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君の手は雨より冷たい「修正版」  作者: 紡雪
第一章

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第19話 君の贖罪2

零はボウリングについて行きたかったけど、まだ少しだるいし、無理をするのは良くないと思って申し訳なく断った。


日曜日の朝、愛芽さんと零から安静のためにボウリングはやめとくと連絡が来たのを見た稲木は、愛芽さんはもちろん、気に食わないけど零のこともプールの1件を知っているから大丈夫かと心配していた。


そして、二人が大変なのにボウリングに行くのは少し気が引けるからまた今度にしようと大輔に迷っていた。すると、大輔からは 零が気にせず二人で行ってくれと言ってくれたからボウリング行く? お前なんか俺に伝えたいことがありそうだったし、と連絡が来た。


稲木は思わず声を上げて驚いた。……当たっていたから、

どうしてわかったのか聞くと、何となくそんな気がしたと返ってきた。

「何となくって…」とつぶやく。


ボウリング場に着くと大輔がいた。

大輔は「よっ!」と軽く挨拶をして、「俺の連続ストライク見せてやるよ!」と言った。

大輔は俺のことを考えて、伝えたいことは聞かなかった。その気遣いは自分の気持ちが整ってから言いたかった稲木にとってとても助かった。


ボウリング場でお金を払い、ボウリングボールとシューズを借りに行く。

稲木は9ポンドのボウリングボール、大輔は6ポンドのボウリングボールを持ってきた。

稲木は大輔は非力だから最軽量の6ポンドを持ってきたのだと察すると同時に、俺は”非力”と言う言葉であの日のことをよりいっそう謝らなきゃと思った。


そう、愛芽さんに気に入られている零に”嫉妬”をして、大輔が非力なことを無理やり理由にしてあたったことを謝らなきゃ……稲木は心でそう思う。


「よし!見てろよ?」

大輔はそう言ってボウリングボールを回転を入れて転がす。

稲木は外れてガターだと思ったが、ボウリングボールは溝の手前で曲がり、10本並ぶボウリングのピンの真ん中に当たる。ボウリングボールが当たったピンは綺麗に全て倒れる。


「しゃ!ストライク!」

大輔が声を上げて喜ぶ。

「凄いな大輔!」

稲木も一緒に喜ぶ。そして大輔は稲木の前にボウリングボールを持ってきて、

「ほら、お前の番だぞ!せっかくのボウリングなんだ

楽しもうぜ!」

大輔は俺が少し暗いことを気づいている。だから楽しませようと明るくボウリングに改めて誘う。


稲木はボールを投げる。

ピンのあるところから大きくずれて、ガターになる。

「どんまい!」

と笑いながら大輔は俺を励ます。

2投目、端を擦って3ピン倒れる。


謝らなきゃ…その感情が脳内を駆け巡り、暴れている。


でもやっぱり友達じゃなくなるのが怖い。

大輔とはずっと友達でいたい。


その考えが循環する。

こんなに恐れているのは昔同じようなことがあって、

俺は大切な友達を失った。正直に謝って。

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