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異世界転生 海人になる。  作者: トミトミ
10/17

ベッドで寝たい

トミーとマールは森を歩いていた。

『いや~さっきは危なかったね!

 まさかあんなに燃えるとは思わなかったよ!』

トミーは森林火災の反省をしていた。

『まぁっ!すぐ消したしっ!でもまぁアタシも考えが足りなかったわ!森で火魔法は抑えた方が良さそうね!』

と、マールも反省の色を見せる。


『さっ切り替えていきましょ!

 ヴェノムンチュラにもリベンジできたし、先を急ぎましょ。』

トミーの肩に乗っているマールが前方

 を指差す。

『そうだね!とにかくこの森を

 抜けないとね。』

と手にコンパスの様な物を持ちながら

 トミーは歩く。


『そのコンパスだっけ?方角が分かるっていいわね!それなら道にも

 迷わないわね!』

そう、トミーは魔法でコンパスを創造していたのだ。


トミーは言いづらそうに言葉を吐く。

『あのさぁ言いたくなかったら

 無視してくれていいんだけど、

 マールの村が魔族に襲われたって

 言ってたけど、やっぱり復讐とか

 考えてるの?』

マールは、あーっと一瞬上を見て


『そうね!復讐はするけども今じゃ

 ないわ。まずは力をつけないとね

 やつら魔族は手強いわよ!!』

そういってマールはぎゅっと拳をにぎる。

『そうだね!!それまで力を蓄えないとね!俺でよければ付き合うよ。

 …とそろそろ暗くなってきたな

 今日はここら辺で野宿しよっか?

 メシなら俺あるけど食べる?』


『そうね!そうしましょ。トミーが

 何を食べさせてくれるかきになるしね。』


トミーは切り株に腰をおろし、キメラフィッシュの干物をファイアーボールで焼く。

『ほいっできたよ!熱いから火傷しないようにね!』


と、葉っぱにキメラフィッシュの干物を乗せて地面におく。

マールは腹が減っていたようで、干物に触れるなり、かぶりつく。

『美味いっ!!これはおいしいわ!トミー中々やるわねっ!』


『ふふっ!お粗末様です。』

平和な食事風景である。結局マールは

 その後、キメラフィッシュの干物を

 2枚おかわりし、トミーは5枚食べていた。そして食事が終わり休憩しているとマールが


『ごちそうさま!で、どうする?

 交代で見張りした方がいいと思うけど…。』

『ん?あぁそれなら良い魔法があるよ!ダイソン改、毒使役!』

と、ダイソン改で保管してある毒

 を大量にだして、毒使役で

 鳥や猫、犬を作り出す。総勢100匹

 程作り出し、トミーは手をかざす。

『エーアイ!!』

すると人形の様に固まっていたものいわぬ毒達が、意志を持ったように

 動きだす。その姿をみてトミーは

 満足に頷き、

『いいかい君達、俺とマールは、

 ここで休むから魔物が侵入してこない様に見張っててくれ!!』

と、指示をだし その他細かい指示を

 与える。すると毒の動物達は

 それぞれの鳴き声を発して辺りに 

 散らばっていった。

『どうだい?マール!これなら

 見張りもいらないんじゃないかな?』

ほぇ~とするマール

『なんというか、何でもありね。

 エーアイってそういう意味だったのね!』

人工知能というものをしらなきゃ、

 わからんわなとトミーは、

『そうだね、まっ使い方は色々あるけどね。一応、探知機も発動しておくから大丈夫かな?』


『そうね!万が一があるかもしれないしね。よし!さぁ寝ましょ。

 お腹いっぱいで眠いわっ!』

と切り株の上に横になるマール

トミーはこそこそと作業をしている。

 そしてしばらくすると立ち上がり

 マールを起こさない様に小さな声

 で

 『ポイズンテント!』

紫色のぶよぶよのテントらしき物が

 出現した。トミーはすかさず

 テントの中に潜りこむ。中には

 毒で作ったベッドがあった。

 感触は、まるでウォーターベッドの

 様であった。トミーはベッドに滑りこむと、感触を確かめ、ご満悦の笑顔で目を閉じる。

『………。』

マールはみた。薄目をあけて、じっとみていた。そしてトミーがテントの

 中に入ったのを確認し目を開ける。

 ずるくない??マールは心の中の

 自分に問う。マールの心の中では

 マールのマールによる会議が行われていた。

あれはトミーの能力なんだからしょうがない…いや!ならばなぜアタシにもしてくれないの?アタシは切り株

 の硬い木の上よ!差別よ差別だわ!

 戦争よ!それしかないわ!!

 マールは立ち上がり考える。

 自分にも柔らかベッドを勝ち取る

 為に

『う~ん、どうしようかなぁ?あっ!!さっきトミーがやってたことを真似すればいいじゃない!』


『ウォーター!それと、エーアイ!』

1m程の水の球体が出現して意思をもつ

『よし!アナタに命令よ!ベッドの

 形になりなさい!』

水の球体はちゃぷんちゃぷんと音を

 たてながら変形していく。 

『ふふふっ!!いいじゃないの

 素晴らしいわ!!そのまま動かないでね。』

そういうなりマールは水のベッドに

 飛び込む。そしてそのまま、

 ちゃぷんと音をたてて水のベッドの

 中に吸い込まれていった。

『ゴボゴボボッ!!ぶはっ!!』

水のベッドの中に入った事にびっくり

 して水を吸い込んでしまった様で

 ある。何とか水のベッドから

 抜け出して今は、鼻をフン!フン!

 とやっていた。

『だめだわっ!弾力がないわっ!

 スライムみたいにしたいのにっ!』

う~んとマールが唸っていると


『マール何やってるの?風邪ひくよ』

とトミーが起きてきた。マールは

 水でびしょ濡れであった。


『うるさいわねっ!もとはといえばトミーのせいよ!どうしてくれんの よ!!』

『えぇっ?俺?』

マールは事情を説明するトミーが自分

 一人で快適そうに寝ている事

 しょうがないから自分で何とかしようとしたことを。


『う~ん…いや別にマールの事をないがしろにした訳じゃないよ。ただ

 毒耐性がないからムリかなって

 思って…。それに疲れてそうだったから明日にしようかと思って…。』

と、バツが悪そうにトミーは肩を狭く

 する。マールここだ!と畳み掛ける


『フン!こんな切り株じゃあ、疲れなんてとれないわ!びしょ濡れだ   し!』

と、そっぽを向く。トミーは


『ごめん!ごめん!とりあえず

 あれか!ほいっ!クリーニング!』

マールを水の球体が包みこみ、ワシャワシャと洗われていく。マールは

 とっさに鼻を指でつまんで目をつぶっていた。

『フッ!同じ手はアタシには効かないわよ!』

得意気なマールであった。おぉっ!と

 拍手をするトミー。

『トミーあんたまた勝手にやったわね!』

スッと目をそらすトミー。

『あぁごめんごめん!寝ぼけてて

 忘れてたよ。』

トミーの顔に飛び蹴りが飛んできた。

 ペチンと音がなり

『気をつけなさいよね!!まったく』

と、トミーの肩に座る。

 さて、どうしたものかと思案していると、不意にピロリんと音がなる。

 マールは不思議そうな顔をしている。トミーは

『あぁこれは恐らく神からの手紙かな?』

と、ステータスの新着メールを開く。

 マールは興味深そうに覗き込む。


【こんばんわ!トミー賑やかそうで

 何よりだわ。ずいぶん可愛らしい

 子を仲間にしたみたいね。マール

 ちゃんね。私はメリー!毒神よ。

 それでアナタ達を視ていたのだけれどもお困りの様ね。毒耐性が

 あればマールちゃんも毒ベッドで

 寝れるものね。ということで取引

 しない?アタシならマールちゃんに毒耐性をつけれるわよ!

 その代わりに、私の作った猫ちゃん達に、エーアイの魔法をかけてほしいの。そんな便利な魔法よく思い付いたわね。さぁどうなの?】


あっ!絶対ペットにするつもりだなトミーは思いながらマールをみると

 目を輝かせていた。

『アタシにも加護…トミー!!

 受けましょっ!』

と俺の鎖骨を蹴りながらマールは答える。トミーもそれで丸く治まるなら

 それでいいやと承諾した。

目の前に猫達が出現していた。猫?

 猫科という表現が良いだろう。トミーは見渡す。100匹程であろうか

 普通の猫からトラやライオンの様な猛獣までいる。極めつけはとにかくデカイ猫であった。高さ10mはあろうかという猫である。トミーは

 思わず弱音を吐く。

『MP足りるかなぁ?さっきので

 結構使っちゃったからなぁ?』 

『トミーアタシを忘れてるわよ!

 ほらっ!やるわよ!』


とマールにせっつかれて一緒に

 エーアイをかけていく。すると

猫達が一斉に動きだし大合唱をした。

『ニャー!ニャン!ナーゴ!!

 ニャッ!どもニャッ!』

わ~凄いな~と呆気にとられていると

 猫の鳴き声に混じって何か聞こえた。ふと声のした方をみると、

 二本足で立ってる猫がいた。

『マスターはじめましてにゃっ!!』

と、深くお辞儀をしてきた。

 突然変異の類いかなと思いつつ、

 こちらもお辞儀する。

『いやいや君のマスターは、

 毒神のメリーという方だよ!

 俺はお手伝いをしただけだから。』

違う違うと手を左右に振る。すると

 二本足の猫はマールの方を向き、

『失礼しましたニャッ!マスター!』

と、マールに向けてお辞儀をする。

 マールも手を左右に振り、

『アタシはマールよ!違うわよ!』

 と誤解をとく。すると、態度が

 豹変して

『ニャンだ勘違いさせるニャッ!』

と、前足をだしてきた。

マールと二人で首を傾げていると、


『早くするにゃ!!』

と、急かしてくる。

『ん?なんだい?』 

『なんだいじゃないにゃ!飯をだすにゃ!隠してないでだすにゃ!』

トミーはパンツ一丁である。ダイソン改に保管してある干物は匂いが漏れてこないのでするはずがない。

 トミーは両手を広げ

『いや!みての通り何もないよ!!』

猫はビッ!とパンツを指し

 『そこにゃ!!プンプン臭うにゃ』

えっ??あらやだっと顔を赤くするトミー。その横にジト目のマール。

 すると猫達の上空に紫色の渦ができて猫達を吸い込んでいく。

 トミーがほっとしてると、

『早くニャッ!』

と体が浮いてるのにまだ諦めてなかった。トミーはしょうがないと、保管してあるキメラフィッシュの干物を

 1枚、猫に投げてやる。パシッと

 前足で掴むと、ぺっと唾を吐いて

 きた。二本足の猫が渦に吸い込まれていく。

『ファイアーボール!!』

トミーは気付いたら二本足の猫に

 向かってファイアーボールを撃っていた。そして渦は猫達と二本足の猫

 とファイアーボールを吸い込んで

 消えていった。

トミーはマールをみると、マールは静かに頷いていた。トミーも静かに

 頷き返した。するとピロリんと

 音がなる。


【感動よ!感動だわ!私の大好きな

 猫ちゃん達が一杯だわ!今まで

 わたしの意思以外で動く猫ちゃん

 はいなかったの!命令しなくても

 動く猫ちゃん達がこんなに!!

 感無量だわ!もう特別サービス

 しちゃうんだから!

 後、一匹喋る猫ちゃんがいるわ

 黒焦げの物体を咥えてうつむいて

 いるの!レア猫ってやつね。

 私は今からこの子達に名前をつけなきゃいけないから、またね~!】


マール 

LV25


種族 フェアリー

HP 230/230

MP 210/410

攻撃力 65

防御力 75

素早さ 365


加護

 毒神…毒無効


契約者

  トミー



トミー

LV39


種族 海人

HP 520/520

MP 80/490

攻撃力 215

防御力 290

素早さ 210


スキル

 エラ呼吸 


加護

 猫神…言語翻訳、魔法創造、

 毒神…毒無効、毒使役、毒生成

状態…


契約者

 ギーズ、マール


トミーとマールはフッと笑いテントへ

 向かった。どうやら今日は熟睡できそうだ。ご満悦の様子でベッドに滑りこむ二人であった。


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