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異世界転生 海人になる。  作者: トミトミ
12/17

あらたなる敵

動物達に無事名付けが終わり、一息

 ついていると、ピロリんとなる。

 またか~とメールを開く。


【メリーよ!ちょっと聞いてないわよっ!カラーリングなんて!

 ずるいわ!あぁずるいずるい!

 私の猫ちゃんにもカラーリング

 してちょうだい!】


トミーは深いため息をつき、次の機会

 にして下さいと返事をする。何でもかんでもやってやると、きりがない

 とやんわり断った。NOと言える

 トミーである。


【うぅっ…仕方ないわね!その代わり約束よ!次回必ず猫ちゃんちに

 カラーをつけてよね!!】

はいはいと返事をするトミー。

 神に対する対応とは思えないふてぶてしさであった。

『さてと…』

とアニマル達に振り返り

『じゃあ皆!次の出番まで一旦戻ってもらうよ!お疲れさま~。』

といい、ダイソン改に保管した。


すると、それまで黙って見ていたマールがジト目で俺を見てきた。

『ふ~ん!いいわね!見た目もかわいくなったしトミーにしてはやるじゃない!』

…トミーにしては??

 俺の評価どんななの?と心の中で

 文句を言っていると、

『で…私のは?』

(あれっ?この流れは?もしかして)


『ん?もしかしてマールも作りたいのかな?』

『当たり前じゃない!あんなの見せられたら誰だって欲しくなるわよ!』


ふ~んそういう物かと納得する。

『いいけど何にするか決まってるの?』

『えっっ?それは…まだだけど…』

『じゃあ決まったら教えてね。とりあえずこの場所にいてもしょうがないから移動しよっ!』

そうねとマールが頷きコロライドの町

 目指し歩を進める。ふと、町まで

 どのくらいあるのだろうと考え

『ねぇ?マール!コロライドの町までどのくらいの距離があるの?』

マールは少し考え

『う~んこのペースなら2日って

 とこかしら!この森自体は1日で

 抜けれると思うわよ。』


トミーは予想していたよりも早く到着しそうで喜んだ。

『一週間ぐらい覚悟してたよ。周り

 森しかないから。』

と、やる気が漲り、足にも力が入る。

 

…ん?

 『探知機に反応があるよ!

  1キロ先に5つ!』

トミーが呟くとマールはトミーの肩から飛び上がり警戒をする。

『フン!!今の私達なら余裕よ!

 攻めるわよ!』

今日も、やる気満々の様だ。トミーは

 マールに引っ張られる様に後を追いかける。


『マール!後100m程だよ!』

トミーが警戒を強める様に促すと

『よし!速度を落として近付くわよ!』

マール隊長の指示が飛ぶ。


…程なくしてそれは姿を現した。

 全身金色の1m程の蝶々が…


LV25


種族 バタフライゴールド

HP 5/80

MP 90/150

攻撃力 60

防御力 1090

素早さ 600


状態 猛毒



『防御力やばっ!!』

思わずトミーは声にだしてしまった。

 バタフライゴールドはトミー達に気付き5羽は上空へと飛び立ち、空中でパタパタと羽を動かし、留まって

 こちらの様子をうかがっている。

 

トミーはマールに叩かれていた。

『ばかねっ!大きな声をだすから気付かれちゃったじゃない!!』

トミーは、だってさぁと言い訳がましい顔をしながら

『ごめん!でもあの魔物めちゃくちゃ防御力と素早さが高いよ!

 俺らじゃ倒せないかも…。』

トミーが弱気になっていると

『知ってるわよ!まさかお目にかかれるとは思ってなかったわ!』

フン!と鼻息荒げてマールは話す。

 どうやら知ってるようである。


『いい!あれはバタフライゴールド!鉄壁の防御力と逃げ足の速さ

 で有名なのよ。ただその分、攻撃力は大したことないのよ!しかも

 経験値がとんでもないの!誰もが

 倒そうと躍起になる魔物よ!

 アタシのいた村でも倒せた妖精は

 いなかったわ!倒されそうになると、逃げてしまうの。』

マールは興奮しながら解説してくれた。あぁなるほど、あれかと納得したトミー。ゲームにでてくるレア魔 物的な位置付けだなと。と、トミーはバタフライゴールドのステータス の異常に気付き

『でもHPが後5しかないよ!しかも

 猛毒にかかってるし!』

なにっ!!とマールのおめめが、クワっと見開き

『こんなチャンス二度とないわよ!

 逃げられる前に仕留めるわよ!』

そういいながら光学迷彩を使い視界から姿を消すマール。

『いいトミー!この前と同じ作戦よ!

 あなたが囮になって気を引いて!

 その間にアタシが攻撃するわ!』


マール隊長お得意のトミー囮作戦である。マール自身がダメージをくらわず攻撃できる無敵の作戦だ。トミー

 は、えっ?また?と若干ふてくさり

 ながらもコクンと頷く。


バタフライゴールドはマールが消えた事に戸惑い、辺りを見回すがマール

 を見つける事は叶わず、諦めたようで、トミーと向き合い羽を激しくバタバタと動かす。すると、その羽から金色の燐粉がトミー目掛けて飛んできた。トミーは反復横飛びの様に

 燐粉を避ける。が他の4羽も燐粉を

 飛ばしてきてトミーの逃げ道が塞がれる。トミーは、ならばと足に力を

 込めて跳躍する。足が地面と離れる瞬間バンと音がなる。気がつくと

 トミーは10m程の上空にいた。

 えぇ??とビックリするトミー!どうやらレベルアップと同時に身体能力も上がっていた様だ。想像を越えて…。がそれでもバタフライゴールドの燐粉はトミー目掛けて飛んでくる。空中で身動きがとれないトミー

 は、ちっ!と舌打ちをして腕を前方へだし防御の姿勢をとり目を閉じる。瞬間


『きゃぁぁぁあ!!』

と前方からマールの悲鳴が聞こえた。

 トミーは恐る恐る目を開けるとそこには全身金粉を浴びた金色に輝いた

 マールがいた。ゴールドマールである。トミーは一瞬フン!と鼻で笑ってしまったが、すぐに気を引き締め直す。後でマールに叱られる様なきがして…。


『くそっ!よくもマールを!』

大根役者の様に棒読みでセリフを吐き

 悔しがるトミー!それをジト目でみているマール!トミーは決してマールと目を合わさない様にして地面に着地してバタフライゴールドに向けて走り丁度真下辺りまで来たところ

 で跳躍した。


『マールのかたきだっ!くらえぃ

 フェアリーゴールデンボンバー!』

トミーの拳が金色に輝きバタフライゴールドへと襲いかかる。

 トミーの拳が当たると思った瞬間

 ビュンと音をたてバタフライゴールドは消えた。

『なにっ!?』

一瞬何がおきたかわからず混乱したが

 辺りを見渡して納得する。バタフライゴールドはトミーの後ろに移動していたのだった。

(速すぎるだろっ!!)

が次の瞬間、バタフライゴールドは

 トミーに金粉を飛ばしてきた。

『くっ!ダイソン改出でよ三獣士!』


トミーの前に猫のニャントス、犬の

 犬四郎、鳥の鳥吉が出現した…

そして…金色に染まった。二匹の猫と犬は何か文句の様な事を言いながら

 地面へと落ちていった。

俺は鳥吉が前足で捕まえてくれてるので何とか空中に浮いている。

『マスター!こいつは昨日我らバードメンと交戦していた魔物です!手傷を負わせたのですが、仕留める

 前に逃げられていたのです。』

えっっ?戦ってたの?言ってよと

 思いながらトミーはたずねる。

『やつらにダメージを与えたのか?

 速すぎて触れもしないんだが?』


『ハイ!確かにスピードは速いですが我らバードメン30羽で総掛かり

 で囲みましたので!』

あぁ逃げ道を無くしてリンチしたの

 だろうとトミーは推察する。ならば

『よし!ダイソン改!バードメン!』


目の前に30羽の鳥が出現した。

 『いいか!鳥吉!昨日と同じように囲め!だが逃げ道を一箇所だけ

 あけておくんだ!そこで俺が止めを刺す!』

 

『はっ!聞いたなバードメンよ!

 かかれ!』

バードメンがバタフライゴールドを

 球状に囲む一箇所だけ逃げ道を残して。そこにトミーが鳥吉と共に待ち受ける。

『バードメン攻撃開始!!』

トミーの号令と共にバードメンの球状がどんどん狭まっていく。

『フェアリーゴールデン……』

トミーは途中で詠唱して止めていた

 すぐさま発動できるように!

すると鳥吉が


『マスター来ます!!』

バードメンの囲いの中から金色のバタフライゴールドが飛び出してきた

 その前へと立ちはだかるトミー!

 バタフライゴールドはビックリしてトミーの前で動きを止めた。

いまだ!!トミーは止めていた詠唱

 を唱えてバタフライゴールドへ

 殴りかかる。

『ボンバイェー!!』

間違えて詠唱したことにも気づかず

 トミーは拳を振り下ろす。今まさに

 バタフライゴールドに拳があたる

 刹那!バタフライゴールドの背中からその声は聞こえた!


『フェアリーゴールデンボンバー!』

それは、金色に輝いた妖精、そう

 ゴールドマールであった。マールの

 拳がバタフライゴールドに当たり

 鈍い音がした。メキメキ!どぉぉん!

『ぐはぁっ!!』

トミーの腹にバタフライゴールドが

 めり込んでいた。その衝撃に

 鳥吉は思わずトミーを離してしまいバタフライゴールドとトミーは

 仲良く地面へと落ちていった。

『ぐはぁっ!!』

地面に叩きつけられたトミー本日二度目のぐはぁっ!であった。

 バタフライゴールドは力尽きていた。

『ユーウィン!!』

ふと、声のした上空へと目をやると、

 天高く右腕をあげたマールとそれを

 褒め称えるかのように鳥吉とバードメン達がその傍らにいた。



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