ったら付き合おうって言ったと勘違いしてる???」

ふと思ったことを口に出す。

「え?違うのか?」


そう鷹梨はすっかり勘違いをしていた。あの時、確かに鈴木は「あのさ、日頼。明日の試合で君が頑張ったらさ、私達付き合わない?」といった。


「日頼は十分頑張ったし、その……」

鈴木はもぞもぞする。そして顔を真っ赤にして


「……お付き合いしませんか?」


目を鷹梨に向けて言う。

「は……はい!」


2人はしばらく恥ずかしさでそのまま黙っていたが、その時に(みんなの前での最後の挨拶で後悔はないって言ってたけど、私の昨日のセリフをそう勘違いしたってことはやっぱり負けたことに関しては多少後悔はあるのかな。)そう思う鈴木だったが、違うのだ。

本当に鷹梨は後悔はない。ただ”勘違い”をしていただけ。

まぁとにかく”お幸せに”

そのうち、鷹梨と零の練習風景も書くかもです。

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