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君の手は雨より冷たい「修正版」  作者: 紡雪
第一章

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28/65

第28話 君の夏休みの始まり

夏休み初日

ミーンミーン

せっかくの夏休みなのに関わらずセミの鳴き声で零は目を覚ます。

(まだ7時か...)

ぼーっとしていると”ピンポーン”とインターホンが鳴る(こんな朝早くに誰だろう?)と思いながらドアを開けるすると...

「零、おはよう!」

玄関前には愛芽が立っていた。

「なんで俺の家を知っているんだ?」

零が驚きながら聞くと、意外な回答が返ってきた。

「それが...少し謎なのよね。」


終業式の放課後.......。

明日から夏休みかぁ〜何をしようかな?と考えながら歩いていると

「愛芽さん?だよね」

声をかけられた人に私は驚く。

「あれ?零の幼なじみの...」

「図書室の時は名乗ってなかったけど私は明星みょうじょう美結みゆ、気軽に美結って呼んでね!」

確かに図書室の勉強の時、あんなに話したのにも関わらず、名前をお互いに名乗らなかった。

「私は愛芽、改めてよろしく!美結ちゃん」

そう返すと美結ちゃんはニコッと笑ってから


「夏休みにこの住所の場所に行ってごらん」

っと、美結は愛芽に住所の書かれた紙を渡す。

「それと!連絡先交換しとこ!」

愛芽は嬉しそうに「うん!」と言い。私たちは連絡を交換する。

「それじゃあまたね〜!」

「う、うん。」


「ーーーーってことがあってさ、その住所の所に来たら零の家だったってわけ!」

「なるほどね〜」

(確かに美結は俺の幼なじみだから家を知ってるのは当然だから納得だけど、なんで愛芽に教えたんだ?)

「で?何の用だ?」

「......」

「まさか用なんてないのか?」

静かに愛芽がこくりと頷く。

(まぁそうだよな...俺の家なんて予想もしていないのは当然だよな。)


「じゃあ家、上がっていくか?」

零がそう提案すると...

「いいの?じゃあお邪魔しま〜す!」

と家に入っていく。

(それにしても美結は何を考えているんだ?なんで俺の家の住所を愛芽に教えたりしたのか...)

うーんと考えてみたが、思いつく訳もなく……(今度本人に聞けばいいか。)と思う。


「ねぇ...親御さんは?」

「色々あってどっちも死んじゃったんだ。」

俺はコップを棚から出しながらさりげなく言う

「...!?ごめんなさい...」

「気にしないでいいよ!飲み物は何がいい?」

愛芽は(気にしないわけないよね……)と申し訳なくなる。


「お水で...」

(別にもっとジュースとかでもいいのにな...)

零はそう思いながら水を注ぐ

「本当に気にしなくていいからな?俺はそんなに覚えてないし」

零は念を押して言う。

「そっか…」

その後、少しテレビゲームをして、お昼前になる。


愛芽のスマホがピコンと鳴った。

それを見た愛芽が...

「あっ!私用事があったの思い出した!」

「じゃあね〜私が飲んでいた水飲んでもいいよ笑」

「そんなことするかよ」

(家に来てまでからかうのかよ...)

愛芽を見送ったあと机に置いてある、1つのコップを見てひとつのことに気づく!

「水減ってるか?」

と思っていると1つの通知が来た。


私の水減ってないでしょ?飲んでないからその水勿体ないし、ちゃんと君が飲んでね!


との事だ...

(これって信じていいのか?本当か?)

「でも、実際に減ってないしな…勿体ないのは確かだし、飲んどくか...」

ピコンッ

通知には...


「まぁ飲んだんだけどね笑」

ブフォ...

零は水を吹く。

(愛芽のやつまるでここにいるみたいに...)

すると肩をトントンとつつかれ後ろを向くと...


愛芽が笑っている。

「あはは、嘘だよ〜」

「それって用事のことか水のことかどっちなんだ?」

「さ〜てどっちだろうね〜!じゃあお邪魔しました!」

取り残された零は...

「また愛芽の手のひらの上か...」

と呟くのだった...

でも不思議と.....少しだけこの日常が楽しいと思えていた。


そして、コップを片付けている時、ある写真が目に入る。それを見て零は

「…クソ親父が」

そう呟いた言葉は一人しかいない部屋の中で響き渡る。

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